傑お誕生日お祝い小説【完結】さて、女子生徒につるんと身包みを剥がされた私はその30分後、ピカピカのタキシードに身を包み、髪をサイドで緩くお団子に纏められていた。長年ロングヘアスタイルでいるが、こんな風にアレンジされたのは生まれて初めてだ。
「流石あたし。完璧ね。」
ふう、と満足気に息を吐いた野薔薇がスマホのカメラを向け、パシャリと1枚撮る。
「夏油せんせ、肌綺麗だし化粧映えしそうなツラよね。五条先生までいくとやる気が失せるけど。今度やらせてくんない?」
「え、遠慮しておくよ。」
えーっと野薔薇が不満気な顔をしていると、足元にふと彼女とは別の呪力を感じた。
(あぁ、また来たな。)
次から次へと忙しいものだと、思わず苦笑する。こんなにたくさんの生徒を巻き込んでしまって、嬉しいやら申し訳ないやら、後で企画者であろう悟にひとこと言ってやりたい気持ちだ。
7797