向こうの君 シノギの資金回収を終えた黒雲会若衆のホンルはその日は大層にごきげんであった。
最近、不可思議な出会いにめぐり逢った。こんなことは同僚に話しても
ついに頭がイカれたかと鼻で笑われるだけだろうし、特に話す気になるほどでもなかった。
ダンテ様
ある日部屋の鏡にその人物は映し出された。初めての出会いにあったにも関わらず
見た瞬間から、誰かを理解しそして今までその人物をしっていたかのように会話まで交わした。親指の傘下である黒雲会は親指に習って同じく規則、序列を重んじている。
それなのに鏡の向こうの彼はそんな事も知らぬように接してくれる
かわいい人だな・・・
そう思った。彼のために働きたい。彼が僕のオヤジだったらなんだってやりたくなるのに・・・
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