パロ
haineko_refire0
СДЕЛАНО◯pen the doorのパロがW魔王でもいいよ!って言われたからmdk魔王でやりましたキャラ以外クソ雑トレスだよ
「人間というやつは、目の数だの指の数だの気にして喧しいな?そんなに変か?」
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КАРАКУЛИnnrnwebオンリー開催おめでとうございます!初めてのnnrnはプロ軸の二人です!(序章のみですみません、、)
私にしては珍しい全年齢で、二人が🏍️乗りだったりかなりパロディ強めですが大丈夫な方のみどうぞ!
🗝️→CP名(半角英数字) 6025
tw6mp9
ПРОГРЕСС前書きかけをあげた 転生パロの長乱。あと転生後を書くだけ……かくだけ……。
タイトル未定 転生パロ 長乱わたしがだいすきだった人は、いつも見かけると本を片手に持っていることが多かった。寡黙に少し傷だらけの大きい手でパラパラとページを捲る音だけが聞こえる図書室に、その姿を自分の瞳にずっと焼き付けて居たくてあまり用がないのに親友が運良く図書委員だったこともあり、それを盾にして図書室に足繫く通っていた。
「また、来たのかよ。」
「なあに、その顔。邪魔はしてないんだからいいじゃん。」
「そうだけど…。」
私が着た途端に思い切りしかめっ面をする親友は、私が彼に抱いている恋心を知っている唯一の人物だった。叶わない恋をしている私に意味わかんねえ。なんて言いつつも、なんだかんだ言ってこうして私の盾になることを了承してくれて、付き合ってくれている優れた理解者である。
4196「また、来たのかよ。」
「なあに、その顔。邪魔はしてないんだからいいじゃん。」
「そうだけど…。」
私が着た途端に思い切りしかめっ面をする親友は、私が彼に抱いている恋心を知っている唯一の人物だった。叶わない恋をしている私に意味わかんねえ。なんて言いつつも、なんだかんだ言ってこうして私の盾になることを了承してくれて、付き合ってくれている優れた理解者である。
なこ°
ПРОГРЕСС現パロ+淫魔パロの利こまその⑳本編はこれで完結です。ありがとうございました。書き下ろしをつけて同人誌にします。
おまけ①は試験の話(短い)おまけ②は恋人H♡話(長い)です。今まだ書いてます!応援してて。今夜が山場です。 3629
creative3bird
КАРАКУЛИ2025.09.05 upload⚠️煩悩らくがき😉
ふぉろわさんたちとリプで病院パロの妄想が捗った日のらくがきをまとめました🤭勢いで描いた😂
⚠️1枚ちょっとえっtめなのありますご注意🙏(🔧🆕です)
Dr.碓氷と看護士シン(🔧🆕)
当直明けでくたくたのDr.碓氷の気力を充電(ケア)しようとチューするも、かえってスイッチオンしてしまったようであれよあれよと仮眠室へ… 4
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СДЕЛАНО🌙やぶ恋4展示その1️⃣🎏リーマン現パロ月鯉
⚠️🌙に結婚を前提にしていた元カノがいた描写があります!⚠️
都会のリーマンから農家になる🌙と
農家の嫁になる🎏さん
愛しかない!ハピエン💓 9
fujimura_k
МИМО2023年6月発行 現パロ月鯉月島は幼馴染の結婚式で出会った鯉登と関係持ち、そのまま体だけの関係を続けるようになる。けれども、関係を重ねるうちに……
最後はちゃんとハッピーエンドです。
UtopiaUtopia:
現実には存在しない、理想的な世界
理想郷
無何有郷
何処にもない場所
二度とは、こんな夜は無いだろう―
「っは、ぁ……っ…んっ…っ」
