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    2205

    Lupinus

    DONEさにあか(男審神者×明石)
    つきあってる男審神者と明石と明石モデルのうさぎのぬいぐるみの話
    2205年以降の話なので2020年時点で発売されていないグッズが登場します
    執務室の畳の上に寝転んだ明石国行は、先ほどから黒いジャケットを羽織ったうさぎのぬいぐるみと戯れている。
    「それで主はん、これは何のうさぎさんですのん」
    「政府の公式ショップから出ているグッズだそうだよ。それはこんのすけくんがおみやげにくれた明石くんモデルだね」
    「それで自分とお揃いなんですなぁ」
     己と同じ形状の眼鏡をかけたうさぎの丸い瞳をのぞき込んで明石は唸る。
    「お上が作らはったんなら、働かへん自分と違っていろいろできるんやろなぁ。言伝してくれるとか、中にお菓子入ってるとか」
    「あはは、そういうのはないそうだよ」
     特に付属の機能はない、ごくふつうのぬいぐるみだとこんのすけは言っていた。
    「はぁ。別にがんばって働いたりもせぇへん、かわいいだけのうさぎさんですか」
     ごろりと仰向けになり、赤ん坊をあやすように両手でぬいぐるみを持ち上げる太刀男士の姿は、戦場や審神者の私室での雰囲気とはまた違った趣があり、いつまでも眺めていたくなるのだが。
    「ところで明石くん、今日は畑当番の日じゃなかったかな」
     朝食のとき、来派の子どもたちがそんな話をしていたはずだが。もう太陽はずいぶん高くなったのに 1509