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    ラオス

    kazura12_R

    DONEハグするブラオス「オスカー、少しこちらに来てくれないか」
    「なんでしょうか、ブラッドさま」
     自室のベッドに腰を下ろしたブラッドに近寄ると「もう少し近くに、もう少し」と指示され、戸惑いながらも言われた通りの場所まで距離を詰める。
     主を見下ろす形になってしまい、これは自分が膝をつくべきかと思考を巡らせた瞬間ブラッドの長い腕が腰に巻きつきグッと引き寄せられた。
    「ブ、ブラッドさま⁉」
     予想外の行動に硬直して動けずにいると、オスカーの腹部に顔を埋めたブラッドはゆっくりと深く息を吐きだした。
    「ハグをするとストレスが解消されると知っているか? 副交感神経が優位になり心身ともにリラックスした状態になるそうだ」
    「さすがブラッドさま、博識ですね。……それで、あの、これは」
     今の話しとブラッドの行動の意図が理解できずどうしたものかと頭を悩ませていると回されていた腕に力が入り、そのまま身体を引かれ体勢が崩れた。
     突然の出来事であったが間一髪で身体を捻り、オスカーはブラッド横に倒れ込んだ。
    「ブラッドさま! お怪我はありませんか⁉︎」
    「これくらいで怪我をするはずがないだろ。それに元はと言えば俺がお前を無理矢理 967

    kazura12_R

    DONEオスカーのネクタイを結んであげるブラッドさまのお話
    ※ブラオス過去捏造
    ※紳士イベ微ネタバレ
    豪華なご馳走。華やかに着飾った大人達。
     無理やり着せられた高そうな服。
    ──俺は一体何故ここにいるんだ。
    「そんな端っこで何してるの?」
     会場の隅で周りをキョロキョロ見回しているとグラスを二つ手にしたフェイスに声をかけられた。
    「はい、あげる」
    「ありがとうございます。フェイスさん、あの、パーティーというものは生まれて初めてで……」
     大旦那様から「明日のパーティーはオスカーも出席するように」と告げられたのが昨晩のこと。それから心の準備をする余裕もないまま朝を迎え、まるで着せ替え人形のようにあれやこれや着替えさせられ会場に放り込まれた。最初はすぐ近くにいたブラッドも挨拶周りで離れてしまい、オスカーはどうしていいか分からず途方に暮れていた。
     これまで生きてきた世界と違いすぎる景色。
     ビームス家での生活に慣れ始めたばかりのオスカーは今すぐこの場所から逃げ出したい気持ちをぐっとこらえていた。
    「今日は立食だしそんな形式張ったパーティーじゃないから緊張しなくても大丈夫だよ。とりあえずそれ飲んで落ち着きなよ」
     フェイスから渡されたグラスには見たことのないシュワシュワとした液体が入ってい 2534