薄暗い部屋に漏れる吐息は甘く、褐色の肌には薄らと汗が浮かんでいる。
「声、我慢しなくていいですよ」
背中から声を掛けると、シーツに額を擦りつけていたその人は緩慢に首をもたげてちらと此方に視線を寄越した。
特徴的な眉の根を寄せて、浅く息を吐くその唇は濡れている。此方を睨むように見るその眼には欲が滲んでいた。
「っ…っあ!…っん、…ぐ、ぅ…っ」
煽情的なその眼に、唇に、煽られる。
下肢を弄っていた手に力を籠めると、一度きり、高い声を発したその唇は直ぐに閉じて漏れる声を呑み込もうとした。耐えるその姿がいじらしい。
29605現実には存在しない、理想的な世界
理想郷
無何有郷
何処にもない場所
二度とは、こんな夜は無いだろう―
「っは、ぁ……っ…んっ…っ」
薄暗い部屋に漏れる吐息は甘く、褐色の肌には薄らと汗が浮かんでいる。
「声、我慢しなくていいですよ」
背中から声を掛けると、シーツに額を擦りつけていたその人は緩慢に首をもたげてちらと此方に視線を寄越した。
特徴的な眉の根を寄せて、浅く息を吐くその唇は濡れている。此方を睨むように見るその眼には欲が滲んでいた。
「っ…っあ!…っん、…ぐ、ぅ…っ」
煽情的なその眼に、唇に、煽られる。
下肢を弄っていた手に力を籠めると、一度きり、高い声を発したその唇は直ぐに閉じて漏れる声を呑み込もうとした。耐えるその姿がいじらしい。
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МИМО2023年6月発行 月鯉日常アンソロジー『ヒビコレツキコイ』収録 月鯉現パロ転生記憶なし。記憶を持たずに現代で生きていた二人が偶然出会って、恋をして、一緒に暮らすようになり、二人の家を見付けるまでの話。
当時お手に取って下さった皆さま、ありがとうございました。
続く日々 土曜の朝は朝食を作る。
それが二人の決まりになって、もう三年が過ぎた。
平日は鯉登さんが、休みには俺が、二人分の朝食を作る。
これは、一緒に暮らし始めて、直ぐに決めた約束のひとつだ。ひとりで居た頃には、ろくに自炊なんてしなかった俺に、休日だけとは言え料理など続くものかと思っていたが、今では、休日どころか平日まで俺が食事を用意する日があるのだから、解らないものだ。約束として始めた食事の支度は、今日という日まで無事に続いてしまった。
いいや、無事、ではなかったか。
鯉登さんと暮らす三年の間には、何度も喧嘩をした。別れ話も一度はでた。あの時は、本当にダメかと思った。
けれども俺は、今日も変わらず朝食を作っている。自分だけのものでなく、鯉登さんと二人で食べるための朝食だ。
15173それが二人の決まりになって、もう三年が過ぎた。
平日は鯉登さんが、休みには俺が、二人分の朝食を作る。
これは、一緒に暮らし始めて、直ぐに決めた約束のひとつだ。ひとりで居た頃には、ろくに自炊なんてしなかった俺に、休日だけとは言え料理など続くものかと思っていたが、今では、休日どころか平日まで俺が食事を用意する日があるのだから、解らないものだ。約束として始めた食事の支度は、今日という日まで無事に続いてしまった。
いいや、無事、ではなかったか。
鯉登さんと暮らす三年の間には、何度も喧嘩をした。別れ話も一度はでた。あの時は、本当にダメかと思った。
けれども俺は、今日も変わらず朝食を作っている。自分だけのものでなく、鯉登さんと二人で食べるための朝食だ。
fujimura_k
Траур現パロ月鯉 社会人月島×大学生鯉登真ん中Birthday切欠に書いたのがこの話だったな…と思い出したので期間限定再掲。
2021年12月初版2022年12月改定2版 お手に取って下さったみなさまありがとうございました。
Every day that lasts.#1.
