そういうとこだぞお前「お前俺の事本っ当に好きだよな」
「……ファ?何いってんだ?」
呆れ半分、からかい半分で、なんなら赤面でもしやがれと軽い気持ちで言い放った言葉は予想外の形で返ってきた。
ウッソだろお前。自覚ねぇだけか?それとも本気か?
首傾げて素直に何言ってんだこいつみたいな顔をしている事に動揺したのは俺の方だった。
「いや俺の事好きだろお前」
「ファー?ファッ友情的なやつ?」
「うぜぇ違ぇよ友達じゃねぇし!そうじゃなくて!」
「んでだよ友達だろ!?それ以外にねーだろ!」
「あるだろ!」
「ファ?」
「あ?……もう一度聞くけどよ、俺の事好きだろお前は」
「別に……そーいうんじゃねーし、ヤスは……」
昼休みの屋上。チャイムが鳴った途端に俺の元に駆け込んでくる癖にこいつ俺の事がそういう意味で別に好きじゃないとか言いやがった。
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