くもり
INFO一方通行CPです。いつか、遂げる日が来たらいいね。お借りしました:ルベウス(@31tanri)
自 宅 :カフェ
(敬称略)
怪物の眼は緑色をしてはいない その赤をひとめ映したその時から、己の心は焼け落ちたのだろう。今でも、カフェはそう思っている。
からだが燃える。焼ける。熱を持つ。その熱さが肌を舐め、脳みそをくらりと揺らし、声を聞けばとろけるような甘さが耳に残り続けて、あの眠たげな赤と金がいつまでも瞼の裏に焼き付いて、いつまでだって彼が頭の中から離れやしない。
今までだって誰かを好きだと思った事はあるし言葉にしたことだって山のようにあるけれど、好きだなんて言葉では足りなくて、愛してるでもたりなくて、これ以上の熱さなんてカフェは知らなかった。知るならば彼から与えられるものでなければきっと意味がないし、彼以外からは知りたくもなかった。この心に熱を灯すのは、いつまでも彼が良かった。
1097からだが燃える。焼ける。熱を持つ。その熱さが肌を舐め、脳みそをくらりと揺らし、声を聞けばとろけるような甘さが耳に残り続けて、あの眠たげな赤と金がいつまでも瞼の裏に焼き付いて、いつまでだって彼が頭の中から離れやしない。
今までだって誰かを好きだと思った事はあるし言葉にしたことだって山のようにあるけれど、好きだなんて言葉では足りなくて、愛してるでもたりなくて、これ以上の熱さなんてカフェは知らなかった。知るならば彼から与えられるものでなければきっと意味がないし、彼以外からは知りたくもなかった。この心に熱を灯すのは、いつまでも彼が良かった。
くもり
INFO愛憎交々犬猿CPです。お借りしました:スファレライト(@fake_fell)
自 宅 :皓月
(敬称略)
救済者のいない箱庭で 愛とは何か。
そう問われ、確りと答えられる者はそう居ないだろう。なにせ愛とは不確かで、非合理で、どうしようもないものだからだ。
しかし、故に貴いのだと言う者も居るだろう。それでも己の知る愛と言えばせいぜい、その在処の熱を知り、排他を知り、奪われまいと執着を呼び起こし、ひとを狂わせ、その激情がいつか己さえ殺す。誰かを殺してしまう。その暴力性こそ、その暴力性以外には知らなかった。
――自身を月の名で呼んだ、あの空のように青い瞳をしていたニンゲンの少女が抵抗も許されないまま“そうされた”ように。
『こうげつ、だいすきよ。だから、いいこにしていてね』
最後に見た彼女の顔は思い出せないし、あの言い付けを守って得たものなど皓月というキツネには、なにも存在しなかった。
1904そう問われ、確りと答えられる者はそう居ないだろう。なにせ愛とは不確かで、非合理で、どうしようもないものだからだ。
しかし、故に貴いのだと言う者も居るだろう。それでも己の知る愛と言えばせいぜい、その在処の熱を知り、排他を知り、奪われまいと執着を呼び起こし、ひとを狂わせ、その激情がいつか己さえ殺す。誰かを殺してしまう。その暴力性こそ、その暴力性以外には知らなかった。
――自身を月の名で呼んだ、あの空のように青い瞳をしていたニンゲンの少女が抵抗も許されないまま“そうされた”ように。
『こうげつ、だいすきよ。だから、いいこにしていてね』
最後に見た彼女の顔は思い出せないし、あの言い付けを守って得たものなど皓月というキツネには、なにも存在しなかった。
くもり
INFO深海CPだよ/ベルチサお借りしました:茅暁(@hnbun_kikaku)
自 宅 :アベル
(敬称略)
暮れぬ暁亡く、明けぬ黄昏無し 店内にかけられた壁掛け時計の短針が文字盤のⅪを指す。時間通りに閉店したはずのペットショップは昼白色の室内灯に照らされて、昼時と同じくらいのにぎやかさが戻っていた。
隅の方で大きな体を小さくして眠っていたアベルも渋々といった様子で身じろぎ、ゆっくりと足を伸ばす。固まった筋肉が少しばかり悲鳴を上げたのでいつも通り、時間をかけて丸めていたからだを伸ばせば室内灯に照らされた鱗が鈍く輝き、同じ色をした長い髪がしゃらりと流れてノンスキッドが敷き詰められた床の上に散らばった。
窓の外を見れば黒と藍を良く混ぜ合わせた空に黄銅鉱を擦って散らしたような星たちが瞬いている。アベルの海の色をした瞳はそんな星あかりなどまるで見えないように嫌悪を映し、涼やかな目元を微かに歪ませた。
