又
Elocy
DOODLE爱?这种轻飘飘又毫无意义的词汇,简直就像是比瘾君子的毒药更加可怕的东西!它们的本质是一样的,是将人送往极乐世界的飘飘致幻剂,是让他们感受到美好,却又像是踩在云朵上一般不切实际。这群人的脚往往信任地踩下,然后从高空凄凉地坠下。因为爱只是一种说得好听的东西罢了,不会有任何实际的帮助。【纯日和&凪茨】赛博朋克2077——衰败乐园016No Vacancy一周后,那两个男人最终被交警找到,警察发现时他们的尸体正在被野狗啃咬,死状极其惨烈。
七种茨作为一个“只是路过的孩子”免于被询问,就这样不紧不慢地离开了现场。他从兜中取出了那个之前未拆开的布丁,撕开包装在上面的塑料薄膜,用附赠的小勺子挖开一勺,送入口中。舌尖触碰到甘美的糖浆,布丁柔软丝滑,无需咀嚼就能吞吃入腹。
好甜,像是复仇的果实一样。
他咽下甜滑的成果,喉咙滚动了一下,在路上慢慢吃完了一整个布丁。
虽然完成了复仇,但他的面上却没有丝毫喜悦。年幼的孩童面色冷冽,海蓝色的双瞳站在如那一夜的红蓝警卫光照下,神情淡漠地望向遥远的卡片楼。
更大的麻烦,还在他的家中。
几天前,他在家门前听到这样一段对话。
“那个小混蛋最近总是溜出去,地都不好好扫,妈的,白眼狼一个。”
7840七种茨作为一个“只是路过的孩子”免于被询问,就这样不紧不慢地离开了现场。他从兜中取出了那个之前未拆开的布丁,撕开包装在上面的塑料薄膜,用附赠的小勺子挖开一勺,送入口中。舌尖触碰到甘美的糖浆,布丁柔软丝滑,无需咀嚼就能吞吃入腹。
好甜,像是复仇的果实一样。
他咽下甜滑的成果,喉咙滚动了一下,在路上慢慢吃完了一整个布丁。
虽然完成了复仇,但他的面上却没有丝毫喜悦。年幼的孩童面色冷冽,海蓝色的双瞳站在如那一夜的红蓝警卫光照下,神情淡漠地望向遥远的卡片楼。
更大的麻烦,还在他的家中。
几天前,他在家门前听到这样一段对话。
“那个小混蛋最近总是溜出去,地都不好好扫,妈的,白眼狼一个。”
WhiteWitch
MEMO【咒回】直球选手禁止出赛真心话大冒险·all你向,带有大量擦边
·总之是借真心话大冒险把平时的幻想一吐为快的糟糕场合
·又名“在一帮有坏心思的同期和老师面前不要乱说实话”。
·含有大量个人xp,注意避雷。
OK?GO↓
01.
“那就玩真心话大冒险吧。”
高专难得的聚会,有人这么提议。
全员通过。
虽然,装着游戏卡牌的盒子封面好像有些奇怪?
02.
骰子停下,画有你形象的Q版小人那面朝上。
“我选真心话。”
“异性身上的哪个部位最吸引你?”
思考了几秒,“手......和喉结......吧。”
“惠的手就很漂亮啊,每次做手影的时候,都会忍不住盯着看。指甲修得很整齐,皮肤也很白,粗细恰到好处,总之很好看。”
“老师们的也是。之前就注意到了,手掌果然是和身高成正比的,老师的手超——级大啊,牵着我的时候显得我好像小孩子。骨节非常分明,体温也高,摸脸的话会被指尖的茧弄得痒痒的,说实话这点有点困扰。”
“为什么喉结也?啊,我自己也不太清楚欸。但是,总觉得,喉结是很性感的一个部位?就是,怎么说呢......很能显示一个人的男性特质?就,汗水顺着喉结往下淌,吞咽的时候上下滑动,光是想象一下都好色哦。”
2324“那就玩真心话大冒险吧。”
高专难得的聚会,有人这么提议。
全员通过。
虽然,装着游戏卡牌的盒子封面好像有些奇怪?
