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    riza

    エメあのだったりエメアゼだったりエメ光だったり箱推し3Lなんでもあり

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    riza

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    【エメ光♀】おっぱい揉む?の言語化

    頭割りのなんかになるかもしれない
    なったらいいね なったらいいな
    これはいずれ自分のために成すとは決めてるものなんだけどいかんせんファンフェスの内容次第で気が狂ったら全く別の何かを成す可能性もあるからな…

    #エメ光
    emeLight

    いつものミコッテヒカセン
    ※※※


     うなだれたエメトセルクからはどことなく潮の香りがして、濡れてもいないのに海の気配がした。
     だから、潮溜まりにでもうっかり浸かってへこんでいるのかなと一瞬考えて、そんなことはないだろうと思い直す。わたしじゃあるまいし、このアシエンが自らあてもなく海辺をうろつくところからして想像するのがむずかしい。それにきっと海に落ちて濡れたって、彼ならパチンとやってすぐさま乾かしてしまえる。
     なのに、ぽとりとひとしずく、水の粒が落ちたのだ。
     やっぱりびしょ濡れになるような何かがあったのかもしれない。少ししっとりしているように見えなくもない、一房だけ白いその髪から水気の名残が落ちたのかもしれない。下から覗き込んだ顔の表情はほとんど無に近くて、白っぽい金色の瞳が潤んでいる様子もない。
     それなのに、泣いているのかなと、思ってしまった。
     泣くような何かがあったんだろうか。
     泣くような何かを、わたしがしたんだろうか。
     どうしてきみがそんな顔するんだ。
    「困ったな」
     思わず──そう、思わず、無意識に。
    「どうしてきみがそんな顔するんだ」
     そのままの言葉がぽろりと口からこぼれてしまって、エメトセルクの瞳が、こっちを見た。
     うつむいて、眼球にわたしが映っていることが見て取れるほど今は近いのに、結ばれた焦点で違うものを見ている印象がいつも、今もある、その瞳が、わたしを見た。
     その一瞬、背骨からしっぽの先まで走った、疼くような、甘いような、つらいような、走りたいような衝動は何だっただろう。
    「あっ……そうだ」
     少なくとも、わたしが妙なことを口走るたぐいの衝動だったことは間違いない。
    「おっぱい揉む?」
     やたらと言葉で気遣われるよりも、そうしてくれたほうがずっと元気が出ると、大昔に酒場で聞いた気がするしょうもない与太話だった。しょうもない話だったから、アシエン・エメトセルクならば深いため息のひとつでもついて、そのついでに何を馬鹿なことを言ってるんだお前は、そんな即物的なことで私が元気づけられるとでも思ったのか、そもそも励まそうというならもっとましなやり方があるんじゃないのかそもそも慎みを知れとかなんとか、呆れ倒しているうちに、いつもの調子を取り戻してくれるんじゃないかと、わたしは安易に思ったのだ。
     そう、元気づけるというか、励ますというか、いつもの調子を取り戻してほしかった。うなだれてしょんぼりしているエメトセルクを見ているのは、なんだか、なぜだか、とても落ち着かなかったから。
     だから、いつものように呆れて小言を言ってほしかったのだと思う。
    「……お前は」
     うなだれたまま、顔が近い彼がぽつりと呟く。
     いつもより少し白っぽい顔色の表情には、あまり変化が見られない。
    「そんなことを誰にでも言うのか」
    「えぇ? 言わないよ」
     言ってから、言われてみればと自分で気づく。
     しょうもない冗談とはいえ、そういう自分の体や性にひっかかるような冗談は、今まで誰にも言ったことがない。冒険者なんて生き方をしていると、そんな冗談が冗談でなくなってしまう可能性は常にあるようなもので単純にリスクが高いし、そもそも『そういうこと』に関する興味や発想と、わたし自身が縁遠かったからだ。
     例えば特定の誰かに胸を揉ませるような、そうなっている自分を、あまり想像したことがなかった。冒険ばかりが楽しくて、誰かとそうなることに興味がなかったから。あるいは、興味を持つ機会が無かった──失われたから。
     だというのに、そんなことを口走るくらい、この男に興味を持っているんだろうか、今のわたしは。
    「揉む」
    「えっ」
     所在なく浮いたままだった両手首を、厚い手のひらにがっしりと掴まれる。逃さないと言わんばかりに。
     やけに決意を帯びた声色で告げられた「揉む」という言葉と、手袋越しの体温が思ったよりもヒトらしい熱さであることに心底びっくりして、わたしの思考はそこで止まってしまったのだった。



    #これ多分このまま初夜の話になるんすよ
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