インセル
ねこめ
MOURNINGeorzea:エインセル裏側の夢 ──ときどき、夢に見る。
暗い場所。亡霊の呻き声と、雪に落ちる血。エオルゼアでは見ないような異形を切り裂く艶やかな刃と、踊る自分。喉の奥からこみ上げる"たのしい"笑い声と、──目の奥に残る、影に落ちる黒と、聞き慣れた、けれどどこかねばつくようなイントネーション。
「"もっと、──もっと踊ってちょうだい、エインセルと……永遠に!"」
そこで、目が醒める。指先が震えて、額から流れて落ちた汗が寝間着に落ちた。
ほのかな緊張感と、わずかな高揚。エインセルは確かにこの世界で生まれ落ちたはずなのに、──この世界にあんなところなんてないはずなのに、それでも、夢がこれはいつかのどこかの現実だと訴えてくる。エインセルが知らない"エインセル"の記憶なのだ、と曖昧ながらに確信を得てしまう。
717暗い場所。亡霊の呻き声と、雪に落ちる血。エオルゼアでは見ないような異形を切り裂く艶やかな刃と、踊る自分。喉の奥からこみ上げる"たのしい"笑い声と、──目の奥に残る、影に落ちる黒と、聞き慣れた、けれどどこかねばつくようなイントネーション。
「"もっと、──もっと踊ってちょうだい、エインセルと……永遠に!"」
そこで、目が醒める。指先が震えて、額から流れて落ちた汗が寝間着に落ちた。
ほのかな緊張感と、わずかな高揚。エインセルは確かにこの世界で生まれ落ちたはずなのに、──この世界にあんなところなんてないはずなのに、それでも、夢がこれはいつかのどこかの現実だと訴えてくる。エインセルが知らない"エインセル"の記憶なのだ、と曖昧ながらに確信を得てしまう。