通話 アルコール夜になるとなんだか心が寂しくなるような気もする。......多分アルコールのせいもあるけど。
帰宅早々シャワーを浴びて、チューハイを飲んで確実に完成した私はふにゃふにゃだった。
無性に鴇くんが恋しくなり、アポ無しで通話ボタンをポチリと押す。鴇くんもう家に帰ってるのかな、ご飯は食べたかな......私は鴇くんの彼女か何かか?と、思考が働きかけたがどう足掻いても可愛い女の子ではなく、酒が入った成人男性ということを思い出して、頭の悪い考えを消し去った。
「もしもし...何かありましたか」
「鴇く~ん、寂しいよ~」
「......なるほど」
声色や話し方で察したようで、鴇くんはいつも通り淡々と私に言葉を返した。
「...ふぇ、へへ......」
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