ジャストマリッジ!!ジャストマリッジ
頭が痛い。
ズキズキどころじゃあない。割れているのかもしれないと思うほどの痛みにこめかみを押さえると自然とうめき声が漏れた。焼けたような喉の渇きからゆうべの酒を思い出す。
もう酒は飲まないと破るための誓いを立てながら起き上がると隣に仗助が寝ていた。薄く口を開いたのんきな寝顔には落書きがしてある。露伴の手で岸辺露伴と署名してあった。額にでかでかと、サインとは違う、役所で書くときのようなきちんとした楷書の文字だ。
その途端に脳は一気に覚醒してきのうのやらかしが走馬灯のようによぎった。泥酔したままカジノの横にあったチャペルに駆けこんでフィリピン人のプレスリーそっくりさんを立会人にした。チャペルですることなんてひとつしかない。
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