FNFAU_TalerBF 設定集○世界観
　本家に近しい世界観の中に、Talerと呼ばれる童話の精霊達が存在する現代。
　彼らは子ども達の夢をTalemareという怪物達から守るために存在していたが、その中から人々に害を成す堕ちた精霊が現れだした。
　自らの平穏を、大切な人を守るため。BF達は不可思議な力や仲間と共に立ち向かう。

○用語
・Taler
　童話の精霊。1物語につき一人存在し、物語に因んだ能力を持っている。人の空想、子供の夢から生まれた存在として、人々を悪夢から護ることを使命としている。
　彼らが堕ちると、あからさまに悪魔のような形相になり、目が緑色に染まる。

・Talemare
　Talerが戦う使命を持つ悪しき獣。嫉妬、嘲笑、侮蔑、憎悪。そういった負の感情を集めて作り上げた、Talerのなり損ない。悪夢を見せ、人の心を喰らい、廃人になったところを取り憑いて操る。共通して緑色の目を持っている。
　堕ちた精霊の中には、獣を従えたり吸収したりした者もいる。このAUにおけるオーソドックスな敵。

・“Nursery rhyme”
　Talemareを封印できる謎の魔導書。ある事件以降Picoの手元に出現し、何時でも何処でも彼の手元に現れる。封印された精霊は召喚の形で能力を行使できる。
　白の表紙に金字で”Nursery rhyme“と書かれた分厚い本。Pico以外の者が触ると消失し、間もなくPicoの手に戻ってくる。勝手に浮いていたりPicoの後を浮遊しながら付いていったり果てには荷物運びを手伝ったりする辺り、どうも本自体に意志が存在する模様。
　尚、Picoは精霊の力を使うよりも本の角で殴ったり投げ付けたりする事が多い。物理。

○登場人物
・Taler BF
　語られ手。ある事件の際、人間でありながら精霊の力を持っていることが判明し、日常や大切な人を守るために戦いに身を投じた。普段はラッパーとして路上ライブで稼いでいる他、ある骨董品屋でバイトもしている。
　20歳。恋人のPicoと同居しており、GFとは友人。元は普通に会話できていたが、今は発言言動執筆全てにおいてボイスパーカッションでしか表せなくなっている。基本的に善良だが直情的で、あまり難しいことは考えられない性格。
　Talerとしての該当能力は「人魚姫」。一度歌えばその周囲は深海の舞台と様変わりする。深海生物を喚び出す事も出来る他、歌声に周りの者の傷を癒やし悪心を祓う力がある。特に一匹の海月をいたく気に入っており、“リビングストーン”と名付けて常に召喚状態にしている。
　明るいマリンブルーの髪に黒曜の瞳。精霊の力に目覚めた為か、BFの右目は常に青くなっている。頭に被っているバンダナはバイト先の骨董品屋で買った、ちょっと変わった一品。灰とライトグリーンのジャンパーを持っているが「歌うのに邪魔」という理由で着たがらない。

・Writer Pico
　書き手。ある事件以降堕ちた精霊と戦うことを決意したBFを支える為、自身も戦うことにした青年。大方BFの側にいることが多いが、彼から離れてヒットマンとしての仕事をすることもある。
　21歳。恋人のBFと同居している。排他的で、BFに異様なほど執着・執心しており、彼の為なら自死も虐殺も堕落することすら厭わない破綻したイカれた性格。常の服装の上にトレンチコートを着ており、その裏側には様々なツテから流してもらった刃物だの爆弾だのが入っている。
　唯一魔導書“Nursery rhyme”を使用できる人物。BFがラップバトルで浄化或いは弱体化させる→Picoが魔導書に封印する、というのが大まかな話の流れとなる。それとは別に、Talemareから呪いを受け、左目が他人の悪性を見透かす妖精眼に変異している。
　この為、Picoの左目は常に緑色で、いつもは眼帯をつけている。妖精眼から見える世界に当てられてかなり嫉妬深い(BFを夢で見たと言われただけで殺意が湧くほど)。また、悪夢を見るので眠りたがらない。

