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    サブ

    はなだ けい

    MENU3/8 Lovers Of Million2 新刊
    ニコラーシカ って名前の本が出ます。カクテルの名前ですね。
    ごつサブで未来からうっかり飛んできてしまったジュニアと司令の、一夜限りのボーイミーツガール。
    悲恋です。

    文庫/62P/全年齢/300円
    後日談のA5ペーパーが否が応でもついてきてしまいます。

    ちょっと短めの本ではありますが、どうぞよしなに……
    【3/8 Lovers Of Million 新刊】 ニコラーシカ サンプルニコラーシカ


     それは、日も傾きはじめた夕刻のことだった。
    「――レオナルド・ライト?」
     やけに見覚えのある背中が廊下の先にあって、つい声を零す。大先輩であり、恩人であり、それから憧れの人でもある、かっこいいあの人の背姿。ブロンドの髪が珍しくないこのニューミリオンの中でもひと際目を惹く絹糸みたいな細く艶やかな髪の流れが、ひた、と止まる。
     少々痩せたのだろうか。すらりとしなやかな背中にはカッチリとしたシャツがよく似合っていて、もしかしたら上層部や外部との打ち合わせなんかがあって今日はタワーに赴いたのかもしれないということが察せられた。
     随分距離があったというのに当の彼は私の声にも敏く反応してくれて、くるりと踵を返してずんずんとこちらへ向かってくるようだ。何をどう見ても、私に用がある足取りだった。
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    nachi_osora

    DONE素敵企画『K暁小説プロット交換企画』に参加させていただきました。企画してくださったサブ様(@subaccount3210)には大感謝です!
    いただきましたプロットはサブさんのものでした!
    素敵プロットはこちら
    https://x.com/subaccount3210/status/189562569526

    とんでもない夢を見てしまって頭を抱えるあきとくんお話。
    R15程度ではあるかもしれない。
    夢に堕ちて、夜の淵 ――とんでもない夢を見てしまった。

     目が覚めた瞬間がばりと跳ね上がるように起き上がると、暁人は勢いよく布団をはねのけ己の下半身を確認してしまう。――異常なし、だ。思わず顔を覆って地の底よりも深いため息をつく。それは安堵のものであり、当惑のものでもあり、自己嫌悪からのものでもある。
    「なんで、あんな夢……」
     夢に出てきたのは年の離れた相棒――KKと呼ばれる男だ。あの夏の夜に(強制的ではあったが)体を共有し、共に戦い、事件を無事に解決へと導いたのはまだ記憶に新しい。そのまま別れることを覚悟していたのに、どういうわけか彼を含め事件の関係者(般若除く)は無事に己の体を取り戻して甦った。
     あれから凛子とエドの熱心な勧誘により暁人もアジトのメンバーとして過ごしている。だが当たり前にKKと別々の体になった現状では、相棒とは言いつつも師と弟子のような関係になっていた。KKというバフがなくなった暁人は筋が良いと褒められはするもののあの夜に比べれば弱体化は否めないし、そして年上との経験値の差というものは一朝一夕で埋まるものでもない。KKという男は一人でそれだけの場数を踏んできたのだ。
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