02.
骰子停下,画有你形象的Q版小人那面朝上。
“我选真心话。”
“异性身上的哪个部位最吸引你?”
思考了几秒,“手......和喉结......吧。”
“惠的手就很漂亮啊,每次做手影的时候,都会忍不住盯着看。指甲修得很整齐,皮肤也很白,粗细恰到好处,总之很好看。”
“老师们的也是。之前就注意到了,手掌果然是和身高成正比的,老师的手超——级大啊,牵着我的时候显得我好像小孩子。骨节非常分明,体温也高,摸脸的话会被指尖的茧弄得痒痒的,说实话这点有点困扰。”
“为什么喉结也?啊,我自己也不太清楚欸。但是,总觉得,喉结是很性感的一个部位?就是,怎么说呢......很能显示一个人的男性特质?就,汗水顺着喉结往下淌,吞咽的时候上下滑动,光是想象一下都好色哦。”
HH橙鸟
DONE你好又是很恶俗的下药梗以及看标题就能猜到吧这是玛丽小姐的主场(笑)【鲁次】My Fair Lady+++
次元大介西装革履地站在酒店门口,手里捧着束红玫瑰,像是在等人,惹来了旁边的众多目光。他假装不在意地保持着面无表情,实际上已经在心里把那个中介人的祖宗八代都骂了一百遍了。
这次任务需要潜进宴会里,得有一位女性搭档才能伪装成受邀人入场,他可以理解,但要搞成现在这样,他要是知道的话绝对不会接这个单子。中介人给他资料的时候就夹了张那位临时搭档的照片,连名字都没告诉他,和一个写了时间地址的纸条。
结果就是他按照字条上的内容找过去,发现是间花店的后门,门缝里一个人问他是不是洛伦特先生——这是他这次行动的假名——就把一大捧玫瑰塞到了他手里,便火速关上了门,任他怎么敲都没人应了。次元大介只能试图从那束花里找到线索——又是一张字条,除了时间地址之外还有一个唇印。
6148次元大介西装革履地站在酒店门口,手里捧着束红玫瑰,像是在等人,惹来了旁边的众多目光。他假装不在意地保持着面无表情,实际上已经在心里把那个中介人的祖宗八代都骂了一百遍了。
这次任务需要潜进宴会里,得有一位女性搭档才能伪装成受邀人入场,他可以理解,但要搞成现在这样,他要是知道的话绝对不会接这个单子。中介人给他资料的时候就夹了张那位临时搭档的照片,连名字都没告诉他,和一个写了时间地址的纸条。
结果就是他按照字条上的内容找过去,发现是间花店的后门,门缝里一个人问他是不是洛伦特先生——这是他这次行动的假名——就把一大捧玫瑰塞到了他手里,便火速关上了门,任他怎么敲都没人应了。次元大介只能试图从那束花里找到线索——又是一张字条,除了时间地址之外还有一个唇印。
sunnykoo
MEMO春色宜人52本章又是一个甜饼,我就是想把狄姜的各种甜甜腻腻的梗都写进文里嘛!就跟打卡一样~
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向家豪(40岁)×江宜(24岁)
架空娱乐圈文,勿上升真人。连载中……
ぜえた
DOODLE近所に住む一号さんが好きなペドクウガは、一号さんのことを考えるといつもおまんこをビショビショにしてしまうので毎晩一人エッチに耽っています。ペドクウガは子どものクセにハードプレイが好きで、なぜか持っている大人のオモチャを自身のお子様まんこにぶっ差して一号さんに甚ぶられる妄想をしながらイってしまいます。
その後、子どもの自分はきっと一号さんに振り向いてもらえないだろうと涙して又想いを募らせるのです。 13
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PAST【クリスマスの装い】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第12回参加作品。
猫又と男子高校生とクリスマスの気配。
クリスマスの装い バイトからの帰り道――
帰路を急ぐ俺を呼ぶ声が塀の上から降ってきた。
「こんばんは、少年」
俺のことを〝少年〟なんて呼び方する奴はひとり……いや、一匹しかいない。眉をしかめて声のほうを見上げれば、顔なじみの猫又がなぜだかサンタの帽子を被って鎮座していた。
「それ、どうしたんだ?」
「これですか? 公園で昼寝してたら子どもに被せられたんです。意外と暖かいですよ」
当たり前のように俺の肩に飛び降りてきた猫又のその口ぶりからすると、どうやら気に入ったらしい。肩口で器用に丸まられると、帽子の飾りが頬をかすめて少しくすぐったい。
だがまあ。
「妖怪がクリスマスで浮かれた格好してるって、なんか面白いな」
「うるさいですよ!」
