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    Tofu_funya2

    DONE愛を伝える術は言葉だけに非ず。
    面倒なことから逃げることをやめた杉下が、桜に対してどのような考えを巡らせているのか。
    愛を言葉にしたいけれどできない、桜の方へ一歩踏み出したいのに尻込みしてしまう。そんな杉下の笑えてしまうほどに不器用な恋模様を見届けてやってください。
    言葉足らず、分かち愛 杉下京太郎は悩んでいた。
     梅宮さんの畑の苗が上手く育たないこと?違う。小テストの結果が見るも無残で、どう祖父母に言い訳をするかということ?違う。
     悩みというのはそう、桜遥との関係性に悩んでいた。
     桜とは少し前に想いを通じ合った仲……要はお付き合いをしている状態ではあるが、如何せん二人とも恋愛初心者なので何も発展がない。いつも通り言い合いをして、小突き合いなんかもして周りに宥められての繰り返し。何も変わらない、付き合う前と変わらぬ日常を過ごしている。これで良いのだろうか?と思うのだが、従来の口下手が邪魔をして何を伝えられる訳でもない。愛の言葉なんて以ての外だ。逆も然りで、桜から何か囁かれるわけでもない。もちろん、喧嘩以外で触れ合うこともない。そんな状態で時間だけが無情にも流れるのだ。そうして今日もただこうして、桜が周りの友人らと楽しげにしている様子を一人離れて眺めていることしかできない。
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    壱のポイ

    DONEワンライの『思慕』をお借りして。付き合っているすおさく+楡井。桜が子供の身体と記憶に戻ってしまい蘇枋が桜の心を和らげようとする話。蘇枋は桜を想い子供桜は母を想うイメージで。
    筆者の希望的観点から過去について勝手な解釈で書きました。ご注意ください!
    桜君の悲しい過去を蘇枋さんが上書きしてくれるのが癖なのです。蘇枋さんに幸せにされろ〜そして欲張りな私はこれを誕生日企画とも言い張る!
    さよならアンビバレント人というものはみんな幼い頃に味わった感情の積み重ねでできている。
    そんな当たり前のことを日常ではなかなか思い出すことはないだろう。しかし蘇枋は現在目の前の光景にそれを激しく痛感させられている。
    今自分の目の前にいる小さな子供。
    その子は蘇枋とその隣にいる楡井を見つめ、怯えた色をたたえた瞳を無理やり細めて威嚇していた。
    ここまで怯える子供を今まで見たことがあっただろうか。そう考えてしまうほど目の前の子供は異質なほどの怖がり様。こんなに穏やかな日常でそれほどまでに追い詰められる要因とは何なのか。それを無意識に考え込んでしまうほど蘇枋には鮮烈で言葉にできないほど悲しい出来事だった。

    蘇枋と楡井は学校に来なかった桜を心配して二人で家まで様子を見に行くことにした。
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    kle8tri

    DONE膝枕されながら刀と桜が見たい!というヨコシマな動悸で書きました。
    これ他にも何振りか試しに書いてみたんですが肥前くんはおれは膝枕はされる専門とのことで話が続かず、南海太郎ちゃんはどっか行っちゃう、薬研さんは太腿が気になって桜どころではなく、宗三さんは御本刃のお色気が桜を食ってしまうので長義くんになりました。
    書いてみたら長義くんと桜の親和性高すぎて驚いた。
    花見で一服陽が沈む前は鮮やかだった空が少しずつ色を失っていく。
    その過程を見るともなしに空を見上げていると、今が盛りの桜が目に入る。
    視界いっぱいを埋め尽くすそれらはまるで星のようで、時折ひらひらと去り行く様が空からこぼれる流れ星みたいだなあと思う。ひとひら、またひとひらとぼんやり見送りながら、煙をひとくさり吐き出した。
    桜は本丸の中にあちこちあるけど、私はこの場所が好きだ。
    本丸の外れ、居住棟から離れた本丸の端っこに、前任者の趣味なのか、簡素な茶室を備えた小さな小屋が建っている。
    通称「西の屋」のあるこの一帯は、野点でもするつもりで切り拓いたのかちょっとした公園くらいの広場になっていて、そこを覆うかのように樹齢半世紀は過ぎていそうな高くて太い桜の老木が枝を広げているのだ。
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