「夏休みん間、月島んとこに居ってよか?」
言った瞬間、後悔した。
月島は、一三歳年上の恋人は、驚いた顔をして言葉に詰まった。初めて見る顔だ。驚きと、困惑が綯交ぜになったような。そんな表情は初めて見る。
あぁ、やっぱり。言わなければよかった。
恋人になれたからといって浮かれ過ぎた。そんな押し掛けるような事を言って、迷惑に思われたに違いない。嫌気がさしただろうか。
子供の相手をするのは面倒だ。恋人になどするべきじゃなかった。そう思われていたらどうしよう。思われていてもしようが無い。事実そうなのだから。
「…うちに、住む…ってことですか?」
不安と後悔で押し潰されそうになりかかったところで、漸く聞こえてきたのはそんな声だった。
14868「夏休みん間、月島んとこに居ってよか?」
言った瞬間、後悔した。
月島は、一三歳年上の恋人は、驚いた顔をして言葉に詰まった。初めて見る顔だ。驚きと、困惑が綯交ぜになったような。そんな表情は初めて見る。
あぁ、やっぱり。言わなければよかった。
恋人になれたからといって浮かれ過ぎた。そんな押し掛けるような事を言って、迷惑に思われたに違いない。嫌気がさしただろうか。
子供の相手をするのは面倒だ。恋人になどするべきじゃなかった。そう思われていたらどうしよう。思われていてもしようが無い。事実そうなのだから。
「…うちに、住む…ってことですか?」
不安と後悔で押し潰されそうになりかかったところで、漸く聞こえてきたのはそんな声だった。
fujimura_k
МИМО23年8月発行『未明の森/薄暮の海』現パロ月鯉本編『未明の森』の鯉登サイドの後日談のような話。発行当時は別冊としてお付けしました。本編をご覧になった後にこちらをご覧ください。
薄暮の海その海ならば、溺れて、沈んでも構わない。その海ならば―
あの日から、間も無く十二年が経とうとしている。
八月二十八日。一緒に花火を見たあの公園で。
そう約束したあの時、十二年という月日は途方も無いように思えたが、過ぎてしまえばあっという間だった。
十二年。約束を忘れることは無かった。一日千秋の思いで待ち続けて、その日を目前に控えてふと気付いた。
日付と場所は確かだが、何時にとは約束しなかった。と。だから何時に行けばいいのか見当もつかなくて、それなら朝からずっと待っていればいいじゃないと開き直ったのは約束の十日前だった。
待合せには絶対に遅れなく無い。もしも擦れ違いになったりしたら。そう考えただけでゾッとして、遅れずに済むようにと、待合せ場所の近くに前日から泊ることにした。けれども宿は直ぐには見つからなかった。夏休みでホテルが満室、なのではなく、ホテルそのものがその一帯には殆どなかったのだ。どうにか見付けたのは、十二年前には花火が上がっていた、その港近くにある小さなビジネスホテルだった。
11245あの日から、間も無く十二年が経とうとしている。
八月二十八日。一緒に花火を見たあの公園で。
そう約束したあの時、十二年という月日は途方も無いように思えたが、過ぎてしまえばあっという間だった。
十二年。約束を忘れることは無かった。一日千秋の思いで待ち続けて、その日を目前に控えてふと気付いた。
日付と場所は確かだが、何時にとは約束しなかった。と。だから何時に行けばいいのか見当もつかなくて、それなら朝からずっと待っていればいいじゃないと開き直ったのは約束の十日前だった。
待合せには絶対に遅れなく無い。もしも擦れ違いになったりしたら。そう考えただけでゾッとして、遅れずに済むようにと、待合せ場所の近くに前日から泊ることにした。けれども宿は直ぐには見つからなかった。夏休みでホテルが満室、なのではなく、ホテルそのものがその一帯には殆どなかったのだ。どうにか見付けたのは、十二年前には花火が上がっていた、その港近くにある小さなビジネスホテルだった。
fujimura_k
МИМО23年8月発行『未明の森/薄暮の海』現パロ月鯉月島がとある理由から未だ幼い音之進を誘拐してひと夏を一緒に過ごす話し。