333帰路を急ぐ俺を呼ぶ声が塀の上から降ってきた。
「こんばんは、少年」
俺のことを〝少年〟なんて呼び方する奴はひとり……いや、一匹しかいない。眉をしかめて声のほうを見上げれば、顔なじみの猫又がなぜだかサンタの帽子を被って鎮座していた。
「それ、どうしたんだ?」
「これですか? 公園で昼寝してたら子どもに被せられたんです。意外と暖かいですよ」
当たり前のように俺の肩に飛び降りてきた猫又のその口ぶりからすると、どうやら気に入ったらしい。肩口で器用に丸まられると、帽子の飾りが頬をかすめて少しくすぐったい。
だがまあ。
「妖怪がクリスマスで浮かれた格好してるって、なんか面白いな」
「うるさいですよ!」
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PAST【ベッド争奪戦】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第11回参加作品。
猫又と男子高校生の陣取り合戦。
ベッド争奪戦 家に帰ると、すっかり顔なじみになってしまった猫又が我がもの顔で熟睡していた。
俺の部屋で。
俺のベッドのど真ん中で。
「……起きろ、猫又」
「んにゃむ……」
声をかけても、むにゃむにゃ寝言を言うばかりでいっこうに目を覚ます気配がない。うーん、腹立つな!
「だあーーーっ! 毎度毎度ひとの寝床を奪いやがって! おら! どけ!」
猫又をベッドから追い出そうとするが、小柄とはいえさすがは妖怪。まったくもってビクともしない。
しかし、ビクともしないということは。
「……おい、お前起きてんだろ」
「おや、バレましたか」
狸寝入りをかましてやがった猫又が涼しい顔でベッドから降りていく。
これにて、本日のベッド争奪戦は終了だ……やれやれ。
340俺の部屋で。
俺のベッドのど真ん中で。
「……起きろ、猫又」
「んにゃむ……」
声をかけても、むにゃむにゃ寝言を言うばかりでいっこうに目を覚ます気配がない。うーん、腹立つな!
「だあーーーっ! 毎度毎度ひとの寝床を奪いやがって! おら! どけ!」
猫又をベッドから追い出そうとするが、小柄とはいえさすがは妖怪。まったくもってビクともしない。
しかし、ビクともしないということは。
「……おい、お前起きてんだろ」
「おや、バレましたか」
狸寝入りをかましてやがった猫又が涼しい顔でベッドから降りていく。
これにて、本日のベッド争奪戦は終了だ……やれやれ。
suttanipataa
DOODLEログ※流三洋三混在他ジャンルネタもぬいもある
耳四つ
カレンダーあるので一応言及しますが、私のイラストは全てスマホや各種端末に保存するだけであれば⭕️です。
(SNSへのアップに関しては、無断転載、悪意のあるもの、公式や一般の方々の目に簡単に触れてしまうような利用は勿論不可ですが、基本は皆様の良識に任せます。トラブルの発生又はその予兆を感知次第、即刻対処いたします。) 35
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PAST【何色なのか】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第10回参加作品。
猫又と男子高校生の縁の糸。
何色なのか「知ってますか、少年。運命の赤い糸って、実在するんですって。しかも、縁の糸は赤以外にもたくさん種類があるそうですよ」
「へえ……」
この世には、フィクションだと思われている妖怪だって当然のように存在するのだ。現に今、俺の目の前では猫又が俺のベッドの上で我がもの顔でくつろいでいる。
だから、縁の糸が存在したとしてもなんら不思議ではない。
「……で、それがどうしたんだ?」
「別に。先日、出雲のお祭りで縁結びを司る神様から聞いたのをふと思い出したので」
なんで神様の集まりに猫又が顔出してんだ……なんて、聞いてもろくな答えは返ってこないんだろうな。
「縁の糸ねえ……」
366「へえ……」
この世には、フィクションだと思われている妖怪だって当然のように存在するのだ。現に今、俺の目の前では猫又が俺のベッドの上で我がもの顔でくつろいでいる。
だから、縁の糸が存在したとしてもなんら不思議ではない。
「……で、それがどうしたんだ?」
「別に。先日、出雲のお祭りで縁結びを司る神様から聞いたのをふと思い出したので」
なんで神様の集まりに猫又が顔出してんだ……なんて、聞いてもろくな答えは返ってこないんだろうな。
