1000
magic_flowerd
MOURNING1000年後のカイアサ(3)1000年後のカイアサ(3)「うわ、光った!」
突然、驚いて声をあげたのはカインだった。その目に光り輝いたものは、暗くてぶ厚い雲の隙間から鳴り響く雷でも、夜を告げる街の街灯でもない。それはカインの足元に生えている、どっしりとした太い太い木の幹だ。
樹齢千年を超えているであろうその姿は、誰にも侵されることがなかったのだろう。とても神秘的で美しく、何かの神様さえ宿っていそうな佇まいだった。
カインは感嘆の声をあげながら首を天へと傾けてみたが、その全貌はどれだけ後ずさって見上げてみても、見渡せないほどの大きさだった。
「光ったのは木の幹じゃない、木の根元に生えている、この苔だろう」
アーサーは膝を曲げ、白い指先でその深い緑に触れた。その光は、蛍のようにぼうっと光ってはまた暗くなる。何とも不思議な植物を、カインはアーサーの隣からまじまじと見つめていた。
2917突然、驚いて声をあげたのはカインだった。その目に光り輝いたものは、暗くてぶ厚い雲の隙間から鳴り響く雷でも、夜を告げる街の街灯でもない。それはカインの足元に生えている、どっしりとした太い太い木の幹だ。
樹齢千年を超えているであろうその姿は、誰にも侵されることがなかったのだろう。とても神秘的で美しく、何かの神様さえ宿っていそうな佇まいだった。
カインは感嘆の声をあげながら首を天へと傾けてみたが、その全貌はどれだけ後ずさって見上げてみても、見渡せないほどの大きさだった。
「光ったのは木の幹じゃない、木の根元に生えている、この苔だろう」
アーサーは膝を曲げ、白い指先でその深い緑に触れた。その光は、蛍のようにぼうっと光ってはまた暗くなる。何とも不思議な植物を、カインはアーサーの隣からまじまじと見つめていた。
murasaki9721
DOODLEもっちゃんとの会話、だいぶ仲良さそうだったけど、龍太郎にとって「家族の会話」ではなかったんだなと思うと、なんか、こう、色々苦しくなってきた。ドイツからの帰国子女だし、院長の一人息子だし、他の研修医と友達になろうとしないし……あの…あの……。自分、龍太郎のことギュッ(抱擁)していいすか?
妄想120%の捏造、駄文。1000文字ぐらい。
多分もう日本にいる。
高品家族+もっちゃん(オヤジとオフクロは、オレより仕事が好きなんだ)
すまない、と一言残しバタバタと出て行った両親を見送りながら、龍太郎はそう思った。
当てつけだとは分かっている。医者や看護師という仕事の尊さは、今日12歳になった少年ですらよく理解していた。
(それでも…)
イチゴのショートケーキを一人で頬張る。ケーキボックスの中には龍太郎の分しかなかった。
◇
まどろみから龍太郎を目覚めさせたのはインターホンだった。
ジリリリと家中に響くそれを止めに行こうと玄関へ向かう。
結局昨夜は両親が早く帰ってくるという希望を捨てきれず、リビングにお気に入りのぬいぐるみと毛布、それにゲームを持ってきてダラダラと過ごしていた。
まだだろうか、と待っているうちに寝落ちしてしまったらしい。
1261すまない、と一言残しバタバタと出て行った両親を見送りながら、龍太郎はそう思った。
当てつけだとは分かっている。医者や看護師という仕事の尊さは、今日12歳になった少年ですらよく理解していた。
(それでも…)
イチゴのショートケーキを一人で頬張る。ケーキボックスの中には龍太郎の分しかなかった。
◇
まどろみから龍太郎を目覚めさせたのはインターホンだった。
ジリリリと家中に響くそれを止めに行こうと玄関へ向かう。
結局昨夜は両親が早く帰ってくるという希望を捨てきれず、リビングにお気に入りのぬいぐるみと毛布、それにゲームを持ってきてダラダラと過ごしていた。
まだだろうか、と待っているうちに寝落ちしてしまったらしい。
みっけ