後日談の本編である「未明の森」部分です。別記載の「薄暮の海」は本編の後にご覧ください。
未明の森覚えていて。 想い出して。
どうか、わたしをー
あの日々をー
空港の到着ロビーに大きく掲げられた時計の針は、間も無く午前十時を示そうとしていた。
事前に聞かされていた到着予定時刻は九時四五分。電光掲示板に遅延の案内は出ていない。定刻どおりに到着したのであれば、飛行機を降りた客たちが、手荷物を受取り、到着ロビーに出て来るのはもうそろそろだろうか。
学校という学校が夏休みに入ったこの時期、いつも混雑している空港はひと際賑やかだ。
家族か、恋人か、友人か。到着ロビーには、何処かから来る誰かを待っている人々がひしめきあっている。皆一様に落ち着かない様子で到着口を見守るその姿は、何処か滑稽だ。
尤も、傍から見れば、俺もそうした一人のように見えているのだろうが。それも、見ている人が居れば、の話だ。恐らくは、この場に居る誰しも、待ち構えている誰かのこと以外は何も気にしては居ないだろう。
52264どうか、わたしをー
あの日々をー
空港の到着ロビーに大きく掲げられた時計の針は、間も無く午前十時を示そうとしていた。
事前に聞かされていた到着予定時刻は九時四五分。電光掲示板に遅延の案内は出ていない。定刻どおりに到着したのであれば、飛行機を降りた客たちが、手荷物を受取り、到着ロビーに出て来るのはもうそろそろだろうか。
学校という学校が夏休みに入ったこの時期、いつも混雑している空港はひと際賑やかだ。
家族か、恋人か、友人か。到着ロビーには、何処かから来る誰かを待っている人々がひしめきあっている。皆一様に落ち着かない様子で到着口を見守るその姿は、何処か滑稽だ。
尤も、傍から見れば、俺もそうした一人のように見えているのだろうが。それも、見ている人が居れば、の話だ。恐らくは、この場に居る誰しも、待ち構えている誰かのこと以外は何も気にしては居ないだろう。
fujimura_k
Траур現パロ月鯉。2021/12発行『PRISONER』全文公開。R18。本文中に無理やりのような描写があります。不道徳。閲覧にはくれぐれもご注意下さい。
嘘 / 虜囚一体、何時からだったろうか。
誰彼となく無邪気にじゃれつく彼の…鯉登さんの姿が目に映る度、妙に苛つくようになったのは。
鯉登音之進。入社してきたばかりの新卒。弊社大手取引先のご子息。何れはうちを離れて御実家へ戻られると聞いている。
弊社への入社は上と鯉登さんの御実家との引合いという話だ。よくある『社会勉強の為に。』というやつだろう。弊社としては単なる一社員というよりは大事なお預りものでもある。ご両親より俺と同じ十三歳上の兄が過保護だと言う話も聞いた。そんな曰く付きの新人など面倒で、引き受ける方は堪ったものではない。
方々が押し付け合いをした結果、彼は鶴見部長の居る第七営業部所属となった。その上、俺は教育係の指名を受けた。社長直々の命だと聞けば断る宛は無い。
51361誰彼となく無邪気にじゃれつく彼の…鯉登さんの姿が目に映る度、妙に苛つくようになったのは。
鯉登音之進。入社してきたばかりの新卒。弊社大手取引先のご子息。何れはうちを離れて御実家へ戻られると聞いている。
弊社への入社は上と鯉登さんの御実家との引合いという話だ。よくある『社会勉強の為に。』というやつだろう。弊社としては単なる一社員というよりは大事なお預りものでもある。ご両親より俺と同じ十三歳上の兄が過保護だと言う話も聞いた。そんな曰く付きの新人など面倒で、引き受ける方は堪ったものではない。
方々が押し付け合いをした結果、彼は鶴見部長の居る第七営業部所属となった。その上、俺は教育係の指名を受けた。社長直々の命だと聞けば断る宛は無い。
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Траур現パロ月鯉 珈琲専門店・店主・月島×画家・鯉登脱サラしてひとりで珈琲専門店を営んでいた月島が、画家である鯉登と出逢ってひかれあっていく話。