「縁の糸ねえ……」
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PAST【向日葵】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第9回参加作品。
猫又と男子高校生と向日葵。
向日葵 我が家では、毎年夏になると向日葵が大輪の花を咲かせる。夏生まれの俺の花だからと、両親が庭の一画で育てているのだ。
俺は男なのになぜ花を育てるのか。
花=女の子のものと思っていた幼少期に両親に尋ねたことがある。
返ってきた答えは――
「向日葵のように明るく育ってほしいから……ね。暗い子だったんですか?」
「他人には見えないものが視える、聞こえないものが聴こえる……暗くならないほうが難しいだろ」
幸い、前述の通り両親から大事にされて育ったおかげで、そこまでひねくれずに済んだんだが。
「俺の分まで食うなよ、猫又」
「はいはい」
――今年も立派に咲いた向日葵から収穫した種をつまみながら、猫又と無駄話ができるぐらいには。
349俺は男なのになぜ花を育てるのか。
花=女の子のものと思っていた幼少期に両親に尋ねたことがある。
返ってきた答えは――
「向日葵のように明るく育ってほしいから……ね。暗い子だったんですか?」
「他人には見えないものが視える、聞こえないものが聴こえる……暗くならないほうが難しいだろ」
幸い、前述の通り両親から大事にされて育ったおかげで、そこまでひねくれずに済んだんだが。
「俺の分まで食うなよ、猫又」
「はいはい」
――今年も立派に咲いた向日葵から収穫した種をつまみながら、猫又と無駄話ができるぐらいには。
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PAST【狩猟本能】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第8回参加作品。
猫又と男子高校生と青い鳥。
狩猟本能 俺の部屋の勉強机の上には、幼い頃に親戚から旅行土産にともらった幸せの青い鳥の置き物がある。特に鳥が好きというわけではないけれど、一度飾ってからなんとなくそのままにしてあった。
知り合ってほどなくから何度となく勝手に俺の部屋に侵入りまくっている猫又は、どうやらその鳥がいたくお気に入りらしい。今日もまた、机の上に飛び乗ってフンフンと鼻を寄せている。
……正直言ってとても邪魔なんだが、言っても無駄なことは分かりきっているので大人しく我慢しよう。
「それ、落とすなよ」
「分かってますよ」
鳥を前足でちょいちょいとつつきながら、こちらに見向きもせずに返事をする猫又の金色の瞳は、まん丸に見開かれ爛々と輝いていた。
329知り合ってほどなくから何度となく勝手に俺の部屋に侵入りまくっている猫又は、どうやらその鳥がいたくお気に入りらしい。今日もまた、机の上に飛び乗ってフンフンと鼻を寄せている。
……正直言ってとても邪魔なんだが、言っても無駄なことは分かりきっているので大人しく我慢しよう。
「それ、落とすなよ」
「分かってますよ」
鳥を前足でちょいちょいとつつきながら、こちらに見向きもせずに返事をする猫又の金色の瞳は、まん丸に見開かれ爛々と輝いていた。
摄氧过度
DOODLE|又名《不做爱就无法离开的房间》包括但不限于:口交/舔批/扇奶/扇批/绳缚/高潮控制
醒来后你发现自己和上司共处一室,房间里莫名出现的字条告诉你们需要完成十个任务才能够出去。但是这些选项是怎么回事?为什么不是伤害对方就是和人家性交??? 9174
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PAST【ふわふわの目覚まし時計】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第7回参加作品。
猫又と男子高校生の休日の朝。
ふわふわの目覚まし時計 カーテンの隙間から差し込む陽射しにそろそろ起きなければと思いつつも、ベッドから離れがたい休日の朝――
まどろみに身を委ねる俺の頬に、ふと柔らかいものが触れたのを感じて意識が浮上する。なんだと思う間もなく、それは耳元へと移動してきた。
「ぶははっ! なんだよもう!」
あまりのくすぐったさに笑いながら目を開けば、枕元にゆらゆらと踊る二本の尻尾が。その持ち主はと見遣れば、小柄な猫又が丸まってスヤスヤと寝息をたてていた。
