izayoi601
PASTWEB再録 放課後の煌めき完売してしまいましたので、21年7月発行の西涼二直学パロ本を再録しました。『放課後のふたり』、『もうひとつの放課後』の三年生編です。超法と庶岱を前提に、超と庶、岱と法、二直、馬族とそれぞれの絆を書いた短編六話構成。本の際お手に取って下さいました皆様、本当にありがとうございました! 38
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DONE何となく思いついて書いた、じょしょどのがほせどのにプロポーズしてるところを目撃してしまう若の話。庶法と思ったら実は庶岱で結局超法だったという西涼二直の話にしました…ばたいどのは皆の会話でのみ登場。もし宜しければ。誓いの言葉「帰ったぞ、法正殿!ん……?」
玄関を開けすぐ返事をしてくれないのは何時ものこと、見慣れた革靴で留守では無いのを確認した。だが隣に法正殿よりは大きく俺よりは若干小さい、何処か記憶にあるスニーカーも視界に入る。居間に繋がる扉は開いていたので眼を凝らしてみれば、予想通り短く跳ねた黒髪を掻く仕草が垣間見えた。
「ええと……その、今日は……大事な話があるんだ……」
ローテーブルの奥で法正殿と向かい合い、口籠りながら放たれた言葉で身動きを止めざるを得ない。徐庶殿は法正殿と同じ大学時代を過ごした、親友同士であろう。二人にしか知り得ない話もあることは、理解している。本当は羨ましい上に歯痒い、昨今の関係性を考えれば俺達は皆家族同然だが。とはいえ一旦気を落ち着け、踏み止まる。
3128玄関を開けすぐ返事をしてくれないのは何時ものこと、見慣れた革靴で留守では無いのを確認した。だが隣に法正殿よりは大きく俺よりは若干小さい、何処か記憶にあるスニーカーも視界に入る。居間に繋がる扉は開いていたので眼を凝らしてみれば、予想通り短く跳ねた黒髪を掻く仕草が垣間見えた。
「ええと……その、今日は……大事な話があるんだ……」
ローテーブルの奥で法正殿と向かい合い、口籠りながら放たれた言葉で身動きを止めざるを得ない。徐庶殿は法正殿と同じ大学時代を過ごした、親友同士であろう。二人にしか知り得ない話もあることは、理解している。本当は羨ましい上に歯痒い、昨今の関係性を考えれば俺達は皆家族同然だが。とはいえ一旦気を落ち着け、踏み止まる。
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DONE浴衣で花火大会に行く西涼二直が書きたかっただけの話。前半は超法で、後半に少し庶岱。青春のきらきらした感じにしたくて学パロにしました。もし宜しければ。放課後の煌めき 花火大会「よろしくねー、若」
「後で連絡するよ」
信号を渡り手を振る馬岱と徐庶殿に応え、再び街路樹を歩き出す。進む程に解る、普段の靴とは違う下駄の重み。生温さの残る日暮れの風も、萌黄の浴衣を吹き抜ければ何処か心地好かった。
高校生活最後の夏休みも、後僅か。今年は四人で地元の花火大会に行くことにした。折角だから浴衣にしようと馬岱が言うので、先ずは着たことが無い徐庶殿を家に呼び三人で出発する。徐庶殿の提案で見物の場所取りは二人に任せ、一人駅前へ辿り着いた。学校の最寄りで、見慣れた改札口の筈。周りの高揚が伝わるのか、或いは。もうすぐ逢えるのかと考えてしまうと、胸が熱く滾り出す。
ホームに停車し次々と降りる多勢を眺め続ければ、不意に鼓動が震えた。これまでの道程も、今も数多く見ているというのに。前髪を掻き上げ、菖蒲色の縞が入る浴衣が階段を降りてきた瞬間。
3678「後で連絡するよ」
信号を渡り手を振る馬岱と徐庶殿に応え、再び街路樹を歩き出す。進む程に解る、普段の靴とは違う下駄の重み。生温さの残る日暮れの風も、萌黄の浴衣を吹き抜ければ何処か心地好かった。
高校生活最後の夏休みも、後僅か。今年は四人で地元の花火大会に行くことにした。折角だから浴衣にしようと馬岱が言うので、先ずは着たことが無い徐庶殿を家に呼び三人で出発する。徐庶殿の提案で見物の場所取りは二人に任せ、一人駅前へ辿り着いた。学校の最寄りで、見慣れた改札口の筈。周りの高揚が伝わるのか、或いは。もうすぐ逢えるのかと考えてしまうと、胸が熱く滾り出す。
ホームに停車し次々と降りる多勢を眺め続ければ、不意に鼓動が震えた。これまでの道程も、今も数多く見ているというのに。前髪を掻き上げ、菖蒲色の縞が入る浴衣が階段を降りてきた瞬間。
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DONEお題「パジャマを着ている法正」で妄想した文。何も着ない派だけど可愛いやつ着させられて欲しいという願望です。皆に遊ばれる(愛でられてる)ほせ。二直が戯れているだけになってしまいましたが最後に西涼も。ポイピクで小説もできると知ったので試しに。お題 パジャマを着ている法正「……ビール貰うぞ、徐庶」
「うん、冷蔵庫に入……」
何度視界に映しても心音が高まるなら、絶景と言うべきなのだろうか。滑らかに手を伸ばす褐色の肌、艷やかに水気を滲ませた胸元と細腰。雫が煌めく黒髪に掛けたバスタオル以外、身体は惜しげも無く晒されていた。俺のTシャツ、風呂場に置いた筈なんだけれど。
「ええと……その前に、何か着てくれないかな……」
「何だ、別に狼狽える様な仲でも無いだろ……男一人暮らしで、服なんて着るのか?」
確かにもう見慣れてるし、普段激務して寝るだけみたいな君の生活環境では理解出来なくも無いけれど。今回も、仕事の打ち合わせを兼ね泊まった訳ではある。君は同僚だとか、仲が良いと認定した人へ距離の詰め方が大胆過ぎる。男女問わず魅惑する容姿である分、節度を保って貰わないと此方の身が持たない。
1359「うん、冷蔵庫に入……」
何度視界に映しても心音が高まるなら、絶景と言うべきなのだろうか。滑らかに手を伸ばす褐色の肌、艷やかに水気を滲ませた胸元と細腰。雫が煌めく黒髪に掛けたバスタオル以外、身体は惜しげも無く晒されていた。俺のTシャツ、風呂場に置いた筈なんだけれど。
「ええと……その前に、何か着てくれないかな……」
「何だ、別に狼狽える様な仲でも無いだろ……男一人暮らしで、服なんて着るのか?」
確かにもう見慣れてるし、普段激務して寝るだけみたいな君の生活環境では理解出来なくも無いけれど。今回も、仕事の打ち合わせを兼ね泊まった訳ではある。君は同僚だとか、仲が良いと認定した人へ距離の詰め方が大胆過ぎる。男女問わず魅惑する容姿である分、節度を保って貰わないと此方の身が持たない。