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    きらきら

    hico2号

    MOURNING轟出/去年のクリスマス話としてpixiv掲載中の『追ったきらきら、のみこんだ』の直後の時間軸、緑谷君視点ver.です。あちらの話からでないとイミフです💦
    12/17のそばそばで発行した個人誌に書き下ろしとして掲載しています。通販ご利用頂いた方には、お手元に届くより早いweb公開となり、すみません…。奥付ページに入れた、更にその後のオチ?については本のみの掲載なので、併せて見て頂けたら嬉しいです。
    見上げたきらきら、とりこんだ■side: lovers ver. I

     轟くんがかっこいい。
     誰にともなく胸中でそんな惚気を叫んで、出久は両手で顔を覆うとずるずると自室の床に座り込んだ。
     母が夕飯を作ってくれているのは分かっているが、余韻がすごくてまだ顔を出せそうにない。
     目を閉じれば容易に瞼の裏に描ける街のライティング、隣を歩く好きな人の優しい表情。人の視線を気にする出久を慮ってか身体の間で隠すように握られた手のひらの温度。それから、はじめての———
    「—――ッ‼」
     ぼぼっと耳まで赤くして、顔を覆っていた手のひらを口元にずらした。心臓がとび出そうだ。かさついた自分の手が、まだあの感触をありありと思い出せる唇を辿る。
     考え込む時のいつもの癖のように、むに、とそこを指先でつまんで少し落ち込んだ。
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    aoaoao_777

    PROGRESS逆行可愛い兄の進捗
    この後潔くんをボコボコにしてスッキリしてる所に「お前すげーな!」と潔くんが凛ちゃんにキラキラした瞳向けて、冴と似てる面影から
    「なぁお前って糸師冴?」
    「あ?んなわけねえだろ」
    って人間違いした事に怒ったのか焦って
    「ごめん、人違いか」
    「兄貴はもっと俺よりかっこよくて可愛くて美人なんだよ。目ぇついてんのか。兄貴はなぁ……」
    と兄貴過激派オタクからマシンガントークを家路に潔くん
    逆行したら幼い兄が可愛すぎた2進捗 今日も兄ちゃんは可愛い。だから……

    「だからスペイン行くのは絶対駄目だって。」
    「でもね、凛。冴はサッカー頑張りたいって言ってるんだし……」
    「甘ぇよ母さん。海外って治安悪いんだぞ?ただでさえ兄ちゃんは治安の良い日本でも不審者に絡まれる事が多いんだ。スペインなんか行ったら5秒に1回声掛けられちまうよ。」
    「うーん……でもねぇ……」

     そう。冴は以前の時と同じく、小学校に上がってから不審者への遭遇が多くなった。それを予め知っていた凛は冴が人通りの少ない道を通るのをそれとなく避けさせたり、冴の見ていない所で不審者を撃退したりしていた。しかし、その不審者達は何故か幸せそうな気持ち悪い笑みを浮かべながら沈んでいく者が多数だった。凛は首を傾げていたが、冴が無事ならそれで良い、と不審者達の様子を気にかける事も無く冴の元へ駆け寄り、下校を共にしていた小学生時代だった。
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    himmel_blumen

    PAST◆きらきら、金のほしの降る
    3/17春コミの無配だった話です。
    しばらく姿を見せなかった帝統が、久しぶりに幻太郎と顔を合わせて、ある提案をする話。
    過去作「やわくてぬくい、橙の」(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21076654)の後の話ですが単独でも読めます。
    きらきら、金のほしの降る 最近、帝統の付き合いが悪い。最初にそう感じたのは、カレンダーを一枚捲って、最後の一枚が日の目を見た頃だった。
     仕事も一区切りつき、午後に少し入った頃。昼食でも取ろうかと思いつつ、一人の食卓を想像するとどうにもしっくりこなくて、よく我が家で食卓についている男にメッセージを送った。
     普段なら、食事をご馳走すると言えば一も二もなく飛んでくる。返事がない時は、ひたすらギャンブルに夢中で連絡に気付いていない時か、ごくごくまれにアルバイトをしている時くらいだ。でもその日は、すぐに返事が来たにもかかわらず、いつもの迷いない同意ではなかった。
    『今ちょっとそっち行けねえから、悪いけどまた今度行く』
     どういう理由でその場を離れられないのか、短い文章からは読み取れない。パチンコかスロットで大当たりの波でも来ているのか。そんな想像をするがどうしても引っかかる。そういう時は大抵素直に状況報告をしてくれていたのに。
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    esukiyu3

    PROGRESS7月マ!5発行予定の、モブ視点全年齢の書き下ろし部分の草案です(大幅に加筆修正あるはず)。
    タイトル『名前のない僕はいない』全年齢
    マロでお題くださった方、ありがとうございますね! 
    再録予定は↓
    ・縁の器/僕の強運/キラキラの一等星/僕の作り手/ヒガン
    で多分200p前後です。各話の間に、狂児さんの家の鏡に住む幽霊視点の話が挟みこみます。
    名前のない僕はいない「へー、こんな億ションでも首吊る馬鹿がおるんか~」
     人の声がする。随分艶のある男の声だ。オートロックの玄関がカードキーで開いたと同時に聞こえてきたので、随分五月蠅い住人が来たな、と僕は思った。
    「でも、どこで吊ったん? 随分綺麗みたいやけど」
     ドカドカと足音がこちらへやってくる。この部屋の間取りは高級マンションなだけあって、無駄に広い。玄関から入って、リビング、キッチンなどを通り抜けて、このサニタリールームに入ってくると、鏡に映しだされたのは随分顔の濃い色男だった。
     年の頃は三十代くらいか。意志の強そうな眉に、いちいち目鼻立ちの主張が激しい顔。だが、それらが綺麗に配置されているので、ハッと人の目を惹くような若い男がそこにはいた。
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