Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    ラオス

    kazura12_R

    DONEハグするブラオス「オスカー、少しこちらに来てくれないか」
    「なんでしょうか、ブラッドさま」
     自室のベッドに腰を下ろしたブラッドに近寄ると「もう少し近くに、もう少し」と指示され、戸惑いながらも言われた通りの場所まで距離を詰める。
     主を見下ろす形になってしまい、これは自分が膝をつくべきかと思考を巡らせた瞬間ブラッドの長い腕が腰に巻きつきグッと引き寄せられた。
    「ブ、ブラッドさま⁉」
     予想外の行動に硬直して動けずにいると、オスカーの腹部に顔を埋めたブラッドはゆっくりと深く息を吐きだした。
    「ハグをするとストレスが解消されると知っているか? 副交感神経が優位になり心身ともにリラックスした状態になるそうだ」
    「さすがブラッドさま、博識ですね。……それで、あの、これは」
     今の話しとブラッドの行動の意図が理解できずどうしたものかと頭を悩ませていると回されていた腕に力が入り、そのまま身体を引かれ体勢が崩れた。
     突然の出来事であったが間一髪で身体を捻り、オスカーはブラッド横に倒れ込んだ。
    「ブラッドさま! お怪我はありませんか⁉︎」
    「これくらいで怪我をするはずがないだろ。それに元はと言えば俺がお前を無理矢理 967