yuuyakeringo18
DONE7/30アップルグミ感謝祭2書き下ろし。流星群のシンアニそれは星のきれいな静かな夜だった。
夜更かし以外はきっと誰しもが眠りの中にいる頃、アニスは一人部屋を抜け出して約束の場所へと向かう。
実際にはそれはロマンチックでもかわいいものでもなかった。単なる業務連絡に過ぎないのだから。
暗がりには誰もいない。息を切らせたアニスの呼吸音が聞こえているだけだ。近くの壁に背を預けると深く息を吸い込んで整えていく。
丁度それが終わった頃に、眼前に翻るものがあった。アニスが伏せていた顔を上げれば、いつしか会うのがお決まりになってしまった人物がそこにいた。
「シンク……」
ほ、と息をつくアニスを一瞥すると、シンクが無言で手を差し出す。いつものように書類を渡して、それで終わりのはずだった。
960夜更かし以外はきっと誰しもが眠りの中にいる頃、アニスは一人部屋を抜け出して約束の場所へと向かう。
実際にはそれはロマンチックでもかわいいものでもなかった。単なる業務連絡に過ぎないのだから。
暗がりには誰もいない。息を切らせたアニスの呼吸音が聞こえているだけだ。近くの壁に背を預けると深く息を吸い込んで整えていく。
丁度それが終わった頃に、眼前に翻るものがあった。アニスが伏せていた顔を上げれば、いつしか会うのがお決まりになってしまった人物がそこにいた。
「シンク……」
ほ、と息をつくアニスを一瞥すると、シンクが無言で手を差し出す。いつものように書類を渡して、それで終わりのはずだった。
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DONE12/12師団長合同会議2書き下ろし。淡々としてるシンアニ。甘くも辛くもない月夜のシンアニ月が綺麗な夜。
導師守護役であるはずのアニスは、ここのところ毎夜仲間達の元を抜け出しては六神将のシンクと密会していた。ただし、密会というにはあまりに艶がない事務的なやり取りだが。導師イオンの動向をシンクを通じてモースに報告するのだ。今夜もいつも通りに定期報告がなされる。
「ーー報告は以上です」
「そう、わかった。明日も指定の場所で」
淡々と報告内容を読み上げたアニスがふと顔を上げると、ひらりと揺れる紐が目に入る。
シンクの衣服に巻き付けられているそれが、戦闘の度に彼の動きに伴って軽やかに舞うのをアニスは知っていた。
「……何。早く行きなよ」
なんとなく気になって見ていたら、訝しげに去ることを促されてしまう。
「……わかりました」
453導師守護役であるはずのアニスは、ここのところ毎夜仲間達の元を抜け出しては六神将のシンクと密会していた。ただし、密会というにはあまりに艶がない事務的なやり取りだが。導師イオンの動向をシンクを通じてモースに報告するのだ。今夜もいつも通りに定期報告がなされる。
「ーー報告は以上です」
「そう、わかった。明日も指定の場所で」
淡々と報告内容を読み上げたアニスがふと顔を上げると、ひらりと揺れる紐が目に入る。
シンクの衣服に巻き付けられているそれが、戦闘の度に彼の動きに伴って軽やかに舞うのをアニスは知っていた。
「……何。早く行きなよ」
なんとなく気になって見ていたら、訝しげに去ることを促されてしまう。
「……わかりました」