やめられない 瞼の裏に、やわらかい陽の光。
午後の日差しを受けて、寝床から身を起こす。
いつもは外のビークルで寝ているけれど、今日はパウステーションの中で昼寝をして、いま目が覚めたところだ。
「あ、ロッキー起きた? おはよー」
「んー……おはようズーマ」
少し離れた場所から、ズーマが声をかけてきた。眠い目を擦りながらそちらに向かうと、どうやら食事の準備をしているようだ。
準備といっても、おやつ入れのボタンを押して、お皿に乗せただけのものではあるけれど。
「久々によく寝たであります……ズーマはいつ起きたの?」
「僕もさっき起きたとこ。ごはん食べよ!」
今日パウステーションに残っているのは、ぼくとズーマのふたりだけ。みんなは町で開催されるイベントの手伝いに行っている。
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