Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    111strokes111

    @111strokes111

    https://forms.gle/PNTT24wWkQi37D25A
    何かありましたら。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 290

    111strokes111

    ☆quiet follow

    ゆる〜い現パロ(警察官×教師)
    クロロレ

    離婚して再婚するやつ(仮)9 離婚した時これでクロードの車には二度と乗らないだろう、ローレンツはそう思っていた。大柄なローレンツのことを考えてクロードが選んだ大きなオフロード車で助手席に乗り込むと体がシートに馴染む。
    「職場放棄だなんてらしくないことしたな」
     本当にどうしてあんなことをしでかしてしまったのだろう。
    「反省している……」
     本当は分かっている。筒の中に違法な薬物が入っていた、と教師が確認してしまったらあの生徒はその時点で少年院行きだ。少年院から高校進学することは不可能ではないが家庭のサポートがない子には難しい。筒がオーナーの手に渡った瞬間を狙って通報しようとローレンツはタイミングを測っていたが失敗した。
    「何にしても怪我がなくて良かった。食い物とか飲み物とか買わなくて平気か?」
    「そんなことまでさせられない」
    「被害者支援だよ」
     そういうとクロードは大きくハンドルを切った。その先にはいつも買い物に使っている大きなスーパーがある。照明が煌々と輝くスーパーの中で食料品を見ていると現実味がどんどん薄れていく。
     結婚している最中こんな風にクロードと買い物したのは数えるほどだった。カートには二つカゴが入れてある。上のカゴがローレンツ用、下のカゴがクロード用だ。職場への差し入れを買いたいのだという。
    「会計はどちらも僕がする」
    「それこそそんなことまでさせられないさ。規約違反だ。気持ちだけありがたくもらっておくよ」
     ローレンツは温めればそのまま食べられる冷凍食品や缶ビールを、隣のレジにいったクロードはスポーツ飲料やプロテインバーを買った。トランクに荷物を積んでいると何故、結婚している最中はこんな風に過ごせなかったのかという思いで心が締め付けられる。だが自分と違って弁えているクロードは玄関の隅にある業者用の短時間駐車場に愛車をとめた。かつて彼が使っていた区画は別の車が使用している。
    「ありがとう。きっと自力でも帰れたとは思うが本当に助かった」
    「ここまで来たら誤差みたいなもんだから荷物も運んでやるよ」
    「君は本当に他人には親切だな」
     かつて共に住んでいた部屋の鍵を開けたローレンツはそう、軽口を叩いた。口から生まれたようなクロードのことだからすぐに気の利いた返しをしてくるだろう。そんなローレンツの予想は外れた。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😭😭😭💞💘💞💘😭😭😭
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    9660moyunata

    DONEテレビゲームをするだけの現パロ年後クロロレ
    光属性ですご安心ください。
    「ローレンツはゲームとかしないのか?」
    「そんなもの、時間の無駄だろう」
    やっぱりそう言うと思った。庶民の娯楽に現を抜かしてる暇なんてありませんって顔に書いてある。
    「じゃあさ、1回だけ対戦付き合ってくれないか? このゲーム1人でもできるんだけどさ、せっかく買ったんだしちょっとくらい人と遊んでみたいんだよ」
    「仕方がないな、1度だけだぞ」
    ローレンツはせっかくだから、とかそういう言葉に弱い。あいつは俺のことに詳しいなんて言っているが、俺だって負けてない。ローレンツが俺のこと見続けているなら同じだけ俺もローレンツを見ているんだ。
    今始めようとしているゲームはいわゆる格闘ゲームだ。さすがに初心者のローレンツをこてんぱんにするのは気が引けるから、あえて普段使わないキャラクターを選ぶ。それでも俺の方が強いことに変わりはない。手加減しつついい感じの差で勝たせてもらった。
    「......。」
    勝利ポーズを決めている俺のキャラクターをローレンツが無表情で見つめている。よし、かかったな。
    「クロード、もう一戦だ」
    「おっと、1回しか付き合ってくれないんじゃなかったのか?」
    「せっかく買ったのに 1372

    111strokes111

    MAIKING「説明できない」
    赤クロと青ロレの話です。
    5.初戦・上
     三学級対抗の模擬戦はクロード達の勝利に終わった。これもクロードの記憶とは異なっている。容赦のなかったベレスの記憶があるクロードは事前に何か工作するかベレトに探りを入れてみたが拒否された。こんな下らないことに全力を尽くすなという意味なのか気高い倫理観の持ち主なのかはまだクロードには分からない。腹下しの薬は冗談だったが賛同してもらえたら武器庫に忍び込んで他学級の使う武器の持ち手にひびを入れてしまうつもりだった。

     母国やデアドラと比べるとガルグ=マクは肌寒い。気に食わない異母兄が王宮で働く女官を寝室に引っ張り込むような寒さだ。それでも来たばかりの頃と比べればかなり暖かくなっている。過酷な太陽の光に慣れたクロードの目にも山の緑は目に眩しく映った。長時間、薄暗い書庫で本を物色していたからだろうか。廊下に差す光に緑の目を細めながら歩いていると大司教レアの補佐を務めるセテスに声をかけられた。クロードは規則違反に目を光らせている彼のことがあまり得意ではない。

    「ちょうど良かった。クロード、後でベレトと共にこちらに顔を出しなさい」
    「分かりました。セテスさんは先生が今どの辺りにいる 2100