作中に軽度の門キラ、いごかえ、菊杉(未満)、杉→鯉な描写が御座います。ご注意ください。
珈琲 月#1 『珈琲 月』
そのちいさな店は、海の見える静かな街の寂れた商店街の外れに在る。
商店街は駅を中心に東西に延びており、駅のロータリーから続く入り口付近には古めかしいアーケードが施さていた。年季のいったアーケードは所々綻びて、修繕もされないまま商店街の途中で途切れているものだから一際寂れた雰囲気を醸している。
丁度、アーケードの途切れた先には海へと続く緩やかな坂があり、下って行くと海沿いの幹線道路へと繋がっている。坂の途中からは防波堤の向うに穏やかな海が見え、風が吹くと潮の香りが街まで届いた。
海から運ばれた潮の香りは微かに街に漂い、やがて或る一点で別の香りにかき消される。
潮の香りの途切れる場所で足を止めると、商店街の端にある『カドクラ額縁画材店』の看板が目に入るが、漂って来るのは油絵の具の匂いではない。潮の香にとって代わる香ばしく甘い香りは、その店の二階から漂って来るモノだ。
32292そのちいさな店は、海の見える静かな街の寂れた商店街の外れに在る。
商店街は駅を中心に東西に延びており、駅のロータリーから続く入り口付近には古めかしいアーケードが施さていた。年季のいったアーケードは所々綻びて、修繕もされないまま商店街の途中で途切れているものだから一際寂れた雰囲気を醸している。
丁度、アーケードの途切れた先には海へと続く緩やかな坂があり、下って行くと海沿いの幹線道路へと繋がっている。坂の途中からは防波堤の向うに穏やかな海が見え、風が吹くと潮の香りが街まで届いた。
海から運ばれた潮の香りは微かに街に漂い、やがて或る一点で別の香りにかき消される。
潮の香りの途切れる場所で足を止めると、商店街の端にある『カドクラ額縁画材店』の看板が目に入るが、漂って来るのは油絵の具の匂いではない。潮の香にとって代わる香ばしく甘い香りは、その店の二階から漂って来るモノだ。
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МИМО2023年12月発行『喫茶ツキシマ・総集編』(文字数制限につき1~3部分まで)月鯉転生現パロ。記憶なしで転生し、喫茶店マスターの月島と記憶ありで転生し、作家の鯉登の物語。現在1~3+番外編を含む総集編と、続編の4、5発行済み。
喫茶ツキシマ 総集編(1~3)まだ
間に合うでしょうか
私は
また
生きていけるでしょうか
あなたと
共に
***
『佐渡へ、帰ろうと思うんだ。』
俺を呼び出した親父が最初に告げたのはその一言だった。
『いい加減歳だし、田舎の爺さんと婆さんの墓も親戚にまかせっぱなしだからな。そろそろ、ちゃんとしてやらなきゃと思ってな。』
続いた親父の言葉は尤もに思えた。そうなれば、長年、商店街の片隅で細々と営業を続けてきた喫茶店は畳むことになるだろう。それを寂しく思ったが、止めることはしなかった。そして俺は、その後その事を少しだけ後悔した。店を畳むと決めた両親が『常連さんに申し訳ないから、お前が店を継いでくれないか?』と言い出したからだ。今から十年程前の事だ。
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私は
また
生きていけるでしょうか
あなたと
共に
***
『佐渡へ、帰ろうと思うんだ。』
俺を呼び出した親父が最初に告げたのはその一言だった。
『いい加減歳だし、田舎の爺さんと婆さんの墓も親戚にまかせっぱなしだからな。そろそろ、ちゃんとしてやらなきゃと思ってな。』
続いた親父の言葉は尤もに思えた。そうなれば、長年、商店街の片隅で細々と営業を続けてきた喫茶店は畳むことになるだろう。それを寂しく思ったが、止めることはしなかった。そして俺は、その後その事を少しだけ後悔した。店を畳むと決めた両親が『常連さんに申し訳ないから、お前が店を継いでくれないか?』と言い出したからだ。今から十年程前の事だ。
