ゆめの
MEMO2023年11月25日-27日開催の『星明かりの交響曲 第2楽章』で発行予定の浮唯本「花の浮橋」の新刊サンプルです。スタオケの沖縄での演奏会が決まったため、その前に唯は浮葉と会うことに。
すると浮葉が唯に何かを渡してくるが……。
ラストシーンになります。
※軽微な加筆修正をする可能性があります。
花の浮橋 サンプル②「そうですか。沖縄に」
「ええ、乙音くんのおばあさん、乙音くんや私たちはおばあと呼んでいるのですが、近くで演奏すればいいのでは?と提案してくださって」
もう一度スタオケとして活動しよう。
そう決めた矢先にたまたま乙音の祖母から電話が掛かってきた。そして、すんなりと演奏の予定ができた。
沖縄に行くとなれば必要なものも多くなる。このあと香坂と買い物に行く予定だ。
そして、その前のわずかな時間を縫って浮葉と会うことにした。彼ともしばらく会えなくなるから。
ただ、お互いのスケジュールを考えると、カフェを探す時間すら惜しく、こうして山下公園で落ち合うことにした。
先に着いていた浮葉がクラリネットを演奏しており、それが以前より艶めいていたのが印象的だった。
3033「ええ、乙音くんのおばあさん、乙音くんや私たちはおばあと呼んでいるのですが、近くで演奏すればいいのでは?と提案してくださって」
もう一度スタオケとして活動しよう。
そう決めた矢先にたまたま乙音の祖母から電話が掛かってきた。そして、すんなりと演奏の予定ができた。
沖縄に行くとなれば必要なものも多くなる。このあと香坂と買い物に行く予定だ。
そして、その前のわずかな時間を縫って浮葉と会うことにした。彼ともしばらく会えなくなるから。
ただ、お互いのスケジュールを考えると、カフェを探す時間すら惜しく、こうして山下公園で落ち合うことにした。
先に着いていた浮葉がクラリネットを演奏しており、それが以前より艶めいていたのが印象的だった。
ゆめの
MEMO2023年11月25日-27日開催の『星明かりの交響曲 第2楽章』で発行予定の浮唯本「花の浮橋」の新刊サンプルです。一夜をともにした翌日、浮葉が「あなたと見たいものがあるのです」、そう唯に告げてきて連れてきたのは目黒川。
そこで唯が目にしたのは……。
※軽微な加筆修正をする可能性があります。
花の浮橋 サンプル①「朝か……」
目を開けたときに見える景色がいつもと違うことに気がつく。
隣にはすやすやと寝息を立てている浮葉の姿があった。
「夢じゃなかったんだ……」
浮葉と肌を重ねる夢を見たような気がしたが、夢ではなく現実だったらしい。
隣にいる浮葉の存在も、唯の身体を襲う倦怠感も、そのことが幻ではないと伝えてきた。
「そういえば……」
昨夜、ここに来てからスマホに触れていない。事情を察するものがいるにせよ菩提樹寮に帰ってことで心配を掛けてしまっているかもしれない。
唯はリビングに行き自分のカバンからスマホを取り出すことにした。
浮葉を起こさないようにそっとベッドから出ると、自分がいつもと違う服装をしていることを思い出す。
浮葉が貸してくれたパジャマだ。女性的な美しさを持つ彼であるが、サイズがブカブカなところにあらためて彼が男性であると思い知る。
2366目を開けたときに見える景色がいつもと違うことに気がつく。
隣にはすやすやと寝息を立てている浮葉の姿があった。
「夢じゃなかったんだ……」
浮葉と肌を重ねる夢を見たような気がしたが、夢ではなく現実だったらしい。
隣にいる浮葉の存在も、唯の身体を襲う倦怠感も、そのことが幻ではないと伝えてきた。
「そういえば……」
昨夜、ここに来てからスマホに触れていない。事情を察するものがいるにせよ菩提樹寮に帰ってことで心配を掛けてしまっているかもしれない。
唯はリビングに行き自分のカバンからスマホを取り出すことにした。
浮葉を起こさないようにそっとベッドから出ると、自分がいつもと違う服装をしていることを思い出す。
浮葉が貸してくれたパジャマだ。女性的な美しさを持つ彼であるが、サイズがブカブカなところにあらためて彼が男性であると思い知る。