DONEsgo1000文字のお題プロポーズで投稿したものがsgoにみえないかもしれないのでsgoだと証明するものを追加しました🍄もしよろしければどうぞ🙇♀️🙇♀️🙇♀️PW:20↑?sgoyes/sgono 410
magic_flowerd
MOURNINGお出かけする1000年後のカイアサ⚠️モブ女が出てきます
1000年後のカイアサ 2二人で住んでいる家から箒で半日ほどの遠く離れた港町では、年に一度の祭りが開かれていた。栄えている街なだけあって出店も多く、一歩進めば肩がぶつかるほどに人混みでごった返している。その光景は故郷の栄光の町の祭りを彷彿とさせた。
少し前を歩くアーサーは盛んな街の様子に目移りしているようで、足元がふらふらとおぼつかない。きょろきょろと周りを見渡すアーサーの手を掴んで、はぐれないように指を絡めて握った。普段は外で手を繋ぐと、気はずかしいと頬を染めて俯くくせに、それにすら気が付かない様子でアーサーははしゃいでいる。
「カイン!あれは何だろう?占いの店か?」
「おいアーサー、ちゃんと前を見て歩けって」
「あれは何だ?すごく大きいな…干した肉のようだが…。あれは…絶滅されたと言われている植物に似ているな…もっと近くで見てみたい」
8097少し前を歩くアーサーは盛んな街の様子に目移りしているようで、足元がふらふらとおぼつかない。きょろきょろと周りを見渡すアーサーの手を掴んで、はぐれないように指を絡めて握った。普段は外で手を繋ぐと、気はずかしいと頬を染めて俯くくせに、それにすら気が付かない様子でアーサーははしゃいでいる。
「カイン!あれは何だろう?占いの店か?」
「おいアーサー、ちゃんと前を見て歩けって」
「あれは何だ?すごく大きいな…干した肉のようだが…。あれは…絶滅されたと言われている植物に似ているな…もっと近くで見てみたい」
eckiko3
INFO4/9某所、4/14オンイベの試し読みです。「レモンメレンゲパイ」🐓から見た👓🥴の話(途中まで)
Pass:**** on board+***manの*印
新刊『ごはんの時間』
¥1000(通頒時も同様の価格です)
TGM:ボブハン
内容:健啖家👓ちゃんが🥴と一緒にご飯を食べたり作ったりするほんわかほのぼのラブラブなボブハン本です 4709
magic_flowerd
MOURNING1000年後のカイアサの朝めちゃくちゃ捏造です
1000年後のカイアサ(1)夢の中で鳥が唄っていた。陽気で、明るい鳥だった。窓から射す太陽の光が、瞼の内側をじんわりと赤く染めていく。柔らかいベッドシーツに指を寄せて寝返りをうつと、珈琲豆の香りが鼻をくすぐった。
「う……ん、朝か…」
重い瞼と気だるい体をゆっくりと起こそうとすると、ぼやけた視界の隅で人影が揺らめき、こちらに近づいてきた。そのまま額に口付けられて、心地良さに再び目を瞑りそうになると、大きな掌が優しく頭を撫でた。
「おいおい、二度寝か?」
人影の主はカインだった。恐らく彼もベッドから出たばかりなのだろう。指先で触れたシーツの上にはネクタイと、黒い隊服の上着が乱雑に置かれている。
「ん…カイン、今何時だ?」
「十時だよ」
3661「う……ん、朝か…」
重い瞼と気だるい体をゆっくりと起こそうとすると、ぼやけた視界の隅で人影が揺らめき、こちらに近づいてきた。そのまま額に口付けられて、心地良さに再び目を瞑りそうになると、大きな掌が優しく頭を撫でた。
「おいおい、二度寝か?」
人影の主はカインだった。恐らく彼もベッドから出たばかりなのだろう。指先で触れたシーツの上にはネクタイと、黒い隊服の上着が乱雑に置かれている。
「ん…カイン、今何時だ?」
「十時だよ」
mcmtrf0829
DOODLE仮面の下が少し透けています。ツさんがどちらかと言うと真面目寄りなメンバーを率いた第1試合め、第4試合めもかなり好きです。
チームが息を吹き返す瞬間を見た気がして。
妄想1000%なのでご了承いただける方だけよろしくお願いいたします。
kuroto
DOODLE「僕たちの1000年の恋は相槌で咲く
