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    祭り

    sonr_kaki

    DONE2025年8月17日(日)GOOD COMIC CITY 31 大阪内
    ボウフウケーホー! 4
    その両目でオレを見て 2
    すおにれ無配のサンプルです
    A6文庫/46P(予定)/全年齢

    付き合ったばかりのふたりの初めての嫉妬のお話です♡
    夏祭りと海の短編ふたつになります。
    ⚠︎どちらもモブ女子が出てきます!

    よろしければもらっていただけると嬉しいです🤍
    通販にもつけるか検討中です!
    にれくんにぞっこん!/すおうさんにぞっこん!【にれくんにぞっこん!】

     祭囃子のなかに、浮かれている人々の声が混じる。それらが耳をくすぐり、蘇枋の心にも移っていく。
     いや、きっと正確にはそうではない。蘇枋の隣には、浴衣姿で恥ずかしげに頬を染めた楡井が歩いていた。いつもの元気いっぱいな様子とは少し違い、うつむきがちだ。人の波を避けるために身体を寄せると、互いの手の甲が触れる。そのたびに楡井の肩はおおげさに揺れた。
     よかった、オレだけじゃない。
     蘇枋はこっそりと息を吐いた。以前にも風鈴のみんなと夏祭りに行ったが、今日は楡井とふたりきりだった。あたりが暗くなるにつれて、屋台の灯りが眩しく感じられた。それに応じて人の数も増え始めて、この様子ではいつ楡井がはぐれてしまうか分からない。蘇枋はもっともらしく自分の中で理由をつけたが、ただ楡井と手を繋ぎたかった。
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    リベ田

    DONE大菊webオンリー開催おめでとうございます!✨こちら展示となります。

    第三者視点大菊です。モブ女子が夏祭りで大石くんへの恋を諦めるお話。大菊は喋りません(!?)
    「ね、ねぇ。あれ、大石くんだよね」
    「ほんとだ」
     提灯の溶ける夕闇に浴衣姿の彼が立っているのが見えて、私は縁石に座る友達に投げかける。この地域ではもっとも大きな夏祭りゆえに、密かに想いを寄せる男の子を見かけても何もおかしくはない。私は普段着にすぎないただのワンピースでここへ来たことを激しく後悔した。彼は大鳥居の下に一人で佇んでいた。そして時おり、何かを探すように周りを見渡している。
    「誰かと待ち合わせかな……」
    「さぁ、テニス部の誰かじゃない? 菊丸くんとか」
     それよりさー、とりんご飴か焼きそばで迷っている友達へ適当に相槌を打ちながら、私は大石くんの方にぼんやりと目を向ける。彼は紺地に淡い縞模様の浴衣を着流していた。今日一日で浴衣姿の男性は浴びるほど見たが、そのどれもが霞んでしまうほどにその姿は洗練されていた。普段の明るく親しげな雰囲気はひっそりと影を潜め、その代わりにまるで良家の長男のような凛とした空気を湛えていた。やはり人を探しているのだろう、目を眇めて遠くを見やる仕草さえも涼しげで、惚れ惚れするほど様になっていた。
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