トライアングラー？酒場の夜は騒がしく、冒険者たちの陽気な声が響いていた。
テーブルを囲んで飲み明かす者、依頼の報酬で豪勢な食事を楽しむ者、それぞれが思い思いに過ごしている。
そんな喧噪の中、ペリードはジョッキの中身を見つめていた。

泡が消えかけた琥珀色の液体が揺れる。
すでに何杯も飲んでいたものの、酔いはほとんど回っていない。

ただ、胸の奥がざわつく。

「……ガネット」

低く、絞り出すような声で名を呼んだ。

向かいに座るガネットは、手元の水を一口飲み、静かに視線を向ける。
相変わらず冷静な顔だ。

だが、ペリードにはわかっていた。
その黒曜石のような瞳の奥に潜む、細やかな感情の機微を。時折、ランタンの光が反射して、赤が輝く。

「……どうした？」

酔いどれパピー煉獄バンちゃんは煉獄の生き物。でも酔っ払いと時々煉獄返りするのです。今日はちょっといいことあったバンさん。エレインちゃんのいぬ間にエールを飲みすぎて、うっかり煉獄返りしてしまいます。煉獄のけものを初めて見たランスロットはびっくり。けれど勇敢なランスロットはみんなを守ろうと戦いを挑みま
す。そこにたまたま帰ってきたエレインちゃん。
「あらやだバン。私が見てないからってまたそんな姿になっちゃって」
「はぁ？オヤジ？！」
以来、バンの飲み過ぎ監視要員に息子も加わったとか何とか。

電気の通わない隠れ家
愛車はガス欠で
スマホも充電切れ
水と食糧も残り僅か
でも大丈夫　じっとしていればきっと——



「こんなとこに居やがった　やっと見つけたぞ」


ほら　パイセンは絶対来てくれる


「ったくお前　遭難すんの何回目だよ
俺様だから見つかったけどよ
他の連絡手段あった方がいいんじゃねえか」

パイセンがいるなら充分でしょ
食い物ないすか

「お前なあ　わざと雲隠れしなくたって
絶対見つけてやるから　あんま遠くに行くなよな」

「死後の世界ってやつだけは　俺は迎えに行ってやれねえからさ
目の届く所に居てくれよ　頼むから」



……………ごめんなさい

「ったくまた俺の負けかよ　手強いよなお前」

ヨボヨボになるまで長生きさせてくれるんでしょ？