いつの間に侵入ってきたんだこいつ……。
起こされた腹いせに起こし返してやろうかとも思ったが、穏やかな寝顔にそんな邪気も削がれてしまう。
「……さて、起きるか」
俺は苦笑をこぼし、ウーンと伸びをした。
335まどろみに身を委ねる俺の頬に、ふと柔らかいものが触れたのを感じて意識が浮上する。なんだと思う間もなく、それは耳元へと移動してきた。
「ぶははっ! なんだよもう!」
あまりのくすぐったさに笑いながら目を開けば、枕元にゆらゆらと踊る二本の尻尾が。その持ち主はと見遣れば、小柄な猫又が丸まってスヤスヤと寝息をたてていた。
いつの間に侵入ってきたんだこいつ……。
起こされた腹いせに起こし返してやろうかとも思ったが、穏やかな寝顔にそんな邪気も削がれてしまう。
「……さて、起きるか」
俺は苦笑をこぼし、ウーンと伸びをした。
猫猫面包侠
PASTp4本来是伦纳德戏份的,但是当时没灵感我就先写阿蒙了,这又何尝不是…我当初就是奔着小克例假折磨大妮子写的,结果现在都没写到正题,p2的罗珊互动其实我自己也没想到会写成一个part,灵感果然比什么都重要 5035
3kubiswan
DOODLE12月21日は #ダイ月ヒュン日12月22日は #ダイ月ラー日
2人の年齢が並ぶ1年に1回のこの日。2人が中心の作品を新/過去作問わずお披露目&拡散してみませんか!
「拡散/引用/リプライどんとこい」の覚悟のもと、タグを添えて
12月21日 00:00~23:59又は
12月22日 00:00~23:59にご投稿ください!
ところでラー日の日付誤植してますさーせん! 2
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PAST【器用な尻尾の産物】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第6回参加作品。
猫又と男子高校生と山盛りエノコログサ。
器用な尻尾の産物 家に帰ると、俺の部屋で大量のエノコログサ――ねこじゃらしが待っていた。
どこから持ってこられたかは分からんが、誰が持ってきたかは一目瞭然。
「猫又!」
「なんですか、少年?」
俺の怒声に、ねこじゃらしの山から猫又が顔を出す。
「なんですか? じゃないわ! 人のベッドの上に変な山を築くな!」
「変な、とは失礼な。エノコログサですよ」
「名前の話じゃねえ!」
だいたい、こんな大量にどうしたんだ。
尋ねてみれば、自分で摘んできたと言う。
「こう、ひょいっと採るのが楽しくなっちゃって」
山の中から数本、二股の尻尾で持ち上げて手折る仕草をしてみせる姿は、なるほど器用だ。
……だからって。
「なんで俺の部屋に持ってくるんだよーーー!」
339どこから持ってこられたかは分からんが、誰が持ってきたかは一目瞭然。
「猫又!」
「なんですか、少年?」
俺の怒声に、ねこじゃらしの山から猫又が顔を出す。
「なんですか? じゃないわ! 人のベッドの上に変な山を築くな!」
「変な、とは失礼な。エノコログサですよ」
「名前の話じゃねえ!」
だいたい、こんな大量にどうしたんだ。
尋ねてみれば、自分で摘んできたと言う。
「こう、ひょいっと採るのが楽しくなっちゃって」
山の中から数本、二股の尻尾で持ち上げて手折る仕草をしてみせる姿は、なるほど器用だ。
……だからって。
「なんで俺の部屋に持ってくるんだよーーー!」
u_tm_275
PAST【待宵月】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第5回参加作品。
猫又と男子高校生の満月前夜。
待宵月 自室のベッドに寝転がり本を読んでいると、頭上の窓の外が急に明るくなったように感じ、俺は光源を探して顔を上げた。するとそこには、雲間から姿を現した大きな月が。
「すげえ……満月かな」
「いいえ、待宵月ですよ」
……独り言への返事にももう慣れてしまった。
声がしたほうを見遣れば、やはりそこには、いつの間にか侵入ってきたらしい猫又の姿が。
「なんだって?」
「待宵月です。満月の一日前の月のことですよ」
「へえ……」
永く生きているだけあって、そういう知識は豊富なんだなあ。
「じゃあ、明日は満月か」
「そうですよ」
満月だと知ると、不思議と明日の夜が待ち遠しく感じてきた。月を愛でる日本人の性だろうか。
明日も晴れますように!
