子牛
o_sirukou42
PROGRESS乳牛パロの子牛のフちゃまとの出会い部分です(モクフウ)乳牛パロ、子モフの出会い編 そんな折り、下草を踏みしめて歩く自分の足音に混じって、何か別の音がモクマの耳に届いた。なんだろう。警戒する気持ちがないわけではなかったが、直感的に危険なものではない気がしてモクマは音のする方へと自分から近づいていった。
「どうして泣いてるの?」
「っ!?」
木影で縮こまりくぐもった嗚咽を漏らしている小さな生き物に声をかけると、その生き物は肩を震わせて引き攣ったような声を上げた。抱えた膝に顔を埋めていたその生き物が顔を上げる。
モクマを見上げるその大きな瞳は涙に濡れていた。茶色の柔らかそうな髪の毛が木漏れ日に透けてきらきらと輝いて見える。その髪の色と同じ、茶色の艶々とした毛並みの耳を頭頂部に生やしたその生き物は、年頃はモクマとそう変わらなく見えた。茶色の毛並みの彼は目を見開いてモクマのことをまじまじと見つめている。どう身を処すべきか、迷っている風だった。
2035「どうして泣いてるの?」
「っ!?」
木影で縮こまりくぐもった嗚咽を漏らしている小さな生き物に声をかけると、その生き物は肩を震わせて引き攣ったような声を上げた。抱えた膝に顔を埋めていたその生き物が顔を上げる。
モクマを見上げるその大きな瞳は涙に濡れていた。茶色の柔らかそうな髪の毛が木漏れ日に透けてきらきらと輝いて見える。その髪の色と同じ、茶色の艶々とした毛並みの耳を頭頂部に生やしたその生き物は、年頃はモクマとそう変わらなく見えた。茶色の毛並みの彼は目を見開いてモクマのことをまじまじと見つめている。どう身を処すべきか、迷っている風だった。