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    ダーリン

    ruruyuduru

    MOURNING玖エイ。ダーリン呼び最高~~の気持ちで思うがまま書いてたら仕上がってた産物。玖夜が女に化けてる。
    ヤマもオチも意味もない遠く聞こえる活気ある市場の喧騒をBGMに、エイトは心のそこからゲンナリしていた。人目につかないように細心の注意を払っていたはずだ。目的の裏通りに入るときには、何度も周りを見渡した。近くに誰もいないことを確かめてから、不定期にひっそり営業していると噂の怪しげな露店にようやくたどり着いたのだ。
    食料の買い出しや街の見回りついでに何度か足を運んでみたが、これまではずっと空振りで無人の通りを覗き込むだけに留まっていた。
    そしてようやく訪れた念願の日。エイトはあえて店主に声をかけることも目を合わせることもせずに、雑然と並ぶ商品のひとつひとつを入念に吟味していた。
    薄汚れた敷物の上に広げられているのは、動物や植物などが彫刻されたワインの栓に似た道具、それから低温で溶ける蝋燭に柔らかな素材でできたロープなど、エイトがもといた世界でも馴染みのあった品々──もといアダルトグッズである。エイト同様なんらかの拍子で紛れ込んできたものもありそうだが、大半は異世界感のある斬新なデザインが取り入れられている。現状はニートさながらの生活を送ってはいるが、ときにインスピレーションを得たい衝動に駆られるのは職業病のようなものだろうか。
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