triangle_sak
КАРАКУЛИ笑顔の矯正とイヴァンとティルのそれぞれの価値観について庭時代捏造
イヴァ→ティルで恋愛要素はあまりないです
矯正の話 iv→tl ――今日はティルと口を利いてない。
ガーデンの外で受けなければならないプログラムが重なっていたので、そう気づいたのは夜の自由時間になってからだった。気がついてしまうと放っておくことはできないもので、今更、きょろきょろとあたりを見回してみると……いた。ティルは今日も隅っこで一人、広げた紙に何か書き連ねている。
またがりがりと熱心そうだが、あいつ、夕食には手を出したんだろうか――そんなことが気になったのは、その背中を見つけたのが食堂の椅子じゃなくて、外の芝生の上だったからだ。まだ食事中の奴だっている時間なのに。
食べずに取っておいたパンをこっそりしまって、ティルの元へ向かう。だがいつも通り近寄ろうとして、気がついた。口を利いてないんじゃない。わざと、利いてもらえていないんじゃないのだろうか、と。たしか、昼食をとりに戻ってきたときもこうやって近づいたけれど、そのときに不自然に無視をされた。
4411ガーデンの外で受けなければならないプログラムが重なっていたので、そう気づいたのは夜の自由時間になってからだった。気がついてしまうと放っておくことはできないもので、今更、きょろきょろとあたりを見回してみると……いた。ティルは今日も隅っこで一人、広げた紙に何か書き連ねている。
またがりがりと熱心そうだが、あいつ、夕食には手を出したんだろうか――そんなことが気になったのは、その背中を見つけたのが食堂の椅子じゃなくて、外の芝生の上だったからだ。まだ食事中の奴だっている時間なのに。
食べずに取っておいたパンをこっそりしまって、ティルの元へ向かう。だがいつも通り近寄ろうとして、気がついた。口を利いてないんじゃない。わざと、利いてもらえていないんじゃないのだろうか、と。たしか、昼食をとりに戻ってきたときもこうやって近づいたけれど、そのときに不自然に無視をされた。
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КАРАКУЛИKARMA済グロい話をするイヴァ→ティル ※庭時代捏造
血と倫理「俺とティルの子どもも、作ろうと思えば作れるのかな?」
――何言ってんだこいつ。
ティルは呆れた。横でとぼけたように呟く声には、今更ドン引きする気も起きない。
無視をしてがりがりと鉛筆の芯を削っていると、伸びてきた手がカッターを握っている方の手を捕まえてきて、「聞いてる?」と顔を覗かれた。
「っ、あぶねえな!」
「ごめんごめん。でも、ティルが無視するから」
ぱっと離れた指先が、悪びれもなくひらひらと翻された。咎める口調に反して口角は上がっているし、暗く塗りつぶされた瞳は細められていて、光を許す隙がない。いつも通り、何を考えているのか分からない様子は、自分にとって、とても面倒なものだった。だからさっさと躱したくて、微塵も思っていないのに「わりい」と口にする。
2206――何言ってんだこいつ。
ティルは呆れた。横でとぼけたように呟く声には、今更ドン引きする気も起きない。
無視をしてがりがりと鉛筆の芯を削っていると、伸びてきた手がカッターを握っている方の手を捕まえてきて、「聞いてる?」と顔を覗かれた。
「っ、あぶねえな!」
「ごめんごめん。でも、ティルが無視するから」
ぱっと離れた指先が、悪びれもなくひらひらと翻された。咎める口調に反して口角は上がっているし、暗く塗りつぶされた瞳は細められていて、光を許す隙がない。いつも通り、何を考えているのか分からない様子は、自分にとって、とても面倒なものだった。だからさっさと躱したくて、微塵も思っていないのに「わりい」と口にする。
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КАРАКУЛИ庭時代幼少期捏造気持ちの話 ※ivti「あいつら、いつかぶっ殺す」
ティルは昨夜、寮に戻っていなかった。朝食の時間になって、目の下をいつにも増して暗くした彼が姿を見せたので、おかえりと呟きながらじっとその顔を見つめる。
今日も、赤かったり、青かったり、忙しい。目の下のかすり傷にはまだ新しいかさぶたがくっついていて、周辺も、ところどころ腫れ上がっている。いちばんひどそうな唇の横の青紫色のところは数日前にこしらえてきていたもの。血の色が見えている頬へ、今日はここを叩かれたんだなと手を伸ばす。そっとなぞるように指先を滑らせた、そのときだった。
ぱし、と手首ごと掴まれた。すぐに振り払われるだろうと思ってぐっと肘から先に力を込める。だが意外にも、解かれない。おかしいなと思っているとティルがなにやら口をもごもごとさせはじめた。
2163ティルは昨夜、寮に戻っていなかった。朝食の時間になって、目の下をいつにも増して暗くした彼が姿を見せたので、おかえりと呟きながらじっとその顔を見つめる。
今日も、赤かったり、青かったり、忙しい。目の下のかすり傷にはまだ新しいかさぶたがくっついていて、周辺も、ところどころ腫れ上がっている。いちばんひどそうな唇の横の青紫色のところは数日前にこしらえてきていたもの。血の色が見えている頬へ、今日はここを叩かれたんだなと手を伸ばす。そっとなぞるように指先を滑らせた、そのときだった。
ぱし、と手首ごと掴まれた。すぐに振り払われるだろうと思ってぐっと肘から先に力を込める。だが意外にも、解かれない。おかしいなと思っているとティルがなにやら口をもごもごとさせはじめた。