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    ヒト

    copperzipper

    DONEヒョウスパ♀小説
    !女体化  先生とJKの話
    (読んでいただけるのなら ひとつ前に上げた話を読んでからのほうがいい…かもしれない)
     この学校ではバレンタインの名目で行うチョコレートの譲渡が禁止されていない。生徒間は勿論、生徒が教師に贈ることも、教師が教師に贈ることも許されていた。その寛容による被害を、男は一等受けていた。あらゆる学年の生徒や教師は勿論、日頃我が子が世話になっているからというもっともらしい理由を携えた保護者までも、男に甘い菓子を渡しにくるのである。しかし男は嫌がらない。いつも通りの笑顔に困惑を一匙加えた顔で頭を掻きながら丁寧に受け取っては即座に愛らしくラッピングされたマシュマロを渡し返した。最早周知のことで、男からの間のない返答を誰も悲嘆しないし怒りもしない。皆、答えがわかりきっていてなお、男に何かしらの好意を贈らずにはいられない。四方へ去った人間の数だけ四方から人間が増えるこの慌ただしくも複雑な環境の影響もあるのだろう。身なりはやや悪いがとかく愛嬌のある若くて穏やかな男は安直に好かれるはずだし、反して男は誰のことも好きにならなかった。生徒の悩みもくだらない世間話も等しく丁寧に耳を傾けたし、教師同士の飲み会にも参加するし、保護者の愚痴にもうんうんと頷いて付き合う。だが、蒲公英を分解してスケッチをし、あらゆる細胞を顕微鏡越しに観察し、猫とじゃれ合っては引っかかれ、拾った蜻蛉の羽を空に透かしている方がよほど好きという男だった。
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    AshWednesday025

    DONE原作軸牧台WV戦後妄想。
    眠る前のひととき、義手を外したVさんにWが問いかける。

    支部で連載している戦後の時間軸のつもりですが、いつの時点でもいいかもしれない。
    でもVさんの髪は黒髪推奨。
    大墜落の真相をWに話す話は、支部の『方舟の行方』ご参照ください。
    支部:https://www.pixiv.net/users/576346
    連載4話目、明後日土曜日の夜あたりに支部を更新します。
    やわらかな羽根を抱くかいなのぬくもり 「おどれ、なんで『する』とき腕付けるん?」
    唐突な問いだった。
    「は…?」
    もう寝るかとなって、ベッドに潜り込んだあとだった。シャワーも浴びて着替えも終わったから、ヴァッシュは義手を外した。それを見てのウルフウッドの問いだった。
    「いつもはそうやって外して寝とるやん。その方が楽なんかなと」
    確かにいつもはそうして寝ているし、『その』時はつけている。
    「あ…いや…別に…深い意味は…」
    「意味ないんか」
    ほーん…軽くそういって、ウルフウッドは皴になった毛布を整え始めた。特に大きな意味もなく、ただの思い付きの質問だったのだろう。気にした風でもなく、ヴァッシュにかける毛布まで引っ張って、肩に回しかけてくれた。ウルフウッドと向かい合ってベッドに寝転んでいる。右腕が下になる体勢で、義手のない状態では毛布もうまく引き上げられない。不便は不便だが、つけているのも少し重いから、寝るときは外してしまっている。
    1981