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    テッド

    Namako_Sitera

    DOODLEステッドとアラウネの話。女帝裁判の話。
    命火拝領 〈4〉 灯火の守り手と選ばれし者がホルンブルグへの遠征に向かったその一方、現世に残った朱の黎明団は副団長クレスの指揮のもとオルステラ各地で起こるボヤ騒ぎの処理に追われていた。
     西方の女帝タトゥロックの処刑が未知の敵によって中断され、その未知の敵……つまり亡者がクラグスピア及びエドラスを襲ったということそのものが衝撃的な事件であった。タトゥロックの処刑も結果的にうやむやになり民の感情も制御どころではなく、亡者への恐怖はさらにそれを加速させるものである。情勢は揺れ、そしてその揺れを格好の機会と捉えるものたちも多いのがこのオルステラの現実だ。
     サザントスと呼ばれる神に反旗を翻した男の脅威に対抗すべく灯火の守り手は協定を組んだが、その手はあまりにも少なく小さい。国単位でしか動くことが出来ない灯火の守り手たちを補佐すべく、朱の黎明団は彼らの手では取りこぼすこのボヤ騒ぎに対処することに決めた。以前からアライアンスを分け各地に展開していたからこそ出来ることだったのだろう、その手際の良さは最近加入したばかりのステッドの目に鮮烈に映ることになった。
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