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    Tofu_funya2

    DONE愛を伝える術は言葉だけに非ず。
    面倒なことから逃げることをやめた杉下が、桜に対してどのような考えを巡らせているのか。
    愛を言葉にしたいけれどできない、桜の方へ一歩踏み出したいのに尻込みしてしまう。そんな杉下の笑えてしまうほどに不器用な恋模様を見届けてやってください。
    言葉足らず、分かち愛 杉下京太郎は悩んでいた。
     梅宮さんの畑の苗が上手く育たないこと?違う。小テストの結果が見るも無残で、どう祖父母に言い訳をするかということ?違う。
     悩みというのはそう、桜遥との関係性に悩んでいた。
     桜とは少し前に想いを通じ合った仲……要はお付き合いをしている状態ではあるが、如何せん二人とも恋愛初心者なので何も発展がない。いつも通り言い合いをして、小突き合いなんかもして周りに宥められての繰り返し。何も変わらない、付き合う前と変わらぬ日常を過ごしている。これで良いのだろうか?と思うのだが、従来の口下手が邪魔をして何を伝えられる訳でもない。愛の言葉なんて以ての外だ。逆も然りで、桜から何か囁かれるわけでもない。もちろん、喧嘩以外で触れ合うこともない。そんな状態で時間だけが無情にも流れるのだ。そうして今日もただこうして、桜が周りの友人らと楽しげにしている様子を一人離れて眺めていることしかできない。
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    kle8tri

    DONE膝枕されながら刀と桜が見たい!というヨコシマな動悸で書きました。
    これ他にも何振りか試しに書いてみたんですが肥前くんはおれは膝枕はされる専門とのことで話が続かず、南海太郎ちゃんはどっか行っちゃう、薬研さんは太腿が気になって桜どころではなく、宗三さんは御本刃のお色気が桜を食ってしまうので長義くんになりました。
    書いてみたら長義くんと桜の親和性高すぎて驚いた。
    花見で一服陽が沈む前は鮮やかだった空が少しずつ色を失っていく。
    その過程を見るともなしに空を見上げていると、今が盛りの桜が目に入る。
    視界いっぱいを埋め尽くすそれらはまるで星のようで、時折ひらひらと去り行く様が空からこぼれる流れ星みたいだなあと思う。ひとひら、またひとひらとぼんやり見送りながら、煙をひとくさり吐き出した。
    桜は本丸の中にあちこちあるけど、私はこの場所が好きだ。
    本丸の外れ、居住棟から離れた本丸の端っこに、前任者の趣味なのか、簡素な茶室を備えた小さな小屋が建っている。
    通称「西の屋」のあるこの一帯は、野点でもするつもりで切り拓いたのかちょっとした公園くらいの広場になっていて、そこを覆うかのように樹齢半世紀は過ぎていそうな高くて太い桜の老木が枝を広げているのだ。
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