雪
u_tm_275
PAST【夕焼け色のキミに恋をした】過去作サルベージ。
月。/始雪
夕焼け色のキミに恋をした「はじめにいさま! みて! きれいなゆうやけ!」
そう言って俺のほうを振り返るきみが、あまりにも輝いて見えて。
なぜだろう。胸が苦しくなる。
花のような笑顔を直視できなくて、頬の熱を夕日のせいにしてきみの手を取った。
「さあ、かえろう、ゆき」
「はい!」
握り返された手の感触に、心臓がとくりと跳ねた。
◇
「始さん。見てください。綺麗な夕焼けです」
そう言って俺のほうを振り返る彼女は、まだ幼かったあの時よりも遥かに大人びた、でも、あの時と変わらない綺麗な笑顔で。
「ああ、綺麗だな」
あの時と同じようにそっと手を取る俺に、あの時と同じように笑顔を向けて。
「さあ、帰ろう、雪」
「はい」
握り返された手の感触も、あの時と同じ。
378そう言って俺のほうを振り返るきみが、あまりにも輝いて見えて。
なぜだろう。胸が苦しくなる。
花のような笑顔を直視できなくて、頬の熱を夕日のせいにしてきみの手を取った。
「さあ、かえろう、ゆき」
「はい!」
握り返された手の感触に、心臓がとくりと跳ねた。
◇
「始さん。見てください。綺麗な夕焼けです」
そう言って俺のほうを振り返る彼女は、まだ幼かったあの時よりも遥かに大人びた、でも、あの時と変わらない綺麗な笑顔で。
「ああ、綺麗だな」
あの時と同じようにそっと手を取る俺に、あの時と同じように笑顔を向けて。
「さあ、帰ろう、雪」
「はい」
握り返された手の感触も、あの時と同じ。
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PAST【冬のとある日】過去作サルベージ。
月。/始雪
冬のとある日「あ……」
空から舞い降りる、儚い結晶。
「雪だ……」
それと同じ名を持つ愛しい少女に、青年は思いを馳せる。
「……帰ったら、電話でもするか」
そうつぶやく青年の口元には、優しい笑みが浮かんでいた。
同じ頃――
「あら、雪……月で降るのは珍しいわ」
舞い降りてくる結晶を眺める少女がひとり。
「きっと、日本でも降っているのでしょうね……」
少女はふと思う。
自分と同じ名を持つこの結晶に、愛しい青年は自分を重ねたりするのだろうか。
「……帰ったら、電話でもしてみようかしら」
◇
「――もしもし、雪?」
「――もしもし、始さん? ふふっ、ちょうど始さんにお電話しようかと思っていたところだったので、少々驚きました」
553空から舞い降りる、儚い結晶。
「雪だ……」
それと同じ名を持つ愛しい少女に、青年は思いを馳せる。
「……帰ったら、電話でもするか」
そうつぶやく青年の口元には、優しい笑みが浮かんでいた。
同じ頃――
「あら、雪……月で降るのは珍しいわ」
舞い降りてくる結晶を眺める少女がひとり。
「きっと、日本でも降っているのでしょうね……」
少女はふと思う。
自分と同じ名を持つこの結晶に、愛しい青年は自分を重ねたりするのだろうか。
「……帰ったら、電話でもしてみようかしら」
◇
「――もしもし、雪?」
「――もしもし、始さん? ふふっ、ちょうど始さんにお電話しようかと思っていたところだったので、少々驚きました」
orangeclover6
DONEさびぎーず「さぎり山の雪まつり」開催おめでとうございます!キ学本に入れ損ねた錆義の4コマ3P+ネップリ用に追加した1枚の計4枚です。4枚目は字が小さくてWEBで見れるか心配なんですが、大したこと書いてないので読めなくてもお気になさらずに!
