響月柚子
PROGRESS七月────っ!!!!※前回とは続いていません
アイベル進捗②「姐さん、こっちっすよ! 今日は大漁っす!」
自分を呼ぶ明るい声に、ベルベットはぼんやりと眺めていた海から甲板へと視線を移した。
どうやら別働隊の探索船が戻ってきたようで、甲板には拾得物が所狭しと並べられている。
「本当ね。魚に野菜……たくさんあるわ」
ベンウィックの持つ箱を覗き込んで、ベルベットは脳内で献立を思い浮かべる。確か香辛料はまだいっぱいあったから、煮魚にするのもいいかもしれない。
「今日は魚をメインにしようかしら」
ベルベットは軽くレシピを考えると、うん、イケる、とひとりごちる。ベンウィックから魚を受け取りさっそくキッチンへと向かうと、そこには既に先客がいた。
「アイゼン、何してるの?」
701自分を呼ぶ明るい声に、ベルベットはぼんやりと眺めていた海から甲板へと視線を移した。
どうやら別働隊の探索船が戻ってきたようで、甲板には拾得物が所狭しと並べられている。
「本当ね。魚に野菜……たくさんあるわ」
ベンウィックの持つ箱を覗き込んで、ベルベットは脳内で献立を思い浮かべる。確か香辛料はまだいっぱいあったから、煮魚にするのもいいかもしれない。
「今日は魚をメインにしようかしら」
ベルベットは軽くレシピを考えると、うん、イケる、とひとりごちる。ベンウィックから魚を受け取りさっそくキッチンへと向かうと、そこには既に先客がいた。
「アイゼン、何してるの?」
響月柚子
PROGRESSアイベル原稿進捗私からエロを抜くと何も残らないのかもしれない…
アイベル原稿進捗① ザワザワと賑やかな喧騒の中を、行くアテもなく一人フラフラと歩く。昔から人混みは苦手だが、この身体になって改めて強く思う。なぜ人はこうも群れたがるのだろう。
「いらっしゃーい! 新鮮な魚だよ! ──おっ! そこの美人な姉ちゃん、一匹どうだい?」
小さいながらも港町なだけあって、妙に活気がある。これなら嫌でもミラの情報が集まるかもしれない──そう思いながら、ベルベットはちらりと声の主の方へと視線を向けた。
「っかぁ──っ! 目が合ったらますますべっぴんさんだ! オマケにもう一匹つけちゃおうかな!」
漁師風の男は聞いてもいないことをペラペラとやたら饒舌に語り出す。こんなリップサービスをしなければならないほど、売り上げが芳しくないのだろうか?
970「いらっしゃーい! 新鮮な魚だよ! ──おっ! そこの美人な姉ちゃん、一匹どうだい?」
小さいながらも港町なだけあって、妙に活気がある。これなら嫌でもミラの情報が集まるかもしれない──そう思いながら、ベルベットはちらりと声の主の方へと視線を向けた。
「っかぁ──っ! 目が合ったらますますべっぴんさんだ! オマケにもう一匹つけちゃおうかな!」
漁師風の男は聞いてもいないことをペラペラとやたら饒舌に語り出す。こんなリップサービスをしなければならないほど、売り上げが芳しくないのだろうか?
響月柚子
PROGRESS本日の進捗(猫アイベル)猫でも愛して!(仮) いつものように死神に抱き潰され、どっぷりと疲れ切って倒れるように眠りに落ちたその翌日。珍しく寝坊したベルベットは、誰かが優しく髪を撫でる感触で目を覚ました。
「ん……にゃ、あい、ぜん……?」
何かがおかしい。
わずかに感じる違和感に、ベルベットは思わず眉間にシワを寄せる。
「ようやく起きたか。大変なことになったぞ」
それを肯定するように、目の前の男が言った。……もっともその手のひらは相変わらずベルベットの頭を撫で続けていて、まったくもって焦っている様子ではなかったが。
「大変なことってにゃに……にゃ⁈ にゃんで、にゃ、にゃ、にゃ──っ、⁈」
おかしい。絶対におかしい。確かに自分の声なはずなのに──なんで。
587「ん……にゃ、あい、ぜん……?」
何かがおかしい。
わずかに感じる違和感に、ベルベットは思わず眉間にシワを寄せる。
「ようやく起きたか。大変なことになったぞ」
それを肯定するように、目の前の男が言った。……もっともその手のひらは相変わらずベルベットの頭を撫で続けていて、まったくもって焦っている様子ではなかったが。
「大変なことってにゃに……にゃ⁈ にゃんで、にゃ、にゃ、にゃ──っ、⁈」
おかしい。絶対におかしい。確かに自分の声なはずなのに──なんで。