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DONE #むほシナ_新春大暴祭お祭りにて書かせて頂きました!
よその子さんとの交流絵とSSです!
四六さん【@9376Hatks】
ツチグモさん【@Kbkbr666】
朱鳥さん【@k5a3m4a2】
凱亜さん【@ukaisun0907】 20
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DOODLEブツメツアフター小説です!自宅の紅×騎士で創作BLな話です(*'ω'*)
青い春から続く道、玄い冬をも君と笑み。逢禍学園校舎全壊。俺達の青春が在った世界は終わりを迎えた。涙と笑顔に見上げられた美しい青空の広がったその日から、先生も生徒も在校生も卒業生も大忙しで、親兄妹は兎も角仲の良い友達とも面と向かう時間が取れなかったくらいだ。それでもどうにか白兄さんの卒業式が無事終わり「外の世界を見てみたい」と旅に出た兄さんを見送った後、俺は妹である灰ちゃんの親友……許されるなら俺も友人と思っている男、柳田騎士君を個人的な用事で呼び出した。
「紅君、どうしたんだ? 灰ちゃんがいないのに俺を呼び出すなんて。……灰ちゃんのことで何か相談?」
カタンカタンと無機質な音を立てて彼は現れる。生命力を傾けた義肢が動いている音だ。彼は戦いの中で両足を標識化させて、その進行が随分と早かった。彼は物をよく考える性質だから、七億不思議の存在にさえ肯定的な男だから、迷い悩むことで肉体を変質させる七億不思議とは相性が悪いと言えた。旋律先生の幼馴染だという天竺先生がドッ祓いの能力を持つ人形遣いでなければ、彼はより苦労をして両足がない人生を生きることになっただろう。まるで元から自分の両足だったみたいに使っているその義肢を、彼は決して簡単に使い熟したわけではない。
3186「紅君、どうしたんだ? 灰ちゃんがいないのに俺を呼び出すなんて。……灰ちゃんのことで何か相談?」
カタンカタンと無機質な音を立てて彼は現れる。生命力を傾けた義肢が動いている音だ。彼は戦いの中で両足を標識化させて、その進行が随分と早かった。彼は物をよく考える性質だから、七億不思議の存在にさえ肯定的な男だから、迷い悩むことで肉体を変質させる七億不思議とは相性が悪いと言えた。旋律先生の幼馴染だという天竺先生がドッ祓いの能力を持つ人形遣いでなければ、彼はより苦労をして両足がない人生を生きることになっただろう。まるで元から自分の両足だったみたいに使っているその義肢を、彼は決して簡単に使い熟したわけではない。
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DOODLE第三イベントログイン前夜の話です!命家兄弟妹の話。少しだけ傷の言及があります。(腕が千切れる、目が潰れる、など)
選ばなかった過去と選べなかった世界と選んだ兄。
思ウ春抗イ選ブ若イ人「紅君、灰ちゃん。俺はブライに行くことにした」
寮の一室に呼ばれた弟は、敬愛する兄から発された言葉も、それに対する親愛の妹の頷きも、何一つ理解が出来なかった。
「ああ。白兄さんは多分、そうするだろうと思っていた。最近沈んでいたが、今はとても良い顔つきだ」
「灰ちゃんにはバレていたか。我儘な兄で済まない」
「何、兄さんの我儘なんて妹である私の我儘に比べれば、可愛いものさ」
朗らかに話し出す兄と妹は、そういえばいつから「俺」と「私」になったのだろう。今までは「賢兄」と「愛妹」だったはずだ。だから自分は「愚弟」なのだ。何故二人は変化してしまったのだろう、変化を受け入れてしまったのだろう。ガタガタと情けなく震える体に、紅と呼ばれた青年は「何故」と震える声を吐き出した。顔つきの違う兄と妹の、ただそれだけは自分と同じ空色の瞳が此方を覗く。
3947寮の一室に呼ばれた弟は、敬愛する兄から発された言葉も、それに対する親愛の妹の頷きも、何一つ理解が出来なかった。
「ああ。白兄さんは多分、そうするだろうと思っていた。最近沈んでいたが、今はとても良い顔つきだ」
「灰ちゃんにはバレていたか。我儘な兄で済まない」
「何、兄さんの我儘なんて妹である私の我儘に比べれば、可愛いものさ」
朗らかに話し出す兄と妹は、そういえばいつから「俺」と「私」になったのだろう。今までは「賢兄」と「愛妹」だったはずだ。だから自分は「愚弟」なのだ。何故二人は変化してしまったのだろう、変化を受け入れてしまったのだろう。ガタガタと情けなく震える体に、紅と呼ばれた青年は「何故」と震える声を吐き出した。顔つきの違う兄と妹の、ただそれだけは自分と同じ空色の瞳が此方を覗く。