・Reader GF
　読み手。ある事件以降BF達と知り合い、彼らを支援するようになる。二人のことを親友として見ている反面、恋愛関係にある二人を邪魔してはいけないと、何処か過剰適応と孤独感に悩まされている側面がある。
　20歳。悪魔の娘であり、その為に行く先来る先で迫害されてきた。過保護な両親から強い庇護を受けてはいるが、それが返って彼女への迫害に拍車をかけており、ある意味機能不全家族に近い状態になっている。迫害の延長線として足に呪いをかけられて動かせない為、車椅子で移動している。
　悪魔としての強靭な身体能力と世界を俯瞰する千里眼の持ち主。この2つをもって二人を支援する他、自らの生命力を分け与える形で傷を癒やすことが出来る。但し、足の呪いのせいで止血や掠り傷の治癒が限界で、無理に続行すると貧血で倒れてしまう。

・Listener Lemon Demon
　聞き手。電気も火も無いのに点くランプや書いたものが虹色になる万年筆など、ちょっと不思議な品物を扱う骨董品屋の店長。BFをバイトで雇っている。
　穏やかな年上の男性然とした人物。顔がレモンになっているが、これは何らかの呪いらしく、元は人間と同じ姿をしていたらしい。
　Talerだが該当する物語は不明。ただ、何でも食べられる体質なのはTaler由来だという。親友にGreselという女性がおり、時折彼女の家に行っては世話をする関係にある。一応、恋人レベルの親密な関係ではないらしい。Cassandraからは何故か敵視されている。

・Cassandra
　Pico達の高校時代の知り合い。このAUにおいては事件を起こしていない為、普通に表に出て暮らしている。ただ、ある事件以降は皆から距離を取るように郊外で独りひっそりと暮らしている。
　GFとは従兄弟だがほぼ顔を知らない、Lemonを一方的に敵視している、PicoやBFにはPicoが片思いの相手だったのもあって余り会いたくない等々、かなり複雑な関係性の持ち主。しかし、Arcadeなどの高校時代の知り合いやGreselとはそれなりに良い関係を築けているらしい。
　実はLemon達と同じTaler。精霊の力を持つBFを拘束する為に銃乱射事件(≒Pico’s school)を起こす筈が、別の事件が起こったことで不発となった。

・Gresel
　オリジナルキャラクター。空色の髪に金の瞳を持つ中性的な女性。生まれつき右腕がなく、高校までは兄に、兄死後はLemonに身の回りの世話を頼んでいる。TalerとしてBFを導いたりGFと女会話に花を咲かせたりPicoに助言したりする、兎に角ミステリアスな人物。
　「ヘンゼルとグレーテル」のTalerらしく、手の平に収まる物体全てをお菓子に変える能力を持つ。この力でよくBFやSkid&Pamp達に餌付けしており、BFからは「頼れる年上」認定されている。反面、Picoからは嫉妬対象になっている模様。
　ハーモニカのソリストでありソプラノ歌手でもある。仕事関係で遠出することが多々あり、その度にLemonにお世話になっている。元々Lemonは彼女の兄の親友で、彼の遺言に従ってお世話しているらしい。
　好きなものはロリポップ、嫌いなものは特になし(敢えて言うのなら生魚)。


○Talerの生態/実態

・Talerに性別は存在しない。誕生も自然ポップが基本で、生殖することもない。死は存在するが間もなく記憶や姿を全て受け継いでリポップする。

・Talerが恋をすると体の一部が紙片となり、その紙片に相手が愛の言葉を綴る事で、相手との間の子を生むことが出来る。その際、Talerは己の力の全てを子供に託し、全身が紙片となって消失する。消失したTalerは子孫が全員居なくなるまでリポップしない。
　この為、Talerの中で恋愛は最上級の禁忌である。

・Talerから見た人間とは「守るべき存在」であると同時に「愛玩対象」でもある。この為、現実世界から子供を浚い、愛玩し、大人になったら捨てたり殺したり操ったりする取替っ子チェンジリングが多々起きている。
　一応王家は禁止法を出しているが、最近は取り締まりが追い付かず、特に若い精霊が攫ってくる案件が増えているらしい。

・王家とはTalerの中でも特に強い力を持つ一族のこと。浄化の力を持ち、Talemareに面と向かって対峙できる最も敬われるべき存在。生態上血の繋がりはなく、浄化の力を持っていれば即座に王家に入れられる。共通点として全員青に纏わる身体的特徴を持っている。
　現在の王は「いばら姫」のTaler。400年近く生きている女王てあり、その威厳と統治能力から、数多の精霊達に慕われている──らしい。

・およそ二百年前、“英雄”と呼ばれるTalerがいた。その英雄は、全てを癒やし悪心を祓う歌声と何者にも傷付けられない身体によって数多のTalermareを封印した。
　そんな英雄の傍には、常に一人の天使が付き添っていたという。

【以上】