rumochi1031
DONEEW隣人組の話 回想を3人で交代して話すので難解な仕上がりになりました1人失った2人と、2人失った1人の話ここには消えない傷がある。
脈動と同じはやさで、一緒に心に流れこんでくる。
それは、冷たい日は痛くて、熱い日は重い。
静かな1人の部屋に、僕1人は寂しい。
消え去った僕の思い出は、きっと幻のように、誰にも知られず土に埋まったんだ。
***
同居人が1人いなくなって、数ヶ月が経った。
修繕の済んだ家には既に違う人間たちが暮らしていて、俺たちがあの土地へ近寄ることも無くなった。
良い風が吹く、良い場所だったと思う。
あの家を少し車で進むと、同居人の現在の住処がある。
たまに来ては、俺とマークとで近況を伝えたりしている。
近況とは言っても下らない話ばかりで、親戚にお前そっくりのガキがいてビックリしたとか、お前が好きだったあのミュージシャンが別荘で結婚式を挙げたらしいぞ、とか。
2153脈動と同じはやさで、一緒に心に流れこんでくる。
それは、冷たい日は痛くて、熱い日は重い。
静かな1人の部屋に、僕1人は寂しい。
消え去った僕の思い出は、きっと幻のように、誰にも知られず土に埋まったんだ。
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同居人が1人いなくなって、数ヶ月が経った。
修繕の済んだ家には既に違う人間たちが暮らしていて、俺たちがあの土地へ近寄ることも無くなった。
良い風が吹く、良い場所だったと思う。
あの家を少し車で進むと、同居人の現在の住処がある。
たまに来ては、俺とマークとで近況を伝えたりしている。
近況とは言っても下らない話ばかりで、親戚にお前そっくりのガキがいてビックリしたとか、お前が好きだったあのミュージシャンが別荘で結婚式を挙げたらしいぞ、とか。
rumochi1031
DONE心霊スポットの動画を投稿している、2人の男の話。ホラー風味ダーダム通り○番地△「うわ、ここ穴あいてんぜ」
「こっちなんか床剥がされてる。気をつけろ」
「もう撮ったらさっさと帰ろうな……」
ここはかつて、凄惨な事件のあった現場。
外壁は劣化が目立ち、床や屋根は穴だらけだ。
俺たち2人は創設したばかりの自分たちの動画チャンネルに、定期的にこういう動画を撮りに来ている。
「案外広いよな」
「キッチン前のテーブルとか丸々残ってるし」
経年劣化や天候の影響で薄汚れ、埃に埋もれた、かつての住民のかつての住居。
マスク越しにも灰色の空気が皮膚をくすぐり、顔を顰めながら奥への侵入を試みる。
ギリギリ太陽の残る夕方に来たとは言え、あんまり時間を掛けてしまうと夜になってしまう。
「あくまでお遊びなんだから、視聴者が見たいのはお前が霊媒体質だって売ってるとこを生かした例のお芝居だろ」
1465「こっちなんか床剥がされてる。気をつけろ」
「もう撮ったらさっさと帰ろうな……」
ここはかつて、凄惨な事件のあった現場。
外壁は劣化が目立ち、床や屋根は穴だらけだ。
俺たち2人は創設したばかりの自分たちの動画チャンネルに、定期的にこういう動画を撮りに来ている。
「案外広いよな」
「キッチン前のテーブルとか丸々残ってるし」
経年劣化や天候の影響で薄汚れ、埃に埋もれた、かつての住民のかつての住居。
マスク越しにも灰色の空気が皮膚をくすぐり、顔を顰めながら奥への侵入を試みる。
ギリギリ太陽の残る夕方に来たとは言え、あんまり時間を掛けてしまうと夜になってしまう。
「あくまでお遊びなんだから、視聴者が見たいのはお前が霊媒体質だって売ってるとこを生かした例のお芝居だろ」
rumochi1031
DONEEW自分が死ぬ夢を見続ける事を🍠に相談する🍿。
少しだけ猟奇表現
痛みと微睡む最初は、僕の身体がふわりと浮いた。
次に、目と耳が繋がった。
3回目くらいに、何も残らなかった。
***
「大丈夫か?」
「うん…」
「ほぼ毎日悪夢が続いて、もう1ヶ月は経つって事か……よく今まで相談しないで耐えてたな」
「家の中、僕の話で暗くしたくなくて…」
今日は特別怖い夢だったから、叫びながら跳ね起きた。
流石に隣の部屋で寝ているマークにも聞こえてしまい、早朝だと言うのに相談に乗ってもらっている。
「んなこと気にするなよ。友達だろ」
大きいマークの手が、今朝夢で切断されたはずの僕の頭を優しく、包むように撫でてくれる。
「……ごめん…そうだよね」
匂いも、触った感触も、
日を増す事に現実に近くなっていく。
そんな、気持ちの悪い悪夢。
1001次に、目と耳が繋がった。
3回目くらいに、何も残らなかった。
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「大丈夫か?」
「うん…」
「ほぼ毎日悪夢が続いて、もう1ヶ月は経つって事か……よく今まで相談しないで耐えてたな」
「家の中、僕の話で暗くしたくなくて…」
今日は特別怖い夢だったから、叫びながら跳ね起きた。
流石に隣の部屋で寝ているマークにも聞こえてしまい、早朝だと言うのに相談に乗ってもらっている。
「んなこと気にするなよ。友達だろ」
大きいマークの手が、今朝夢で切断されたはずの僕の頭を優しく、包むように撫でてくれる。
「……ごめん…そうだよね」
匂いも、触った感触も、
日を増す事に現実に近くなっていく。
そんな、気持ちの悪い悪夢。
rumochi1031
DONEEW🍿が生き返って来て、様子がおかしい話。
🍿リーダーの序章のような感じ。
あの子の埋葬革の焼ける匂いが嫌いだった。
「ゴムがね、じゅわぁって」
焦げ茶色の分厚いそれらは、煙になってジリジリと重たく、肺の中まで入って。
「穴が空いていくんだ」
やがて服に染み付いて、取れなくなっていく。
「面白いよね」
俺は、気に入らなかった。
***
この上司に名前は無い。
背が低く小柄なこの男は、数ヶ月前に、死んだ時と全く変わらない姿で現れた。
「僕はジョンだけど、もうそう呼ばれるべき物じゃないと思う」
つぶらな瞳は、あの日と同じ色をしている。
「エドゥアルド。だから僕はね、もうジョンって呼ばれたくないんだ」
それなのに、
コイツはアイツである事を拒んだ。
「…何故だ?」
「それは………1回、死んじゃったのに、まだ此処に帰ってくるなんて、変でしょ」
918「ゴムがね、じゅわぁって」
焦げ茶色の分厚いそれらは、煙になってジリジリと重たく、肺の中まで入って。
「穴が空いていくんだ」
やがて服に染み付いて、取れなくなっていく。
「面白いよね」
俺は、気に入らなかった。
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この上司に名前は無い。
背が低く小柄なこの男は、数ヶ月前に、死んだ時と全く変わらない姿で現れた。
「僕はジョンだけど、もうそう呼ばれるべき物じゃないと思う」
つぶらな瞳は、あの日と同じ色をしている。
「エドゥアルド。だから僕はね、もうジョンって呼ばれたくないんだ」
それなのに、
コイツはアイツである事を拒んだ。
「…何故だ?」
「それは………1回、死んじゃったのに、まだ此処に帰ってくるなんて、変でしょ」