859隅の方で大きな体を小さくして眠っていたアベルも渋々といった様子で身じろぎ、ゆっくりと足を伸ばす。固まった筋肉が少しばかり悲鳴を上げたのでいつも通り、時間をかけて丸めていたからだを伸ばせば室内灯に照らされた鱗が鈍く輝き、同じ色をした長い髪がしゃらりと流れてノンスキッドが敷き詰められた床の上に散らばった。
窓の外を見れば黒と藍を良く混ぜ合わせた空に黄銅鉱を擦って散らしたような星たちが瞬いている。アベルの海の色をした瞳はそんな星あかりなどまるで見えないように嫌悪を映し、涼やかな目元を微かに歪ませた。
くもり
MEMO副題:連ツイをしたが可読性が死んだのでまとめたガロクイの話 皆様ご存知ご覧の通りクイは全人類(動物)皆玩具精神のワールドイズマイン世界で一番おひめさまの精神性をお持ちの引くほど肝の太い女なんですけど、当然のように最初はザロくんもおもちゃのうちのひとつだったんですよ。
ちなみにこれについてはサクから二桁回数コラッってされました(余談)
各方面には毎度ご迷惑をおかけしておりますがサクがその分苦労しているので大目に見て頂きまして、クイにとっては一番愉快なおもちゃなんですよ。つつけばつつくほど良い反応をするたのしいおもちゃ。サクからはめいっぱい叱られるけど程よく無茶振りも悪戯も引っかかってくれて遊びやすい相手が彼。
お友達になってからはクイからも夜が来る度に顔を出すようになるんですけど、たまたま暇潰しに唄ったうたをガロくんが気に入ったようだったから人からのアンコールで唄うのは好きでもないくせに唄うようになるし、後ろをついてまわる無自覚の悪癖も彼には出すようになるんですよ。ここまで前書き!
2795ちなみにこれについてはサクから二桁回数コラッってされました(余談)
各方面には毎度ご迷惑をおかけしておりますがサクがその分苦労しているので大目に見て頂きまして、クイにとっては一番愉快なおもちゃなんですよ。つつけばつつくほど良い反応をするたのしいおもちゃ。サクからはめいっぱい叱られるけど程よく無茶振りも悪戯も引っかかってくれて遊びやすい相手が彼。
お友達になってからはクイからも夜が来る度に顔を出すようになるんですけど、たまたま暇潰しに唄ったうたをガロくんが気に入ったようだったから人からのアンコールで唄うのは好きでもないくせに唄うようになるし、後ろをついてまわる無自覚の悪癖も彼には出すようになるんですよ。ここまで前書き!
くもり
INFOCP組みました/ガロクイお借りしました:ガロ(@koteiso_saku)
自 宅 :クイ、サク(存在だけ)
(敬称略)
その色の温度を知れ 夜が来る。長くさみしい夜が、来る。
人の気配が遠ざかり、店内は暫時の静寂を守る。
しん……と静まり返った一瞬の後、誰かの声を皮切りにいつも通りのにぎやかさを取り戻せば店仕舞いをした人間が消していった明かりのスイッチをパチリと押して、昼白色のLED灯が再び店内を明るく照らした。
店の正面出入口から見て手前から順番にぱ、ぱ、ぱ、と明るくなっていく様をぼんやりとした目で眺めていれば、暗がりに慣れかけた目がチカチカとくらんだ気がしてくしくしと目元を擦る。
片割れがいま隣に居れば一言二言くらいは叱られていたかもしれないが、片割れのお小言などクイにとっては今更増えたところで知ったことではないし、その片割れはまだ寝床に引っ込んでいるようだった。
1198人の気配が遠ざかり、店内は暫時の静寂を守る。
しん……と静まり返った一瞬の後、誰かの声を皮切りにいつも通りのにぎやかさを取り戻せば店仕舞いをした人間が消していった明かりのスイッチをパチリと押して、昼白色のLED灯が再び店内を明るく照らした。
店の正面出入口から見て手前から順番にぱ、ぱ、ぱ、と明るくなっていく様をぼんやりとした目で眺めていれば、暗がりに慣れかけた目がチカチカとくらんだ気がしてくしくしと目元を擦る。
片割れがいま隣に居れば一言二言くらいは叱られていたかもしれないが、片割れのお小言などクイにとっては今更増えたところで知ったことではないし、その片割れはまだ寝床に引っ込んでいるようだった。