玄武洞
kurono_666_aka
DOODLE花食み藍湛×花生み魏嬰。原作軸で玄武洞での話です。花が咲ききる前に摘むととても痛いというオリジナル設定追加してます。
ちり、とした違和感を肘の内側に感じた。
そっと目を向ければ、案の定そこには小さな蕾が芽吹いている。
(あー、やっぱり)
隣りに座る藍忘機が眠っているのを確認して魏無羨は頭を抱えた。
「よりにもよって今かよ……」
魏無羨は花生みだった。時を選ばず自身から咲く花をいつもは別段気にはしていなかったが、今は非常時だ。藍忘機と二人玄武洞に取り残され、抜け出すには屠戮玄武を倒すしかないというこの時に、咲き始めてしまった花を魏無羨は恨めしそうにつついた。
花を生むためにはかなりの体力を消費する。食事も取れないこの状況では自殺行為といえよう。まして決戦の前に無駄な体力は使えない。
「毟るしかないかぁ……」
取り除いてしまえば体力の消耗は回避できる。けれど、咲ききる前の花を摘むのは生皮を剥がすようなもので、とてつもなく痛いのだ。
4238そっと目を向ければ、案の定そこには小さな蕾が芽吹いている。
(あー、やっぱり)
隣りに座る藍忘機が眠っているのを確認して魏無羨は頭を抱えた。
「よりにもよって今かよ……」
魏無羨は花生みだった。時を選ばず自身から咲く花をいつもは別段気にはしていなかったが、今は非常時だ。藍忘機と二人玄武洞に取り残され、抜け出すには屠戮玄武を倒すしかないというこの時に、咲き始めてしまった花を魏無羨は恨めしそうにつついた。
花を生むためにはかなりの体力を消費する。食事も取れないこの状況では自殺行為といえよう。まして決戦の前に無駄な体力は使えない。
「毟るしかないかぁ……」
取り除いてしまえば体力の消耗は回避できる。けれど、咲ききる前の花を摘むのは生皮を剥がすようなもので、とてつもなく痛いのだ。
はゆや
SPUR MEナイトバース忘羨玄武洞で番になるお話
星 オメガバでいうα
月 オメガバでいうΩ
月
○体のどこかに月の紋様がある、そこに星の涙が触れると番になる
○満月付近は発情期
○新月は仮死状態になる
詳しい設定はこちら
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=7782443#2
流れ星は月を縛った「藍湛、俺はもうすぐ死ぬ」
魏無羨が突然言い放った言葉に、藍忘機の鼓動の方が止まりそうだった。
「俺、月なんだよ。もうすぐ新月だから仮死しちまう。その前にあの猛獣をなんとかしよう」
「分かった」
ーーーーー
屠戮玄武は無事討伐できたが、閉じ込められてしまった。
魏無羨の動きが少しずつ鈍くなっていることに気付き、藍忘機は声をかけた。
「魏嬰、私と番になろう」
「藍湛お前まで頭打ったのか?」
「私は本気だ」
星である藍忘機と番えば魏無羨は新月が来ても仮死しなくなる。
だが、番ということは夫婦になるということだ。それを潔癖で、しかも魏無羨が嫌いな筈の藍忘機から提案されて、流石の魏無羨も口が回らなかった。
「藍湛、流石にそれは2人で勝手に決めて出来ることじゃないだろ? 藍先生だって血を吐くぞ」
2235魏無羨が突然言い放った言葉に、藍忘機の鼓動の方が止まりそうだった。
「俺、月なんだよ。もうすぐ新月だから仮死しちまう。その前にあの猛獣をなんとかしよう」
「分かった」
ーーーーー
屠戮玄武は無事討伐できたが、閉じ込められてしまった。
魏無羨の動きが少しずつ鈍くなっていることに気付き、藍忘機は声をかけた。
「魏嬰、私と番になろう」
「藍湛お前まで頭打ったのか?」
「私は本気だ」
星である藍忘機と番えば魏無羨は新月が来ても仮死しなくなる。
だが、番ということは夫婦になるということだ。それを潔癖で、しかも魏無羨が嫌いな筈の藍忘機から提案されて、流石の魏無羨も口が回らなかった。
「藍湛、流石にそれは2人で勝手に決めて出来ることじゃないだろ? 藍先生だって血を吐くぞ」
sahina70360203
DONE忘羨ワンドロワンライ、お題「子守歌」で書きました。CQLの知己、付き合い始めた二人です。玄武洞の時の忘羨に歌詞はあったんだろうかと思いましたが、あったとしても聞き取れないほどだったんだろうなと思ったのでこんな形にしてみました。ご容赦いただけますと幸いです!子守歌は歌えない 金丹があったころは風邪なんてひいたことがなかった。でも今では随分身体が弱くなって、ちょっとしたことで熱を出したりもする。ふつうの人間というのは厄介なものだ。
この間の大雪の中、散々子供たちと騒いでいた俺はひとり風邪をひいて寝込んでいる。思追も景儀もぴんぴんとしているのに俺だけだ。霊力がないって不便だな。
藍湛は傍で看病をすると言ったが、そんなことで仙督様の業務を妨害するわけにはいかない。さっさと行け!と背中を押して、静室の中で独りうとうとしている。
しんしんと雪がふる雲深不知処に音はなく、時折門弟たちの修練の声がしたり、木に積もった雪がどさりと落ちる音が聞えたりするくらいだ。
ああ、そういえば昔は熱を出すこともあった。まだ結丹する前だ。江澄と雨の日にふざけまわって二人して風邪をひいて寝込んだことがあったっけ。そのときは師姉が看病してくれたんだっけな。風邪のときだけ作ってくれる、卵粥が美味かったな……。
2674この間の大雪の中、散々子供たちと騒いでいた俺はひとり風邪をひいて寝込んでいる。思追も景儀もぴんぴんとしているのに俺だけだ。霊力がないって不便だな。
藍湛は傍で看病をすると言ったが、そんなことで仙督様の業務を妨害するわけにはいかない。さっさと行け!と背中を押して、静室の中で独りうとうとしている。
しんしんと雪がふる雲深不知処に音はなく、時折門弟たちの修練の声がしたり、木に積もった雪がどさりと落ちる音が聞えたりするくらいだ。
ああ、そういえば昔は熱を出すこともあった。まだ結丹する前だ。江澄と雨の日にふざけまわって二人して風邪をひいて寝込んだことがあったっけ。そのときは師姉が看病してくれたんだっけな。風邪のときだけ作ってくれる、卵粥が美味かったな……。