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DONEキースとヴィクター2部1章冒頭付近
フォロワー様の絵を拝見してSSかかせていただきました
秋の空午前中パトロールに行き、遭遇したサブスタンスを確保するというひと仕事を終えたオレは、缶ビールを片手に一服をしようとタワーの屋上に向かった。屋上への入口を開けると降り注ぐ太陽の眩しさに眉を顰める。二日酔いとまではいかないが寝不足気味の目には刺激が強い。まだ日が昇って半日経つか経たないかの空は明るく、きれいな青が広がっていた。ランチタイムやティータイムには賑わう屋上も、昼食にはまだ早いこの時間は人の気配もなく、これ幸いとポケットからタバコを取り出してジッポで火をつける。ふぅ、とひと息吐き出すと、紅葉の始まった小さな木が目に留まった。その下に備え付けられているベンチを見つけて、片手でプルタブを引っ張りながら歩き出した。
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MAIKING書きたいところだけ・一般人パロ
・同居してる
・距離感近い
キースとヴィクター「………暇だな」
「そうですね」
「…天気いいよなぁ」
「そうですね」
リビングにあるソファに座って文庫本を読むヴィクターの膝に頭を乗せてただテレビをぼーっと見ているオレ。一緒に住むようになってから、オレが二日酔いの日のお決まりの構図だった。受け答えはあるものの、小説に集中しているのか全部返しが「そうですね」になっている。前に指摘したら、「…善処します」と渋々といった顔で聞き入れてくれたみたいだったけど、結局それは変わらないらしい。
同じ大学だったヴィクターと出会ったのは入学式の日。サボるか悩んで講堂の近くのベンチにいるときに、白衣を着たヴィクターが物陰にうずくまっているのを見つけた。何してんだ?と声をかけると、驚く様子もなく「観察をしています」と、アリの行列を指さした。アリたちは大きな何かを運んでいるようだった。そのあと、特に縁もなく、春が終わって1年目の夏休み前。新歓で散々飲み酔い潰れたオレを道端で見つけたヴィクターが、オレを家に連れ帰ったらしい。ヴィクター曰く、「絡まれて離れてくれなかったので致し方なく、です」とのことだった。因みに起きた時はパンイチだった。服はヴィクターが全部拾ってくれて洗濯までしてくれていた。
642「そうですね」
「…天気いいよなぁ」
「そうですね」
リビングにあるソファに座って文庫本を読むヴィクターの膝に頭を乗せてただテレビをぼーっと見ているオレ。一緒に住むようになってから、オレが二日酔いの日のお決まりの構図だった。受け答えはあるものの、小説に集中しているのか全部返しが「そうですね」になっている。前に指摘したら、「…善処します」と渋々といった顔で聞き入れてくれたみたいだったけど、結局それは変わらないらしい。
同じ大学だったヴィクターと出会ったのは入学式の日。サボるか悩んで講堂の近くのベンチにいるときに、白衣を着たヴィクターが物陰にうずくまっているのを見つけた。何してんだ?と声をかけると、驚く様子もなく「観察をしています」と、アリの行列を指さした。アリたちは大きな何かを運んでいるようだった。そのあと、特に縁もなく、春が終わって1年目の夏休み前。新歓で散々飲み酔い潰れたオレを道端で見つけたヴィクターが、オレを家に連れ帰ったらしい。ヴィクター曰く、「絡まれて離れてくれなかったので致し方なく、です」とのことだった。因みに起きた時はパンイチだった。服はヴィクターが全部拾ってくれて洗濯までしてくれていた。