ミスタが足早に広間を出ていった瞬間、4人はジロッと3人の魔女を睨んだ。
「あらやだ怖いわ。あなた達のママに言いつけちゃおうかしら」
「こちらの台詞だ。他の上位種たちが貴女たちを何千年も探している。居場所を教えたっていいんだぞ」
グルルと唸るようにヴォックスが言えば、3人の魔女たちは笑い始めた。
「あのな、この魔女のお茶会では見たこと聞いたことは他言できない『ルール』なんだよ。伝えることが出来ないのは勿論、教えた者が嫌ならお茶会から退出した後に参加者たちの記憶は無くなる。都合がいいだろう?だから私たちの居場所をお前たちが誰かに教えることはできない……」
「…もっと言えば君たちが坊ちゃんと共にいた事を知られたくなければ参加者たちの記憶から消えるわけだ………そんなことも知らないのに馬鹿正直に名乗ったのか?何考えてるんだ?」
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