水の精霊
yctiy9
DONE《ここまでのあらすじ》水の精霊オケアニスの力を取り戻したカオスは、次なる力を取り戻すため、山の精霊オレイアデスの遺跡へと向かっていた。
3-1 目の前に聳え立つのは偉大なる大地の壁。山はいついかなる時でも動じぬ居ずまいで、人々に畏怖の念を植え付け、行く手を阻み遮る。そう、次なるは山の精霊オレイアデスの遺跡。
エーレクトラオスの北。アレクスト共和国との国境にまたがる霊峰アルト・グランデ。通称アルト山と呼ばれ、アレクストでは巨竜の亡骸との言い伝えもある。山へ祈りを捧げに参拝する旅人も多く、麓には宿場町が栄えていた。カオス一行はエーレクトラオスを離れ二日かけて宿場町に入り、そこで一晩疲れを癒すことにした。
「おなか空いたー!」
夕時、活気のある宿場町には食欲のそそる香りが充満する。エーレクトラオスとはまた違った、山の幸や獣肉をふんだんに使用した料理だ。ニンニクとハーブ、そして油の香りが鼻腔を駆け抜け、肺と胃に襲いかかる。出された料理にファイェンは目をキラキラと輝かせる。クイーンが小皿に取り分け終えると、ファイェンのお腹の虫が大きな鳴き声を上げた。
5628エーレクトラオスの北。アレクスト共和国との国境にまたがる霊峰アルト・グランデ。通称アルト山と呼ばれ、アレクストでは巨竜の亡骸との言い伝えもある。山へ祈りを捧げに参拝する旅人も多く、麓には宿場町が栄えていた。カオス一行はエーレクトラオスを離れ二日かけて宿場町に入り、そこで一晩疲れを癒すことにした。
「おなか空いたー!」
夕時、活気のある宿場町には食欲のそそる香りが充満する。エーレクトラオスとはまた違った、山の幸や獣肉をふんだんに使用した料理だ。ニンニクとハーブ、そして油の香りが鼻腔を駆け抜け、肺と胃に襲いかかる。出された料理にファイェンは目をキラキラと輝かせる。クイーンが小皿に取り分け終えると、ファイェンのお腹の虫が大きな鳴き声を上げた。