花のように
僕たちは1000年後もまだ
同じようにちぎってまた
笑っていたいよね」
BGM
花占い / Vaundy
https://www.youtube.com/watch?v=onhBN0qkUcE
杣おつと
PROGRESS6/25のバブバトで出す、現代転生義兄弟パラレルのジョセシー本の進捗です。A5/94P/1000円の予定。
サンプルで49Pまではまるっと上げるので(そこまでいかないといいところにならない……)そこまではバンバン載せます。 65
イト@yuta07041
DONE「鉄Love1000パーミル5」開催おめでとうございます!なにか新しいものを…と思い、今度出す予定のどーはこ本から急ぎ描きおこしてみました。
(なのでちょっと雑ですみません(;´Д`))
少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
この度はお立ち寄りいただきありがとうございました! 2
hisoku
DOODLE # sgo1000文字第15回のお題『お正月』をお借りして書きました。期間外なのでこっそりと。「先ずは謝れ」「こうやってするものなのか」「クリスマスとか大晦日とか正月とか誕生日とか」に出てくるsgo未満sgoと同じ二人で、尾語り新しい年からじゃあ、片付けも終わったし、俺等は帰るわ。
あと数分で今年が終わるという時間になって、酔って赤くなって炬燵天板に頬をつけて眠りこけていた白石を揺すって腕を掴み、脇腹に自分の肩を入れながら房太郎がそう云って立ち上がり、えっ、帰んの? と杉元が驚いた顔をして立ち上がって、何となく自分も立たなきゃいけないような気がして立ち上がった。ぞろぞろと全員で玄関に向かう。
来年も皆で愉しく呑もうなあ。
白石を無理矢理歩かせて房太郎が帰って行くのを上がり框の上から見送る杉元を見つめる。ふいにこちらを向かれて変に気まずくなった。俺から、お前は帰らないのか、と訊いた方が良いのだろうか。
二人きりになっちゃったな。
首に手を当てて杉元がそう云う。
1050あと数分で今年が終わるという時間になって、酔って赤くなって炬燵天板に頬をつけて眠りこけていた白石を揺すって腕を掴み、脇腹に自分の肩を入れながら房太郎がそう云って立ち上がり、えっ、帰んの? と杉元が驚いた顔をして立ち上がって、何となく自分も立たなきゃいけないような気がして立ち上がった。ぞろぞろと全員で玄関に向かう。
来年も皆で愉しく呑もうなあ。
白石を無理矢理歩かせて房太郎が帰って行くのを上がり框の上から見送る杉元を見つめる。ふいにこちらを向かれて変に気まずくなった。俺から、お前は帰らないのか、と訊いた方が良いのだろうか。
二人きりになっちゃったな。
首に手を当てて杉元がそう云う。
TamB0urinE
DOODLE沢ところちゃんのバレンタイン企画ですが、先日無事1000枚配布終了という嬉しいお知らせを頂きました💕改めてところちゃん、トコトコドンキさん、ROZAの皆さんに感謝の限りです!
hisoku
DOODLE # sgo1000文字第14回のお題『◯◯しないと出られない部屋』をお借りして書きました。期間外なのでこっそりと。ぎり全年齢向け、尾語り、雪が降ると帰宅難民になる杉元を自分の部屋に泊める尾形の話です。しないと帰れない部屋 この冬は積雪が多く、今夜も通勤で利用している鉄道が運転見合せとなり、駅構内で今後の運行について貼り出された紙の前に立ち尽くして溜め息をついている杉元をまた、家に連れて帰ってくることが出来た。不規則不揃いに落ちてくる雪片を見上げ、感謝する。
だからぁ、俺は恋人としかしないんだって。
部屋の中で半ば管を巻くような調子でそう云われても納得がいかず、首を傾げる。
説明になっていない。
だから恋人じゃないだろ。
自分と俺の顔を人差し指で交互に差して、恋人という単語だけ小声で杉元が訴える。それを聞きながら炬燵天板の端にあったペンと付箋を掴む。
言質取る気か?
