Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    コトリバコ

    完成させぬうちが鬼

    TRAININGgntmホラー風「コトリバコ」
    神楽ちゃん主人公。
    ※文章練習です。ホラーが始まらないうちに終わります。現パロ。
    「これ、何アルか?」

     神楽は四角い木製の箱を手に取った。母の江華が蔵の掃除をするというので、手伝いをしようと神楽は蔵に入ったのだ。ほとんど行くこともない蔵は、日の光が差さず、年中埃くさい。そんな蔵の奥に、ちょこんとその箱は置かれていた。一見は四角い箱だが、パズルのような形をしており、興味がそそられる。振ってみると、何かが入ってそうな音がした。
     ガサっ、ガサっ。
     神楽は興味本位で少しの間、その場でカチカチと箱を動かしてみるが、一向に開く気配がない。だんだんと開かないことにイライラした神楽は、箱を投げ捨てようかと、ぐっと箱を握る手に力を入れてしまう。そこで思い出した。そう言えば、今日は銀ちゃん達と会う日だったと。箱を持ったまま、蔵の外に出て家の中の時計を確認する。しまった!集合時間に遅れる!と、神楽は急いで出かける準備をした。そして、このパズルを銀ちゃん達に解いてもらおうと考え、箱を鞄の中に入れる。解けるかどうかは当てにはならないが、良い話題にはなるだろうと。準備ができ、急いで神楽は銀時の家に向かった。
    460