ダライアス
AkamiSW
完毕サイウィ ダライアスちゃんと、MAKOTO(郷田マモラ)の俺得オンリークロスオーバーです。MAKOTOを知らなくても読めるし、そんなネタバレ的な感じはないです。関西弁が変だったらすいません。
白昼夢 その日、ダライアス・ナイトレイは、自邸の廊下で奇妙な男と出くわした。
――正確に言えば、後になって思うのだ。あれは白昼夢だったのではないか、と。
真昼の、やわらかな陽光が差し込む廊下で、夢とも現ともつかぬ光景に出会うなど、常識的に考えればありえない。だがその瞬間の自分は、薄い靄に包まれたように頭の芯がぼやけ、現実と幻の境を見失っていた。いつもなら鋭敏な感覚が、やけに遠く、鈍く感じられたのだ。
小柄で猫背の男が、くたびれた白衣をまとい、廊下脇の扉から姿を現す。視線を落ち着きなく泳がせ、不安げな様子を隠しきれていない。顔立ちは彫りが浅く、切れ長の目が印象的だった。見慣れぬ風貌から、彼が異国の人間であることはすぐに察せられた。
3176――正確に言えば、後になって思うのだ。あれは白昼夢だったのではないか、と。
真昼の、やわらかな陽光が差し込む廊下で、夢とも現ともつかぬ光景に出会うなど、常識的に考えればありえない。だがその瞬間の自分は、薄い靄に包まれたように頭の芯がぼやけ、現実と幻の境を見失っていた。いつもなら鋭敏な感覚が、やけに遠く、鈍く感じられたのだ。
小柄で猫背の男が、くたびれた白衣をまとい、廊下脇の扉から姿を現す。視線を落ち着きなく泳がせ、不安げな様子を隠しきれていない。顔立ちは彫りが浅く、切れ長の目が印象的だった。見慣れぬ風貌から、彼が異国の人間であることはすぐに察せられた。