氷輪(ひょうりん)
DONE金カ夢ark誕生日用に書いていたものだけど、X(旧Twitter)でのイベント知って、飛び入り参加させていただきます。
有古くんなら、博物館や美術館に誘っても、興味なくても付き合ってくれそうだなぁ、という妄想から出来たお話です。
有古くんと博物館へ行く話「退屈じゃない?」
私は黙ってついてくる有古くんを振り返る。けれども有古くんは小さな声で、そんなことない、と首を振った。
「これとか、装飾が細かくて綺麗だ。あそこにあったのも形が変わっていて面白かった」
博物館内だからか、大きな体を折り曲げて私の耳元に顔を寄せる有古くん。ヒソヒソと話す姿は強面なのに可愛らしく見える。でも思った以上に顔が近くて、なんとなく落ち着かない。
「あ、私はこれがいいな。なんか可愛い」
指差したものを見た有古くんは、それから私を見て、
「確かに……好きそうだ」
と笑った。
……あ、なんかいいな。このやり取り。
普段は、美術館や博物館には一人で行くから、こうして誰かと話しながら見て歩くのは新鮮だ。映画もそうだけど、興味のない人に一緒に来てもらうのは正直申し訳なくて。お互いに気を遣ってしまうなら、正直一人の方が気が楽だと思ってしまう。でも今回、こうしてその場で感想を言い合うのも楽しい事だと気付いた。
1828私は黙ってついてくる有古くんを振り返る。けれども有古くんは小さな声で、そんなことない、と首を振った。
「これとか、装飾が細かくて綺麗だ。あそこにあったのも形が変わっていて面白かった」
博物館内だからか、大きな体を折り曲げて私の耳元に顔を寄せる有古くん。ヒソヒソと話す姿は強面なのに可愛らしく見える。でも思った以上に顔が近くて、なんとなく落ち着かない。
「あ、私はこれがいいな。なんか可愛い」
指差したものを見た有古くんは、それから私を見て、
「確かに……好きそうだ」
と笑った。
……あ、なんかいいな。このやり取り。
普段は、美術館や博物館には一人で行くから、こうして誰かと話しながら見て歩くのは新鮮だ。映画もそうだけど、興味のない人に一緒に来てもらうのは正直申し訳なくて。お互いに気を遣ってしまうなら、正直一人の方が気が楽だと思ってしまう。でも今回、こうしてその場で感想を言い合うのも楽しい事だと気付いた。
氷輪(ひょうりん)
PAST金カ夢kntrSomething Just Like This という曲を聞いてて思い付いたやつ
彼にとってのsomething just like thisはやっぱり土方さんなのかな。それとも夢主ちゃんを守って隣に居ることが出来る人なのかな
氷輪(ひょうりん)
DONE金カ夢kkt菊田さんと葡萄を食べるだけの話
葡萄/菊田何度目かのお家デート。今日は彼女の家で夕飯をご馳走になった。そして食後のデザートにと食卓に並んだのは、葡萄。もうそんな時期か、と大振りな実を眺めた。
「スイカじゃなくてごめんなさい」
彼女はそう言って向かいに座る。気にするな、といって葡萄に手を伸ばすが、彼女が俺の好きなものを覚えていてくれたのが何だか嬉しい。
「今は一年中なんでも手に入るが、やはり旬のものが一番旨いからな」
一粒皮を剥き、口へと放り込んだ。瑞々しい甘さが口の中に広がる。
皮を剥く手間があるのと手がベトベトになるのがなぁ、と思うが、スイカもたいして変わらない事を思い出し、用意されていた濡れタオルで手を拭いた。
「葡萄といえば、三国志に出てくる曹丕って人が葡萄が好きでね……」
986「スイカじゃなくてごめんなさい」
彼女はそう言って向かいに座る。気にするな、といって葡萄に手を伸ばすが、彼女が俺の好きなものを覚えていてくれたのが何だか嬉しい。
「今は一年中なんでも手に入るが、やはり旬のものが一番旨いからな」
一粒皮を剥き、口へと放り込んだ。瑞々しい甘さが口の中に広がる。
皮を剥く手間があるのと手がベトベトになるのがなぁ、と思うが、スイカもたいして変わらない事を思い出し、用意されていた濡れタオルで手を拭いた。
「葡萄といえば、三国志に出てくる曹丕って人が葡萄が好きでね……」