fujimura_k
Траур2023年12月発行『喫茶ツキシマ・4』月鯉転生現パロ。喫茶店マスターの月島と作家の鯉登の物語4巻目。
兄が訪ねてくることになって鯉が落ち着かなくなったり、月が腹を括ったり、商店街の面々がそんな二人をやきもきしながら見守ったりしている4巻目です。24年8月5巻発行済み。
喫茶ツキシマ 4ただ
あなたと居たいのです
何も無い
平穏な日々を
変わらない
ありきたりな毎日を
穏やかに
望むのは
それだけ
ただ
それだけなのです
***
『一緒に、暮らしませんか』と、月島が漸くそう言ってくれたのは、私が『喫茶ツキシマ』の二階で過ごすのが殆ど当たり前のようになってからのことだった。
実際、ほぼ住んでいるようなモノだったから、そうした話をするのも今更なのだろうと思っていた。だから、此方から何を確かめることもせずにいたのだけれども、改めてそう言われてみると、妙に身構えてしまって『いいのか?』などと、随分と意地の悪い物言いをしてしまった。声にしたその言葉で、自分が月島からの言葉が無いことに拗ねていたのだとも気付かされたが、つまらない言い方をして月島を酷く恐縮させてしまったことは後で大いに反省した。
42361あなたと居たいのです
何も無い
平穏な日々を
変わらない
ありきたりな毎日を
穏やかに
望むのは
それだけ
ただ
それだけなのです
***
『一緒に、暮らしませんか』と、月島が漸くそう言ってくれたのは、私が『喫茶ツキシマ』の二階で過ごすのが殆ど当たり前のようになってからのことだった。
実際、ほぼ住んでいるようなモノだったから、そうした話をするのも今更なのだろうと思っていた。だから、此方から何を確かめることもせずにいたのだけれども、改めてそう言われてみると、妙に身構えてしまって『いいのか?』などと、随分と意地の悪い物言いをしてしまった。声にしたその言葉で、自分が月島からの言葉が無いことに拗ねていたのだとも気付かされたが、つまらない言い方をして月島を酷く恐縮させてしまったことは後で大いに反省した。
68yvii
СДЕЛАНОきりちゅガチャ教師パロでタイムリープする桐島の話
恋する中学生な桐島くんと大人の余裕がある要先生
要先生は変わらない8回目
静かな空気に包まれて校舎の外通路に立っていた。冷えた風が吹いているのに、頬がやたらと熱くて心臓が忙しなく動いている。もう何度もこの場に立っているのに、この瞬間、いつだって桐島の心は期待で満ちていた。
けれど本当は分かっている。彼は桐島の期待を裏切り、返事はきっと変わらないことを。
「…ごめんね桐島くん、君の気持ちには応えられないよ」
これで8回目の彼との別れ。困った子どもを見るかのように小さく笑った彼は一文字一句変わらぬ言葉を最後に、校門の外へと去っていった。
彼がやってきた1ヶ月前までは青々としていた針葉樹は所々葉が剥がれ落ちて地面を散らかしている。風景はこんなにも短期間で移り変わっていくのに、何も変わらない彼に虚しさを覚えながら目を閉じた。
7612静かな空気に包まれて校舎の外通路に立っていた。冷えた風が吹いているのに、頬がやたらと熱くて心臓が忙しなく動いている。もう何度もこの場に立っているのに、この瞬間、いつだって桐島の心は期待で満ちていた。
けれど本当は分かっている。彼は桐島の期待を裏切り、返事はきっと変わらないことを。
「…ごめんね桐島くん、君の気持ちには応えられないよ」
これで8回目の彼との別れ。困った子どもを見るかのように小さく笑った彼は一文字一句変わらぬ言葉を最後に、校門の外へと去っていった。
彼がやってきた1ヶ月前までは青々としていた針葉樹は所々葉が剥がれ落ちて地面を散らかしている。風景はこんなにも短期間で移り変わっていくのに、何も変わらない彼に虚しさを覚えながら目を閉じた。