341「すげえ……満月かな」
「いいえ、待宵月ですよ」
……独り言への返事にももう慣れてしまった。
声がしたほうを見遣れば、やはりそこには、いつの間にか侵入ってきたらしい猫又の姿が。
「なんだって?」
「待宵月です。満月の一日前の月のことですよ」
「へえ……」
永く生きているだけあって、そういう知識は豊富なんだなあ。
「じゃあ、明日は満月か」
「そうですよ」
満月だと知ると、不思議と明日の夜が待ち遠しく感じてきた。月を愛でる日本人の性だろうか。
明日も晴れますように!
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PAST【ある朝の攻防】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第4回参加作品。
猫又と男子高校生の攻防。
ある朝の攻防「……猫又。なにやってんだ」
「見てのとおり遊んでます。少年はこれから学校ですか?」
「ああ、そうだよ! だから早く俺の靴から出ろ! 靴紐にじゃれるな! おろしたてなんだぞ!」
せっかくの新しい靴を履く前から毛だらけにされるなんて最悪だ!
しかし、ここで俺が怒り狂ったところでどこ吹く風だろう。妖怪は人間の都合なんてお構いなしなのだ。
気持ちを静めるために深呼吸を繰り返し、猫又を靴の中から追い出す。よかった、思ったより毛は付いていない。
諦め悪く伸びてくる前脚を避けながら靴を履き終え立ち上がれば、猫又が音もなく肩に飛び乗ってきた。
「……学校まではついてくんなよ」
「分かってますよ」
そのニヤニヤ笑い、信用できねえな!
335「見てのとおり遊んでます。少年はこれから学校ですか?」
「ああ、そうだよ! だから早く俺の靴から出ろ! 靴紐にじゃれるな! おろしたてなんだぞ!」
せっかくの新しい靴を履く前から毛だらけにされるなんて最悪だ!
しかし、ここで俺が怒り狂ったところでどこ吹く風だろう。妖怪は人間の都合なんてお構いなしなのだ。
気持ちを静めるために深呼吸を繰り返し、猫又を靴の中から追い出す。よかった、思ったより毛は付いていない。
諦め悪く伸びてくる前脚を避けながら靴を履き終え立ち上がれば、猫又が音もなく肩に飛び乗ってきた。
「……学校まではついてくんなよ」
「分かってますよ」
そのニヤニヤ笑い、信用できねえな!
