香水1.Bel Ami
あなたにはいつも世話になっているから、何か贈りたいと思った。それだけで、他意はない。そんな怪訝そうな顔をせずに受け取ってほしい。
あとに残らないものがいいと思ったのだが、食べ物ならあなたが作るものが一番美味なのだし、どのみちあなたは摂生していて食べないだろうから、やめておいた。
人に何かを贈ったことなどあまりないものだから、よくわからなかったのだが。街を歩いていたら、あなたがたまに身に着けているブランドの店があったものだから、そこで。香水なら消耗品だし、気に入らなければ水に流せるだろうから。
そんなに喜んでもらえるとは思わなかった。つけてみたい? ああ、試してみてくれ。
なぜ服を脱ぐ? え? 地肌につけるものなのか。脇腹に? 私が?
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