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    ぺる

    ひー@hi_5106

    DONE「いつかは恋人」千空×司
    アメリカへ向かうペルセウス号での一幕。
    千司webオンリーイベント『賢者と旗手を結ぶ糸』展示作。
    いつかは恋人 アメリカへと向かう船で、司の定位置といえば甲板だった。バトルチームへ稽古をつけたり、荷物を運んだり、筋トレをしたり。何をしているかは様々だったが、とりあえず司を探している時は甲板に向かえばそのうち会うことができた。忙しい筈の千空と日に何度も顔を合わせることができるのも、司が動線の途中である甲板をうろうろしているからに他ならない。そう、司は考えていた。
     無事に航路が決定し、航海は順調に進んでいる。心地よく吹く風がペルセウスを押し進め、帆は絵画のように美しく膨らんでいた。真水が満タンに入った樽を両手に抱えた司がキッチンへと向かう途中、何やらガチャガチャとガラスがぶつかる音を響かせながら歩く千空と行き合った。樽を抱えて幅をとる司がすれ違う為に横を向いて立ち止まると、千空はそのまますれ違うのではなく足を止めた。ビーカーが詰まった木箱が重いのなら運ぶのを代わろうと、司はすぐそこだった目的地へ足早に入った。フランソワに一声かけてから両手に持っていた樽を置いて、これで進行中のタスクがなくなったとキッチンへの往復を待っていた千空に声をかける。
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