そうじゃないが。
見えないように左手で囲いを作って書き込みながら、それで? と促す。
1060だからぁ、俺は恋人としかしないんだって。
部屋の中で半ば管を巻くような調子でそう云われても納得がいかず、首を傾げる。
説明になっていない。
だから恋人じゃないだろ。
自分と俺の顔を人差し指で交互に差して、恋人という単語だけ小声で杉元が訴える。それを聞きながら炬燵天板の端にあったペンと付箋を掴む。
言質取る気か?
そうじゃないが。
見えないように左手で囲いを作って書き込みながら、それで? と促す。
San Nee
DONEペガ海のエロ小説です。SMっぽい感じになってしまいました笑。漫画で描きたいのですが1000年かかりそうなので小説にして、描きたい描写だけ書いていこうかなと思ったり。PASS 「seto」 9205
shirataki_himo
DOODLE0959×1000 gijinka マガマル合意無しのだるま
cw: noncon relationship, dismemberment(no legs&arms)
hinano3595
DOODLE【写探】朝チュン/事後/糖度1000%甘々Max朝チュン朝チュン
部屋に眩しい日差しが差し込む。
パシリと目を開けたノートンは、日光を遮っていた分厚いカーテンを開けた人物を忌々しく睨みつける。
「おはよう、起こしたかな?」
彼は涼しい顔で、日光に劣らない眩しい笑顔をノートンに向けた。
「どうも…」
重い体を起こそうとすると、昨晩の余韻が全身に流れる。
無視できない腰の痛みが、目の前の男に散々抱かれたという事実を、ノートンにまざまざと自覚させた。
「体の具合はどうだい?痛みがあるのなら、今日のゲームは休んだ方が…」
「冗談じゃない。…休んだっていうので、荘園主から報酬を減らされでもしたら…困るんで」
そうかい、とジョゼフがノートンの隣に腰掛け、彼の細い指がするりとノートンの頬を撫でる。
1138部屋に眩しい日差しが差し込む。
パシリと目を開けたノートンは、日光を遮っていた分厚いカーテンを開けた人物を忌々しく睨みつける。
「おはよう、起こしたかな?」
彼は涼しい顔で、日光に劣らない眩しい笑顔をノートンに向けた。
「どうも…」
重い体を起こそうとすると、昨晩の余韻が全身に流れる。
無視できない腰の痛みが、目の前の男に散々抱かれたという事実を、ノートンにまざまざと自覚させた。
「体の具合はどうだい?痛みがあるのなら、今日のゲームは休んだ方が…」
「冗談じゃない。…休んだっていうので、荘園主から報酬を減らされでもしたら…困るんで」
そうかい、とジョゼフがノートンの隣に腰掛け、彼の細い指がするりとノートンの頬を撫でる。
ショッッッッックパン🐙
DONE【⚠ガ/リ/レ/オ】湯草の女がグッときたシーン漫画①(虚像の道●師)※台詞原作ママ / 常に原作が最大手〜〜!!!!湯は草がいないところでは、こんなにLOVE1000%なんですって…やばいですわね… 2hisoku
DOODLE # sgo1000文字第12回のお題『イベント前夜/イベント/イベントその後』をお借りして書きました。以前書いた1000文字掌篇「先ずは謝れ」「こうやってするものなのか」と同じ杉や尾の話で、恋愛経験はないのに拘りだけはあるピュア尾の話です。クリスマスとか大晦日とか正月とか誕生日とか 慣れてはきたが、ともすると連中は直ぐに俺の家へ集まろうとする。その上、年末年始はイベントが多くて少し適わない。
今夜の鍋はすき焼きで隣を陣取って座る杉元の横顔を見つめる。今夜も鍋奉行を務めていて愉しそうに見えた。
クリスマスなのにすき焼きかぁ。
胡座から正座になった白石が言葉とは裏腹に愉しそうな声で呟き、それを聞いた房太郎がビールを手酌しながら、チキンよりも牛肉の方が豪華で良いじゃないか、と云って白石の背中を景気好く叩く。
クリスマスねえ。普段は信仰心の信の字も持ち合わせていないくせになんで皆クリスマスに集まるのだろう。
見ず知らずの他人の誕生日に酒飲んで飯も気合いを入れて用意して愉しいか?