全年齢です。(イベント修了に伴いパスワードを外しました。イベントで見てくださった方ありがとうございました!) 5
もちきり✌️
DOODLE山土と雪の降る夜の話 なんとなくリズムをとってみました消えたい雪夜きんと 冷え込む銀世界
しんと 静まる午前二時
ぼんやり ぼんやり
くっきり ぴかぴか
雲から月が 顔覗く
足跡ふたつに 影ふたつ
「あぁ 寒いったらありゃしねェ」
「おれのマフラー貸しましょか」
くるくるふわり 片結び
「それじゃ てめェはどうすんだ」
「こんくらいがちょうどいいんです」
「…風邪ひいてもしらねェぞ」
さくさく ぎゅむぎゅむ
ぎゅむ ぎゅむ ぎゅむ
「なぁ、おい」
「はぁい?」
「手ェ貸せ」
「ほい」
ぎゅっと握った 悴む手
「冷たいですねェ」
「お前もな」
さくさく ぎゅむぎゅむ
ぎゅむ ぎゅむ ぎゅむ
「お空のお月がぴかぴかだ」
「雲も多いし隠れるぞ」
「ぼんやりしたのもきれいでしょ」
「朧月夜か たしかにな」
さくさく ぎゅむぎゅむ
543しんと 静まる午前二時
ぼんやり ぼんやり
くっきり ぴかぴか
雲から月が 顔覗く
足跡ふたつに 影ふたつ
「あぁ 寒いったらありゃしねェ」
「おれのマフラー貸しましょか」
くるくるふわり 片結び
「それじゃ てめェはどうすんだ」
「こんくらいがちょうどいいんです」
「…風邪ひいてもしらねェぞ」
さくさく ぎゅむぎゅむ
ぎゅむ ぎゅむ ぎゅむ
「なぁ、おい」
「はぁい?」
「手ェ貸せ」
「ほい」
ぎゅっと握った 悴む手
「冷たいですねェ」
「お前もな」
さくさく ぎゅむぎゅむ
ぎゅむ ぎゅむ ぎゅむ
「お空のお月がぴかぴかだ」
「雲も多いし隠れるぞ」
「ぼんやりしたのもきれいでしょ」
「朧月夜か たしかにな」
さくさく ぎゅむぎゅむ
ハテソノ葡萄茶
DONEエアスケブご依頼ありがとうございました! ご資料見た瞬間「これは名作ツクール系RPGタイトル画面の貫禄!!」とテンションが上がり(ドット絵大好き)、ゲーム内スチルのようなイメージが思い浮かびました。ご依頼主様も相変わらずデザインも絵もとっても素敵です……描かせてくださりありがとうございます……。雪比志ちゃんへのお褒めのお言葉も感謝です❄またのご依頼お待ちしております!!
mbsonsaku_r18
MOURNING方向音痴な雪の話。5000文字ぐらい
いつもの事ながら夢要素つよつよ
修正して文字数増えたから正しい文字数分からん
今回は鶴丸メイン回
まよいごまよいごどーこだ「……ここどこ?」
雪は呆然としながら当たりを見渡す。今日の軍議は第二会議室と聞いていたからそれに参加するべく、雪は私室から会議室に向かおうと歩いていたのだが、物の見事に迷ったのである。
「えぇ……どうしよう」
近侍である鶴丸に今日の軍議に参加することは伝えてあるし、ほかの刀剣男士にもそのことは周知してある。
「明日は忙しくて迎えに行けないんだが、ひとりで行けるかい?」
「うん、だいじょーぶ!! まっかせなさい!」
「本当かねぇ……。迷子になるなよ」
「わかってるってぇ。大丈夫だよ、何度も行ってるもん。心配性だなぁ」
昨日の夜、鶴丸にそう問いかけられ雪は自信満々に大丈夫だと言い切った。そう言いきってしまったのである。
6303雪は呆然としながら当たりを見渡す。今日の軍議は第二会議室と聞いていたからそれに参加するべく、雪は私室から会議室に向かおうと歩いていたのだが、物の見事に迷ったのである。
「えぇ……どうしよう」
近侍である鶴丸に今日の軍議に参加することは伝えてあるし、ほかの刀剣男士にもそのことは周知してある。
「明日は忙しくて迎えに行けないんだが、ひとりで行けるかい?」
「うん、だいじょーぶ!! まっかせなさい!」
「本当かねぇ……。迷子になるなよ」