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PAST【見送る側】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第3回参加作品。
猫又と男子高校生と別れの季節。
見送る側 春は出会いと別れの季節とよく言うが、三月は卒業シーズンなのもあって、出会いより別れの気配を色濃く感じる。
かくいう俺も、この時期になると決まって、幼い頃海外に引っ越す幼なじみを空港で見送った日のことを思い出してしんみりしてしまう。今でも手紙やメッセージのやり取りは続いているけれど、直接会えないのはやはり寂しいものだ。
(二度と会えないとなると、なおさらだろうな……)
猫又は何百年と生きてきたのだ。
途方もない時間の中、何度大切なものを見送ってきたのだろう。
いつも散々からかわれている身としては仕返しできるネタは大変貴重だが、猫又の瞳に時おり寂しさが滲むのを、俺は気づかないふりをしておいてやろうと決めた。
336かくいう俺も、この時期になると決まって、幼い頃海外に引っ越す幼なじみを空港で見送った日のことを思い出してしんみりしてしまう。今でも手紙やメッセージのやり取りは続いているけれど、直接会えないのはやはり寂しいものだ。
(二度と会えないとなると、なおさらだろうな……)
猫又は何百年と生きてきたのだ。
途方もない時間の中、何度大切なものを見送ってきたのだろう。
いつも散々からかわれている身としては仕返しできるネタは大変貴重だが、猫又の瞳に時おり寂しさが滲むのを、俺は気づかないふりをしておいてやろうと決めた。
u_tm_275
PAST【嘘か、真か、】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第2回参加作品。
猫又と男子高校生とチョコレート。
嘘か、真か、 バレンタインデーが近づくと、どこもかしこもチョコレートの甘い匂いで満ちてくる。甘いもの好き、とくにチョコ好きな俺にとっては嬉しい限りだ。
近頃は逆チョコなるものもメジャーになってきたおかげで、男がバレンタイン向けの催事場にいても白い目で見られないのもまた嬉しい。
ここぞとばかりに気になっていたチョコをいくつか自分用に見繕い、ホクホクしながら帰路に着くと、肩の上から憐れむような声が降ってきた。
「自分でチョコレートを購入って……」
「うるさいぞ、猫又! 自分が食いたいもんを自分で買ってなにが悪い!」
もらえないから買ってるんじゃないし! 毎年ちゃんと女子からもらってるし! ……おい、なんだその顔! 嘘じゃないぞ!
331近頃は逆チョコなるものもメジャーになってきたおかげで、男がバレンタイン向けの催事場にいても白い目で見られないのもまた嬉しい。
ここぞとばかりに気になっていたチョコをいくつか自分用に見繕い、ホクホクしながら帰路に着くと、肩の上から憐れむような声が降ってきた。
「自分でチョコレートを購入って……」
「うるさいぞ、猫又! 自分が食いたいもんを自分で買ってなにが悪い!」
もらえないから買ってるんじゃないし! 毎年ちゃんと女子からもらってるし! ……おい、なんだその顔! 嘘じゃないぞ!
u_tm_275
PAST【出逢い初め】過去作サルベージ。
毎月300字小説企画第1回参加作品。
猫又と男子高校生の出逢い。
出逢い初め 初詣で、猫又に出逢ってしまった。
「こんにちは、少年」
参拝中――突然の呼びかけに顔を上げてから、やってしまったと後悔した。
思わず渋面になる俺を面白がるように、目の前では声の主――賽銭箱の上に行儀よく座る小柄な三毛猫が目を細めて微笑んでいる。猫が小首をかしげると、首輪についた小さな鈴が、ちりん、と軽やかな音を響かせた。
「妖怪の姿だけでなく言葉まで認識できる人間なんて、何百年ぶりでしょう。ねえ、お友達になってくださいよ」
にこやかな声音とともに、二股の尻尾が嬉しそうに揺れている。
――ああ、神様。たしかに俺はついさっき、出逢いが欲しいと願ったけれど。
「……人外のオスとの出逢いなんて求めてねえーーー!」
337「こんにちは、少年」
参拝中――突然の呼びかけに顔を上げてから、やってしまったと後悔した。
思わず渋面になる俺を面白がるように、目の前では声の主――賽銭箱の上に行儀よく座る小柄な三毛猫が目を細めて微笑んでいる。猫が小首をかしげると、首輪についた小さな鈴が、ちりん、と軽やかな音を響かせた。
「妖怪の姿だけでなく言葉まで認識できる人間なんて、何百年ぶりでしょう。ねえ、お友達になってくださいよ」
にこやかな声音とともに、二股の尻尾が嬉しそうに揺れている。
――ああ、神様。たしかに俺はついさっき、出逢いが欲しいと願ったけれど。
「……人外のオスとの出逢いなんて求めてねえーーー!」