競技大会の検討に関する生徒会役員会議の議事録 ここ、セレンディア学園の生徒会室にて、生徒会役員一同が揃う中、全員の顔をゆっくりと見渡し、生徒会長フェリクス・アーク・リディルは告げた。
「では、諸君。生徒会役員会議をはじめよう。シリル、先程の資料を」
「はいっ! 殿下!」
シリルはスッと立ち上がると背中に腕を回し、ツンと顎を持ち上げ、右手に持った資料を読み上げ始めた。
「院からの提案書となります。
『近年、院では新しい文化と生徒の健全な育成の為、国外からの留学生の受け入れ及び、国外の文化に関する授業への取り込みや積極的なクラブ活動支援を行ってきました。
しかし、我が校だけの閉じた文化となっては、リディル王国内への還元が難しいのが現状です。
そこで、我が校と魔術師養成機関ミネルヴァ、セレンディア学園の三校合同で交流試合といった形で、我が校で採用されている競技に触れる機会を頂戴したく、この度はご連絡いたしました。
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