「わかってるってぇ。大丈夫だよ、何度も行ってるもん。心配性だなぁ」
昨日の夜、鶴丸にそう問いかけられ雪は自信満々に大丈夫だと言い切った。そう言いきってしまったのである。
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DOODLEこのページは韓国のオフライン行事に発刊したブルージャイアント非公式2次創作同人誌です。雪玉雪同軸リバ、18歳以上のみ閲覧可能です。
当同人誌の場合、海外限定でのみ無料公開予定です。
詳細については、下記のリンクをご参照いただければ幸いです。
https://forms.gle/PDYeGy1qt62rwoPVA 30
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PAST【二〇一五年いい夫婦の日】過去作サルベージ。
月。/始雪
二〇一五年いい夫婦の日花園雪「始さん。今日がなんの日かご存知ですか?」
睦月始「ん? 今日か?」
雪「はい」
始「今日は十一月二十二日だが……悪い、分からん」
(申し訳なさそうに眉を下げる始)
雪「嫌だ、そんな顔しないでください。別に記念日というわけではないんです」
(始の表情に慌てる雪)
始「そうなのか。じゃあ、なんの日なんだ?」
雪「今日は、いい夫婦の日だそうです」
始「いい夫婦の日?」
雪「はい。語呂合わせで」
始「いい夫婦の日か……俺たちもいつか、名実ともに〝いい夫婦〟になれたらいいな」
(優しく微笑む始)
雪「……! は、はい……」
(真っ赤になって俯く雪)
雪(私から言うつもりだったのに、始さんに先に言われてしまったわ……)
328睦月始「ん? 今日か?」
雪「はい」
始「今日は十一月二十二日だが……悪い、分からん」
(申し訳なさそうに眉を下げる始)
雪「嫌だ、そんな顔しないでください。別に記念日というわけではないんです」
(始の表情に慌てる雪)
始「そうなのか。じゃあ、なんの日なんだ?」
雪「今日は、いい夫婦の日だそうです」
始「いい夫婦の日?」
雪「はい。語呂合わせで」
始「いい夫婦の日か……俺たちもいつか、名実ともに〝いい夫婦〟になれたらいいな」
(優しく微笑む始)
雪「……! は、はい……」
(真っ赤になって俯く雪)
雪(私から言うつもりだったのに、始さんに先に言われてしまったわ……)
葡萄汽水甜年年
DONE因为新衣装而诞生的中华风脑洞,很不擅长写政斗。如果哪里有问题,还请溺爱我一下!长尾景→双刀:碎玉。冬宜密雪,有碎玉声。
甲斐田晴→剑:跳珠。黑云翻墨未遮山,白雨跳珠乱入船。
弦月藤士郎→长枪:簇浪。微微风簇浪,散作满河星。
【VΔLZ 12h/19:00】春山再弦月藤士郎裹着大氅站在院中,薄薄的积雪覆盖在树干上,朵朵红梅争相绽放,院中仅有二三个小厮提着笤帚清扫积雪。袖中捧着的汤婆子难以驱散骨子里的寒凉,只不过是侍从跑得有些急带了一小阵风,他便捂住口呛咳个不停,直咳得撕心裂肺,引得住在隔壁院中的质子遣人送来一碗哑药。
还带来一张写了两个大字的纸条:聒噪。
一名不过豆蔻之年的丫鬟抱着一捆药跑进来,跨进门槛止住脚步慢慢走来:“爷,药。”
弦月藤士郎咳得脸颊泛红,整个人像发了高烧似的——他也确实刚烧了两三日,今日才勉强退了烧。自小侍奉他左右的心腹慌忙扶住他摇摇欲坠的身体,又换去个新烧好的汤婆子。
他看了看漫天飞雪,知道世子又想起往年一家人团圆的日子,他眼睛酸涩,压着颤音低声道:“爷,回屋吧。我去给您煎药。”
9256还带来一张写了两个大字的纸条:聒噪。
一名不过豆蔻之年的丫鬟抱着一捆药跑进来,跨进门槛止住脚步慢慢走来:“爷,药。”
弦月藤士郎咳得脸颊泛红,整个人像发了高烧似的——他也确实刚烧了两三日,今日才勉强退了烧。自小侍奉他左右的心腹慌忙扶住他摇摇欲坠的身体,又换去个新烧好的汤婆子。
