もえ(BPB)
DONEブ主で前に上げたものの再掲ですが。拙宅受けピアスは基本的に輪王寺咲也で統一してますが、書いたものによって微妙に世界線がズレてますね。今回はあんまり自分から仕掛けていかないピアスのようです。
二人の休みと満月と ザーン…ザザーン…
パチパチパチ…
潮騒と薪のはぜる音が響く静かな海岸。暗い雲間から覗く仄かな月明かりと焚き火が咲也と秀彦を照らしていた。
「みんな寝ちゃったっスね−」
長い枝で薪をつつく秀彦がのんびりと言う。咲也はステンレス製のマグカップを両手で包みながら答えた。
「そりゃもう夜中だしな」
日のある内はぽつりぽつりといたキャンパーは、今はもうテントの中だ。日暮れ近くなって海岸にやってきた二人をさして気にするでもなく、それぞれバーベキューにいそしんでいたが、朧な満月が天頂に差しかかる頃には寝るか引き上げるかのどちらかだった。
今日は秀彦のたまの休みで。前々から満月の日に浜辺で焚き火をしたいと言っていたのだが、奇跡的に咲也の休日とも重なって、このチャンスを逃すまじと出かけてきた。何しろ二人とも忙しい。秀彦は中堅のタレントとして活躍中、咲也は心理学の准教授をしているがやりたいことが多すぎて大学から戻らない日が多々あった。一緒に暮らしているのに互いの顔を見ない日が続くこともままあって、だから何というかこの時間は天からの贈り物のようだった。
1690パチパチパチ…
潮騒と薪のはぜる音が響く静かな海岸。暗い雲間から覗く仄かな月明かりと焚き火が咲也と秀彦を照らしていた。
「みんな寝ちゃったっスね−」
長い枝で薪をつつく秀彦がのんびりと言う。咲也はステンレス製のマグカップを両手で包みながら答えた。
「そりゃもう夜中だしな」
日のある内はぽつりぽつりといたキャンパーは、今はもうテントの中だ。日暮れ近くなって海岸にやってきた二人をさして気にするでもなく、それぞれバーベキューにいそしんでいたが、朧な満月が天頂に差しかかる頃には寝るか引き上げるかのどちらかだった。
今日は秀彦のたまの休みで。前々から満月の日に浜辺で焚き火をしたいと言っていたのだが、奇跡的に咲也の休日とも重なって、このチャンスを逃すまじと出かけてきた。何しろ二人とも忙しい。秀彦は中堅のタレントとして活躍中、咲也は心理学の准教授をしているがやりたいことが多すぎて大学から戻らない日が多々あった。一緒に暮らしているのに互いの顔を見ない日が続くこともままあって、だから何というかこの時間は天からの贈り物のようだった。
もえ(BPB)
DONEできたというか、以前「ブラウンの服を借りるピアス」(ブ主)のお題で書いたものです。割とわがまま?なピアス(咲也)のお話。
全部雨のせい 日暮れからの雨が本降りになった夜更けのバス通り。少し強めの風に対抗するように傘を差した咲也が歩いていた。目指すは自宅から徒歩十五分の秀彦の家。どうしてもやりたくなったゲームを返してもらいに行くところだった。
それはまあ口実で、このところ仕事が立て込んでいた秀彦に会いたくて。今日は帰っているはずだった。
雨がやむという明日でもいいとは思ったが、ゲーマーなのにこじつけてでも行きたい気持ちだったのだ。
しかしこの雨。やめろと言わんばかりに吹き付けてくる。足元も腕もそれなりに濡れていた。早くマンションで温かいコーヒーの一杯でも飲ませてもらいたかった。手土産の一つでも持ってくるべきだったかと思ったが、自分が何よりの土産だろうと考えた瞬間、急な突風に傘が大きく煽られた。運が悪いことに、
2088それはまあ口実で、このところ仕事が立て込んでいた秀彦に会いたくて。今日は帰っているはずだった。
雨がやむという明日でもいいとは思ったが、ゲーマーなのにこじつけてでも行きたい気持ちだったのだ。
しかしこの雨。やめろと言わんばかりに吹き付けてくる。足元も腕もそれなりに濡れていた。早くマンションで温かいコーヒーの一杯でも飲ませてもらいたかった。手土産の一つでも持ってくるべきだったかと思ったが、自分が何よりの土産だろうと考えた瞬間、急な突風に傘が大きく煽られた。運が悪いことに、
もえ(BPB)
MEMO主ブです!アカウント分けられてないんで!H(E)ROの設定のための覚え書き「何で秀彦が好きかって? だってあいつ可愛いじゃん。分かんない? いいよ分かんなくてさ」
「そりゃナツのことは好きだよ。カッコいいし面白いしさ。でも恋愛感情じゃない…多分」
「嫌がられて? ないよ、ない。本気で嫌がってたら俺だってちょっかいかけないって」
「困るけど…さ。フツーに好きだから、いや、スゲー好きだから困ってる。からかってんじゃないんだろうなって分かるから困ってる」
「秀彦がこっち向いてくれるのを待ってる訳、俺は。落ちるとか落ちないとか、そんなの関係ないんだ。好きだったら単純にこっちを向いてほしいもんだろ?」
「俺に彼女ができたらナツは引くのかなって考えるけど、きっとそうはならないんだろうな。ナツに他のやつができるまで、きっとこのまま変わらないと思う」
936「そりゃナツのことは好きだよ。カッコいいし面白いしさ。でも恋愛感情じゃない…多分」
「嫌がられて? ないよ、ない。本気で嫌がってたら俺だってちょっかいかけないって」
「困るけど…さ。フツーに好きだから、いや、スゲー好きだから困ってる。からかってんじゃないんだろうなって分かるから困ってる」
「秀彦がこっち向いてくれるのを待ってる訳、俺は。落ちるとか落ちないとか、そんなの関係ないんだ。好きだったら単純にこっちを向いてほしいもんだろ?」
「俺に彼女ができたらナツは引くのかなって考えるけど、きっとそうはならないんだろうな。ナツに他のやつができるまで、きっとこのまま変わらないと思う」