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    ウツボカズラ

    hy_tatsuhiko

    MAIKING「ウツボカズラガ嗤ッタ 後日談」
    Dom/Subユニバース夏五
    Dom夏×Switch五
    ・良い作品が書けそうにないのでよかったらアドバイスください
    パチリ。
    やわらかな眩しさにあてられ、目が覚める。
    閉じられたカーテンの隙間から、微かに注ぐ日の光。その穏やかな明るさに、ゆらりゆらりと脳が覚醒してゆく。恐ろしく怠惰で、平和な朝である。
    目を擦りながら身体を起こし、手狭なワンルームを見渡す。対角に位置するささやかなキッチンで、傑は朝食を作っているようだった。
    「おはよう、悟。もうすぐできるから、服着てそこで待ってな」
    その声に、まだうつらうつらしていた脳がしゃん、とする。
    昨夜脱がせられたルームウェアは、丁寧に畳まれて、布団の傍に置かれていた。はじめは目の当たりにする度に、己を恥じた情事の痕跡も、日常と化してしまえば麻痺してゆく。何の感慨もなく服を身に纏うと、自分を構築するものが剥がれゆくようだった。

    傑が朝食を作るのを、お決まりの姿勢でただ眺める。はやくとなりへ行きたい。身体がむずむずするのを感じて、そわりそわりと身体を動かす。目はこちらを向いていない筈なのに、何故かそれを察した傑がCommandを放った。
    「悟、Stay。まだ待ってなさい」
    その命令に背筋がピキリとなって、姿勢を正した。言葉に身体が縛られるようで動かせないと、い 2168