他看了看漫天飞雪,知道世子又想起往年一家人团圆的日子,他眼睛酸涩,压着颤音低声道:“爷,回屋吧。我去给您煎药。”
shima_m0y0u
INFO+━━━━━━━━━━━━━━━+みんなの死体の殺し方
𝗞𝗣
やなぎ
𝗣𝗟 𝗣𝗖
やん丸 新尋 乃来
ひよ子 杏 希
蘿月 面影 ミ雪
刺身 染月 萌
+━━━━━━━━━━━━━━━+
エンドB 全生還
u_tm_275
PAST【はつこいのおもいで】過去作サルベージ。
月。/始雪
はつこいのおもいで「むつきはじめです」
その日、花園雪が初めて会った親戚の男の子は、物怖じせずにそう名乗った。
礼儀正しくお辞儀までする彼とは対称的に、人見知りの激しい雪は母親の陰に隠れてもじもじするばかりだ。
そんな雪の態度に気を悪くした様子もなく、男の子――睦月始は優しく彼女に話しかける。
「きみのなまえは?」
「……はなぞの、ゆき」
「きれいななまえ。ゆき、ってよんでいい?」
綺麗などと言われたのは初めてで、雪は嬉しさと恥ずかしさで真っ赤になり俯いてしまう。
「……ダメだった?」
不安げな始の声音にはっとして、雪は慌てて首を横に振った。
「ダメじゃ、ないです」
おずおずと顔を上げると、嬉しそうに微笑む始と視線が絡む。
1434その日、花園雪が初めて会った親戚の男の子は、物怖じせずにそう名乗った。
礼儀正しくお辞儀までする彼とは対称的に、人見知りの激しい雪は母親の陰に隠れてもじもじするばかりだ。
そんな雪の態度に気を悪くした様子もなく、男の子――睦月始は優しく彼女に話しかける。
「きみのなまえは?」
「……はなぞの、ゆき」
「きれいななまえ。ゆき、ってよんでいい?」
綺麗などと言われたのは初めてで、雪は嬉しさと恥ずかしさで真っ赤になり俯いてしまう。
「……ダメだった?」
不安げな始の声音にはっとして、雪は慌てて首を横に振った。
「ダメじゃ、ないです」
おずおずと顔を上げると、嬉しそうに微笑む始と視線が絡む。
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PAST【同月 de 手繋ぎシチュエーション~繋いでないのもあるよ☆~ 始雪編】過去作サルベージ。
月。/始雪
同月 de 手繋ぎシチュエーション~繋いでないのもあるよ☆~ 始雪編花園雪「わあ……人が多いですね」
睦月始「しかたない、日曜日だからな。しかし、はぐれたら困るな……雪」
雪「はい、なんでしょう?」
始「はぐれないように掴まっておけ」
(腕を差しだす始)
雪「ありがとうございます、始さん」
(嬉しそうに微笑み、始の腕を取る雪)
始「さて、まずはどこに行く?」
雪「そうですね……少し早いですが、ランチタイムで混む前にお昼ご飯はどうでしょう? 実は、このあたりに気になっているお店があるんです」
始「いいな。そこに行くか」
雪「はい! こっちの通りです。行きましょう!」
始「分かった、分かった。そんなに引っ張るな」
(久しぶりのデートではしゃぐ雪の姿を微笑ましく見つめる始)
316睦月始「しかたない、日曜日だからな。しかし、はぐれたら困るな……雪」
雪「はい、なんでしょう?」
始「はぐれないように掴まっておけ」
(腕を差しだす始)
雪「ありがとうございます、始さん」
(嬉しそうに微笑み、始の腕を取る雪)
始「さて、まずはどこに行く?」
雪「そうですね……少し早いですが、ランチタイムで混む前にお昼ご飯はどうでしょう? 実は、このあたりに気になっているお店があるんです」
始「いいな。そこに行くか」
雪「はい! こっちの通りです。行きましょう!」
始「分かった、分かった。そんなに引っ張るな」
(久しぶりのデートではしゃぐ雪の姿を微笑ましく見つめる始)