食台に肘をついてグラスを揺らしながら呟くと杉元が苦笑いをする。
1080今夜の鍋はすき焼きで隣を陣取って座る杉元の横顔を見つめる。今夜も鍋奉行を務めていて愉しそうに見えた。
クリスマスなのにすき焼きかぁ。
胡座から正座になった白石が言葉とは裏腹に愉しそうな声で呟き、それを聞いた房太郎がビールを手酌しながら、チキンよりも牛肉の方が豪華で良いじゃないか、と云って白石の背中を景気好く叩く。
クリスマスねえ。普段は信仰心の信の字も持ち合わせていないくせになんで皆クリスマスに集まるのだろう。
見ず知らずの他人の誕生日に酒飲んで飯も気合いを入れて用意して愉しいか?
食台に肘をついてグラスを揺らしながら呟くと杉元が苦笑いをする。
32honeymoon
DONE #毎月25日はK暁デー お題:微熱◇2023年初めのK暁デー、やはりせっかくなので甘々な雰囲気にしたくて
1000字ほど書いたものを没にしました笑
最近なかなか長文が書けなくて短文ばかりですが、タグ見て回るにはこれくらいがいいのかも、という事で開き直りますっ
本気で需要なかったらどうしようと些か不安を覚えつつ、いつも通り二心同体なふたりです。原作3章くらいの時間軸で。 4
minamidori71
DONE現パロビョルアシェ、第五話。クリスマス前にルカへの想いを自覚したビョルンは、向学心に燃えて英国史と文学を自習しはじめ、博物館で開かれたルカの公開講座にまで足を運ぶ。しかし想いが募るあまり、プラトニックな憧れにとどめておこうという当初の考えは、徐々に変化してゆく。
今回でこのシリーズは終わるつもりでしたが、もう一話延びます。作中、ロンドン博物館が登場しますが、この博物館は昨年閉館しました。これまで特に明記してきませんでしたが、この現パロシリーズは原作軸からちょうど1000年後、2014年10月からはじまっています。なので第五話の時点では2015年5月です。
Unknown Legend(5) 熱心に質問をしていた年若い受講者が丁重に礼をのべ、興奮気味に去ってゆくのを見届けて、ゆっくりと席を立ち、歩み寄る。とっくに気づいていたはずのルカは、それでも大袈裟に眉を上げ、両腕を広げてみせた。
「これはこれは。しかし、なんだってこんな回りくどいことをするかねえ?」
「別に、回りくどかねェよ。正規の手続きだ」
「ひとつ屋根の下に暮らしてるんだから、訊きたいことがあるならいつだって訊きゃアいいのに」
「そういうのは、ひとつだけ質問があるときに使う手だろ。俺の場合、全部聴きたいんだ。だってものを知らなさすぎだから」
「ふーん?」
鼻を鳴らし、くちびるの片端を吊り上げるいつもの笑みを向けてくる。そして、
「まァ何にせよ、勤勉なのはいいことだ。オレは嫌いじゃねェよ、そういうの」
4870「これはこれは。しかし、なんだってこんな回りくどいことをするかねえ?」
「別に、回りくどかねェよ。正規の手続きだ」
「ひとつ屋根の下に暮らしてるんだから、訊きたいことがあるならいつだって訊きゃアいいのに」
「そういうのは、ひとつだけ質問があるときに使う手だろ。俺の場合、全部聴きたいんだ。だってものを知らなさすぎだから」
「ふーん?」
鼻を鳴らし、くちびるの片端を吊り上げるいつもの笑みを向けてくる。そして、
「まァ何にせよ、勤勉なのはいいことだ。オレは嫌いじゃねェよ、そういうの」