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    xxx

    多だ野(裏)

    DONExxx中毒。
    店の庭にある植え込みから見た店主。
    要約すると四くんが微笑むと世界は震えて輝くって話です。
    咲うこの店の店主はとても綺麗だ。
    すっきりとした顔の輪郭、まっすぐに通った鼻筋、薄い唇はシャープな印象を与えるのに、中心の両目にはどこか愛嬌がある。身体は華奢だが、程よい肉付きをしたしなやかな四肢を持っている。
    人間として、この店主はかなり見目の良い方に入るのでは無いだろうか。度々この店を訪れる他の人間たちもなかなかに整った形をしていたが、それでもこの店のモノである以上、どうしても店主を贔屓目に見てしまう。座卓に肩肘だけをのせて、その先の細い指で頬を支えている様子などは、ため息が出るほど美しい構図だ。
    何が彼をそんなに美しくさせているのだろうか。私は彼がまだ子どもだった頃から知っているが、あの頃の彼は今と変わらない構造の顔や身体を持っていたにも関わらず、これほどまでの綺麗さや美しさを私が感じることは無かった。小さな口は、その大きさにそぐわず絶えず大きな声を出していたし、顔の筋肉の動きも絶えず変動していた。そこに、現在の彼にあるような美しさはあまり感じられなかったと覚えている。むしろ、そこにあったのは新芽や鳥の雛、虫の幼虫や花の蕾に喩えられるような愛らしさだった。
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