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    エルフ

    tabechauzooooou

    DONE前回アップしたRoPのS2EP9という強めな妄想の完成版です。
    裂け谷の前身でエルフ男子3人がなんか良い感じに団体行動してたらいいなという願望を形にしました。
    ロンド&アロ&ヴォロです。よろしくお願いします。

    ※腐ってませんが、腐ってるひとが書いてるのでそれなりに匂うと思いますのでご注意を!
    透明な水「あった!」
     と、よろこびと安堵の入り混じった声が聞こえた、そのほんの一瞬のちのこと。そちらを振り向くよりも先に、あ、と短い声がつづきました。それとほぼ同時に、みしりというようないやに鈍い音が響き、足元の草花を検分していたアロンディルがようやく振り向いたころには、視線の先にあるべき姿は、もうとっくにそこに無かったのです。あるのは平穏を絵に描いたような、聖域たる谷間の豊かな自然ばかりで、やや遅れて、どぼん、どぼん、ばしゃん!と、派手な水音が、下の方から続けざまに聞こえてきました。
     あわてて、崖(というほどの高さもありませんが……)のへりに駆け寄ったアロンディルは、慎重に片膝をついて、下を覗き込みました。この下には、地中から水の湧き出る、水溜りと呼ぶには少し広めの泉があるのです。常ならばそこは、まるで水など無いかのごとくに凪いで、どこまでも透明に澄んでいました。ところが今は、水面に小波が立ち、水を薄茶色に濁らせる土の塊がくずれたり水中へと沈んだりをしていました。そのまんなかに泡がたったと思ったら、やがて先ほどの声の主の黒い頭が浮かび上がってくるのが見えたので、ひとまずの安堵の息がこぼれました。この泉は、場所によってはどうやら少しばかり深くなっていたりする様子でしたから、落ちてしまったひとが心配だったのです。
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