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DONE【堂本大我×朝日奈唯】スタオケ版深夜の60分コンサート 【花束】で書かせていただいた堂唯
タイトルは未必の故意とか秘密の恋とかそう言うのをかけてます。
堂本君絶対沼しかない男子なので、実装お待ちしてます……
みひつのこい堂本大我×朝日奈唯
コンサートが終わり制服に着替えた朝日奈が控室を出ると、廊下に緊張した面持ちの男子生徒が立っていた。
「あの、朝日奈さん、あなたのヴァイオリンのファンですッッ!これ、受け取ってください!」
そう言って半ば強引に押し付けられた衝撃で花束の花からひらりと一枚花びらが落ちる。
「えっと……あ、ありがとうございます」
その気迫に気圧された朝日奈がそう答えると、男子高生は顔を紅潮させて
「スタオケ、応援してます!!」
そう言って朝日奈が止める間もなく走り去って行った。
丁度グランツの控室から出てきた堂本は、あっけに取られている朝日奈の背中に声を掛ける事もせず、自販機のある反対側の曲がり角へと足を進めたのだった。
1511コンサートが終わり制服に着替えた朝日奈が控室を出ると、廊下に緊張した面持ちの男子生徒が立っていた。
「あの、朝日奈さん、あなたのヴァイオリンのファンですッッ!これ、受け取ってください!」
そう言って半ば強引に押し付けられた衝撃で花束の花からひらりと一枚花びらが落ちる。
「えっと……あ、ありがとうございます」
その気迫に気圧された朝日奈がそう答えると、男子高生は顔を紅潮させて
「スタオケ、応援してます!!」
そう言って朝日奈が止める間もなく走り去って行った。
丁度グランツの控室から出てきた堂本は、あっけに取られている朝日奈の背中に声を掛ける事もせず、自販機のある反対側の曲がり角へと足を進めたのだった。
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DONE【堂本大我×朝日奈唯】スタオケ版コンミス受け60分ライブ【ヴァイオリン】で書かせていただいた堂唯です。
タイトルのPaederiaは悪臭と言う意味ですが、これはヘクソカズラの学名から取りました。
花言葉が人嫌い、意外性って堂本君にぴったりでは?!と思ってます。(名前はアレですが)
Paederia Paradox堂本大我×朝日奈唯
それはそれは甘やかなヴァイオリンの音色。
あのお嬢さんの奏でる音は、どこまでも甘ったるくて、まるで絵空事のようで、その音色に酷く虫唾が走る。
「そんなに彼女の音が気に入りませんか?」
「ああ、気に入らないね」
中庭の紅葉が散り終わるのを眺めながら微笑む浮葉に、堂本大我はそう吐き捨てた。
気に入らない、あれは深淵など知らない、地獄など見たことのない、甘っちょろい夢物語を音楽に重ねているヤツの音だ、と堂本は脳にこびりつく朝日奈唯の音を評した。
堂本はそう言う人種が一番嫌いだ。
「随分と、良く見ているのですね、彼女を」
「……喧嘩売ってんのか、浮葉様ぁ~」
「いいえ、ただ私は、あなたが誰かに関心を向けるなんて久しぶりだと思っただけですよ」
1301それはそれは甘やかなヴァイオリンの音色。
あのお嬢さんの奏でる音は、どこまでも甘ったるくて、まるで絵空事のようで、その音色に酷く虫唾が走る。
「そんなに彼女の音が気に入りませんか?」
「ああ、気に入らないね」
中庭の紅葉が散り終わるのを眺めながら微笑む浮葉に、堂本大我はそう吐き捨てた。
気に入らない、あれは深淵など知らない、地獄など見たことのない、甘っちょろい夢物語を音楽に重ねているヤツの音だ、と堂本は脳にこびりつく朝日奈唯の音を評した。
堂本はそう言う人種が一番嫌いだ。
「随分と、良く見ているのですね、彼女を」
「……喧嘩売ってんのか、浮葉様ぁ~」
「いいえ、ただ私は、あなたが誰かに関心を向けるなんて久しぶりだと思っただけですよ」
yui_ame_o
DONE7章の京都組+朝日奈傘を忘れた朝日奈に貸してやる浮葉。
東京へ向かう新幹線の中の大我と浮葉。
弟子への想い。
地獄に降る雨「今日は、これで仕舞いといたしましょう」
やわらかな声が、けれど有無を言わさずにひとつ線を引く。
浮葉と源一郎の三人で練習や街頭演奏をするとき、たいていは彼のこの一言で終わりになった。源一郎が異を唱えるはずもなく、朝日奈ひとりがすこし物足りない顔をするのが最近のお約束となっていた。
この言葉を聞くたび、浮葉はスタオケの仲間ではないのだと思い出させられている気がして、朝日奈の胸の奥にある焦燥が鳴りを大きくするのだ。
「もう……ですか?」
「ふふ、名残を惜しむあなたはいとけなくて、私にできるすべてをしてあげたくなるようだ」
冗談とも本気ともつかない微笑みも、わずかに低められた声も、あわい甘さをまとっている。彼の庭で大輪の花を見せてもらったときに香ったあの、あるかなきかのほのかな甘さともすこし似ていた。月夜に香る寒牡丹――見たこともない光景が朝日奈の心に浮かぶ。きっと、彼のこの声と同じように静かに心の奥深くへ染みわたり、蕩けさせるのだろう。
3831やわらかな声が、けれど有無を言わさずにひとつ線を引く。
浮葉と源一郎の三人で練習や街頭演奏をするとき、たいていは彼のこの一言で終わりになった。源一郎が異を唱えるはずもなく、朝日奈ひとりがすこし物足りない顔をするのが最近のお約束となっていた。
この言葉を聞くたび、浮葉はスタオケの仲間ではないのだと思い出させられている気がして、朝日奈の胸の奥にある焦燥が鳴りを大きくするのだ。
「もう……ですか?」
「ふふ、名残を惜しむあなたはいとけなくて、私にできるすべてをしてあげたくなるようだ」
冗談とも本気ともつかない微笑みも、わずかに低められた声も、あわい甘さをまとっている。彼の庭で大輪の花を見せてもらったときに香ったあの、あるかなきかのほのかな甘さともすこし似ていた。月夜に香る寒牡丹――見たこともない光景が朝日奈の心に浮かぶ。きっと、彼のこの声と同じように静かに心の奥深くへ染みわたり、蕩けさせるのだろう。