退屈係
PAST2018か19年くらいに書いてたやつ雰囲気が好きなので再掲。こういうのもっと書きたい。
診断メーカーで出た「世界の終わりに何をする?」というお題(タイトル)で書いたので世界が終わる雰囲気です。
今の二人からすると解釈違いとかあるかも。
【世界の終に何をする?】「ツーリング、行かないか?」
唐突に、臣さんからLIMEが入った。
あまりの唐突さに、実家にしては少し豪華な朝食(臣さんが作りそうなやつ)を頬張っていた俺は、大きく喉を鳴らして甘い卵焼きを飲み込んだ後、けほ、と噎せた。
「どうかしたんすか。」
「んー?」
宛もなくただ隣り合わせて風を切った。
随分遠くまで来たように思うけれど、実際どのぐらい普段の生活圏から離れたのかは分からない。俺は賢くねえんだ。
「どうしたんだろうなぁ」
出発したのは昼前の太陽が真ん中に近い空で、今は少し西に傾いた日がまだ眩しい時間で。
青空、海辺の寂れたパーキング、潮風の匂い、ジャリッと鳴く灰色の砂。
絵に描いたような思い出を背負って曖昧に微笑む臣さんは、どの景色よりも頼りなくて綺麗だった。
2009唐突に、臣さんからLIMEが入った。
あまりの唐突さに、実家にしては少し豪華な朝食(臣さんが作りそうなやつ)を頬張っていた俺は、大きく喉を鳴らして甘い卵焼きを飲み込んだ後、けほ、と噎せた。
「どうかしたんすか。」
「んー?」
宛もなくただ隣り合わせて風を切った。
随分遠くまで来たように思うけれど、実際どのぐらい普段の生活圏から離れたのかは分からない。俺は賢くねえんだ。
「どうしたんだろうなぁ」
出発したのは昼前の太陽が真ん中に近い空で、今は少し西に傾いた日がまだ眩しい時間で。
青空、海辺の寂れたパーキング、潮風の匂い、ジャリッと鳴く灰色の砂。
絵に描いたような思い出を背負って曖昧に微笑む臣さんは、どの景色よりも頼りなくて綺麗だった。